≪四行連≫
   
   くらい あな
   はえる そこ
   まもる かに
   あやな たま
  【底根の国 穴居の無腸公子】
       幽穴の中 何故か底地は照り映える
       黝い蟹 番をさせられ窮するも
       抱える連珠は 曰付き
       さいわい わざわい 為体も知れず
     
     〔制作ノート〕
        今作の制作の起点は、「七宝文様をやってみたい」ということ
       でした。その案をしばらく置いておくうちに、もうひとつやりた 
       かった蟹とあわせて何か作れるかもしれないと思うようになりま
       した。
        当初のイメージでは、七宝はもっと濃暗色で、蟹はぼんやりと
       シンプルになるはずでしたが、製作を進めるうちに、このような
       作品になりました。
        七宝のパーツに選んだ用紙のお蔭で、思わぬ効果が出て驚いて
       います。
 
                    