心の糸

心には糸がある。

それはお互いの心に触れあえるため。

右の子

うれしいとき、うれしい気持ちになる糸が、私の心に巻き付いて

うれしい心が作られる。

どの糸も繋がらない、消えそうな心があった。

なので私は、うれしい気持ちになる糸を自分の心から分けて巻きつけた

左の子

かなしいとき、かなしい気持ちになる糸が、私の心に巻き付いて

かなしい心が作られる。

それは苦しい。

だから糸を無理やりとって、空っぽにした。

その瞬間、私の頭から消えていった。

左の子

私たちは、お互いの糸を交換し合って、気持ちや、考え、意見、

いろんなものを交換し合った。

それはとっても楽しくて、君のこともっと知りたいと思った。

君は言った。「私のこと覚えていない?」

      「君の空っぽの心に私の糸あげたの。」

思い出せない。空っぽになった心のことは忘れてしまうから、ちゃんと悲しんでいれば大事な君のこと、覚えていられたのかな。

でももう大丈夫。

君がいるから悲しい心ができても、私は悲しむことができる気がする。

これからも、君のこと知りたいから、私の糸を送るね。

  • 2
  • 0
  • 0

kaori

ああだったらいい、こうだったらいい、目に見えない気持ちを形として残したい、そんな思いを糸で表現します。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内