#14 「後足で砂をかける」
これがハンターを
裏で操っていた人物・・・・
こんなに若いのにね・・・
恐ろしいわぁ・・・
許さない、こいつのせいで私の息子・・・
ダルフは死んだのよ!
炎で炙られるだけですむと思わないでほしい・・・・。
息子と同じように瞳を刳り抜いてやるわ・・・
魔王様が捕まり新条約の決まりもあってか、
ハンターは群がっていてもいままでのような悪事はしなかった。
なぜなら、“死刑”になるからだ・・・。
魔王様の顔と名前は、ギリパナ国の掲示板に貼りだされ
国民に知らせるために放送もされた。
もう手遅れじゃないか?
いや、まだ間に合う・・。
どうにかして助けよう
助けたって、あんな子供・・・
助ける価値ねーよ
姿形はどうでもいいだろ?!
お前も俺も魔王様がいなかったら、とっくに死んでた!
違うか?
・・・・・そう・・・だけど・・。
だったら、この命・・魔王様のために使えよ!
ハンターの動きに異変があることを、“彼“以外誰も知らない…
ここに1人・・・ハンターと共に動くものがいた。
そんな・・・ヘンリー・・・
おい、お前・・魔王様のこと知ってるのか?
少しでいい!魔王様について、情報をくれ!
頼む・・・!
いいよ♪その代わり、約束してくれる・・・?
次の3つを必ず守ってくれると・・
不穏気味な行動・・・だが、この行動が役に立つのだった・・。
朝になり、鳥が鳴くと第2皇子・青海輝は早くも起きて準備にとりかかった。
朝食をすまし外出する格好になると父の観に呼び止められる
輝、今日は休みだろう?
どこかに出かけるのか?
おはようございます。父さん!!
本日は、シアン姫と大事なお話がございまして・・・
例の・・件・・・・か・・・・?
はい
ならば私も行こう!!
直々にシアン姫とは話したいことが山のようにあったのだ…
分かりました。では、姫に連絡致します。
青海輝は、シアン・トゥルーダに今から父と向かうと連絡を入れた。
するとその連絡をもらったシアンは驚愕していた。
な、なんですって?
輝様と私の2人っきりじゃないの・・・??
国王が来たいって言ってるんだから
お断りしちゃ失礼よね・・・
それに折角、国王が出向いてくれるのなら
直々にあちらに行かなくてすむし好都合だわ。
シアンのいる城へ
青海輝と青海観は正装に威儀を正す
ようこそ、おいでくださいました!
青海観国王陛下と青海輝次期国王様
シアン姫は向こうの玉座にてお待ちになっております。
直ちにご案内します
シアンの近侍が2人を案内し、対談は始まった。
審議の結果・・
なかなかシアン姫は折れなかったが
最終的に王の正論に負け、シアン・トゥルーダ姫と青海輝の婚約は破棄され…
シアンは悔しそうにしていた。
そして、国が合併したのだから同じ城に住むのはどうか?
と王が意見し
元・パナニエル王国の女王が帰ってきてから返事を出すと言葉を濁された。
わ、ワタクシは諦めませんわ!!
なんとしても、輝様と・・婚約を・・・・・
そういえば・・・
いま、元ハンターが暴走していると聞きました。
それを利用できないかしら?
たとえ、どんな手を使ったとしても
ワタクシはメゲマセンわ・・。
輝様をモノにできるのならっ!!
シアン・トゥルーダの様子がおかしいと近侍から国王へ連絡が入り
その野望はあっさり消えたのであった。
国王からシアン・トゥルーダと1対1で対談がしたいと
最終通告がきてビビってハーブティーを溢したのは・・
近侍とメイドしか知らない。
とりひきをしないか?ルージャ殿……
そなたは輝のことが好きなのだろう?
だが輝にはシアン姫という婚約者がおる。
そなたらの愛がホンモノであれば
私が手をまわしてやらんでもない
私の心は、まだ決まっていない。
シアン・トゥルーダ姫と輝が婚約をしてこの国を幸せにできるのなら・・・・。
私はそっちを選ぼう・・・・でも・・・本当は・・・・・
トントンッ
はーい・・・・
誰かな??
もしかして…………
まさかね・・・??
ルージャがドアを開けるとルージャが待ち焦がれていた人物が目の前に現れた。
て、輝?!
お待たせ!!ルー!!
な、なんで??
シアン姫と対談してたんじゃないのぉ???
その対談に決着がついたから来たんだ!
父さんも対談に参加したいって着いてきて
婚約は破棄された!!!
そうなのね!!!
だから、迎えにきた!!
ルー…………
俺の花嫁になってくれますか?
・・・ええ、もちろん!!
この日、青海輝とルージャ・ペンダンテは婚約をした。
そして猫耳族が人間を信頼した証、特別意識に寄る行動をルージャから
魅せてもらった。
つづく