きっかけ
私はある日、インターネットを利用する時間を減らそうと考えていた。ストレスフルな記事を読んだわけではないが、情報が多すぎて脳がオーバーフローを起こしていた状態だった。
代替行為を考える過程で、私は絵の練習をしたいと思っていたことに気付いた。
手元にある教科書を活用した
「モルフォ人体デッサン・ミニシリーズ」という絵の解説書がある。ふと思い立ち、自分が所有している3冊に掲載されている(複雑な)ポーズを模写してみる事にした。(ポーズ集として使ってみた)
普段描かないポーズを描いてみると、手癖で描くとある程度構図が固定されることに気付く。たまにポーズ集の模写はするが、意外な発見だった。
自分の場合、人体の描き方に関しては少しだけ理解していたため、描いたことがないポーズでも苦労することは少なかった。(全く絵を描いたことがない状態でこの本を手に取った人は、どうこの本を利用しているか気になる。)
ポーズによっては修正すれば一般的なシチュエーションの絵に利用できることに気付き、新たな知見を得た。
ここまで真面目に絵の練習をしたこと…テキストを使って真面目に練習することは数年ぶりだった。理由の一つとして、物理の本で所有している絵描きの本が先述の3冊しかなく残りは電子だったためである。電子を選択していた理由として、開きっぱなしのような状態にできるからだった。逆に物理本で欲しい理由としては誘惑に負けないということ。「モルフォ」シリーズは開いたままにできる装丁で作られている。とても便利だと感じ、既に手元にないものを含めれば6冊程度購入している。
絵を練習するハードルを低くしたいという理由も大きく、数年越しで真面目な練習にたどり着けた時はこの装丁でなければもっと後になっていただろう…と思っていたりする。
「モルフォ」シリーズのポーズは人体の仕組みに基づいて描かれているため(※1)、変な癖がなく参考にすることに抵抗がないという利点を感じた。(※2)内容、装丁共に参考にしやすい、とても良いテキストだと思っている。
知見を得たという満足感
ネットデトックスから得た知見であるが「たまたま」本を持っていたからで、私はラッキーだったなと思った日だった。絵の練習を始める年齢は若い方がいいという意見もあるし、いつからでも遅くないという意見もある。私はプロを目指しているわけではないため、後者で十分だと思っている。その他本人の発達特性なども関わってくるようだが、能力が無ければ無い分努力するしかないと私は思う。
絵を描くことは自己満足だけれども、上手く描くことができれば満足度も高くなるから上手いことに越したことはないと考えている。それが私が絵の練習をする理由とも言える。(※1 人体を描く際に「アタリ」を取る方が多いが、このテキストは見本自体に「アタリ」がはっきりと描かれている。
※2 絵の描き方の本は絵に変な癖があると学ぶ側の絵にも影響を及ぼす…と、色々なテキストを読み込んだ人の話を聞いたことがある)