サンタさんののんびりごはん~特別なフルーツサラダを添えて~②

「──だってうらやましかったんだもん」

「──俺は反対したんだ。大体なぁ……」

「け、けんかしないで。ブリッツェンは悪くないよ」

「コメットは黙ってて。提案したのはボクなんだから」

「そういえば、ルディは大丈夫?花粉症つらいって言ってたけど」

「ルディは薬飲んだ?」

「ルドルフ、薬を飲んだとはいえ無理はするなよ?」

「僕が見てるから大丈夫」

「……う゛ん゛。やっと薬が効いてきたみたい」

上からダッシャーブリッツェンコメットプランナーヴィクセンダンサーキューピッドドナー
ルドルフ。トナカイ全員集合である。

みんなで仲良く(?)手を洗い、サラダを作り始める。レタスをちぎったり、切った野菜を混ぜる。
シーチキンのサラダだけでは物足りないかもしれないと思い、フルーツサラダも作ることにした。

適度な大きさに切ったフルーツや水切りしたフルーツ缶とヨーグルトとクリームチーズを使った、
混ぜるだけのお手軽レシピである。

シーチキンのサラダとフルーツサラダが出来上がると、それぞれの器に盛りつける。
テーブルにパンの入った籠とカップスープの入ったコップを置いて少し遅くなったが、昼食の完成である。

「──いただきます」

トナカイたちもフォークを使ってゆっくりとサラダを食べている。
フルーツサラダも、トナカイ達にも好評だったようだ。

「──みんなで食べるご飯もたまにはいいね」

「こんな日も悪くはないのぅ……」

彼は急な来訪者達に驚いたが、にぎやかな食事も悪くないと思ったのだった。

おまけ

「ただいまー」

「おかえりー。サンタさん元気だった?」

「うん。元気そうだったよ。はい。お土産のさくらもち」

「ありがとう!!きれいなピンク色だ。食べるのがもったいないね」

一匹のトナカイが、森の精にお土産を渡している姿がそこにあった。
彼は嬉しそうにお土産を受け取ると、お茶の準備を始める。

「──今日は人の姿になったり、サラダを作ったりしたんだ」

「──今日は特別な日だね」

「──うん。とても特別な日だったよ」

森の精ことレーシーは、お茶とともに友人のお土産話に耳を傾けたのだった。

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コロレ

初めまして。コロレと申します。動物と小説や漫画、アニメが大好きです。 アイビスペイントや画像生成AIを使ってイラストを作っています。 よろしくお願いします。

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