猫耳少女は夢をみない。#16

#16       「風が吹けば桶屋が儲かる」

魔王様っ…過去が・・・悲惨すぎるぜっ…

お前と同じくらいの
年齢だっていうのによ…………

他に知りたいことは?

今はねぇ。ありがとよ……
次に作戦だが……どうやって城へ入る?

王族は、いま私情で忙しいから
警備さえ厳重じゃなければ入れるはずだ…

お前っ・・・頭いいな!

入れたあとが厳しいんだ。
牢獄がどこにあるのかボクには分からない…
だから道案内は途中までしかできない

それだけどよ、俺の仲間が1度入ったことあって
そいつ記憶力いいから入った場所を絵に描かせた。
これだ…

…………上出来!!
牢獄に入るのは、ボクとおにぃさんで♪

ラナは、元ハンターと一時手を組んで
ヘンリーを救出しにいこうと計画を立てる。
2人で地図の場所を辿り元ハンターには
警備員に感づかれないように変装をさせた。
ラナの頭脳は、天才と言われるほどの秀才で
失敗したときのことも考えていた。

お、ラナくんではありませんか♪

こんばんは、警備員さん!!

輝様に何か用でございますか??

うん、連絡したんだけど繋がらなくてっ!!

今夜は帰りが遅くなると聞いております。
では、それまでこちらで待っていてく・・・

お前さんに恨みはねーが、
うちのボスを助けに行かねーとならねーのでな!

それは??

大丈夫だ、安心しろ。
毒薬ではない、ただの催眠薬だ…

ならいいや。
さ、早くいこう!

元ハンターは、警備員の急所を叩き気絶させ催眠薬を飲ませた。
そして2人はヘンリーがいる牢獄へと急ぎ足で向かった…………

火炙りか…思っていたよりも、重いな。

ヘンリーーーーーーーー

聞こえるはずのない、ラナの声が聞こえる…
遂に耳までおかしくなったかな…
それとも、これが幻聴ってやつかな・・??
アハハ・・・

ヘンリーーー、ヘン・・リーーーーーー

あれ、段々声が近くなっているような・・・??

その声は、近くなり目の前に思いもよらない人物が現れたのだった。

なん、で・・・・・??

君を助けに来た!!!さぁ、早く!

僕は、君を裏切ったんだぞ?
自分を殺しかけたやつをなんで・・・
助けにきたんだ?!!!

それでも・・・君は、ボクの・・・友達だからっ!!!!

ラナッ・・・・!!

元ハンターは、2人の会話を聞きながら
牢獄のカギを銃で壊し牢獄の窓から3人は逃亡
ヘンリーは出られるはずのない牢から出られ安心している反面、
不思議な気持ちでいた

明日、死ぬはずの僕が・・・
まさか生きてるなんて・・・不思議だな

そんなこと、俺らがさせませんよ!!
あなたは俺らを救ってくれた魔王様なんですから!!

僕がしたことは…決して許されることではない…。
それなのに、救ってくれたって思ってくれるんだね…………

当然ですよ、
あなたはもう少しで飢え死にしそうだった俺らに
水と食料…それに仕事まで与えてくれた!!
俺らは決めたんです!!
あなたを救って、幸せに暮らそうって・・・・

シャン・・・ありが・・

・・・・・・・え・・・・?

走っていた、ヘンリーは声が途切れラナに寄りかかるように倒れた。
ヘンリーを起こそうとするラナの手には血がついた・・・
後ろを振り向くと1人の猫耳族の女性が立っていた。

私の息子・・・
ダルフを殺した魔王様とハンターを
絶対に許さない・・・・

ラ・・・・ナ・・・・、シャン・・・
ここまでしてくれたのに、ごめんね・・・

喋るな!もう、いいから・・・

ハハ、やっぱり・・・罰が当たったんだよ。
・・・たくさんの猫耳族を狩ってきたから・・・・

ヘンリー・・・・

泣くなよ・・・・
ラナには、もう沢山・・・・・
友達がいるだろ?
・・・でも・・・僕のことも・・・・
たまには、思い出してほしいな。
コレ・・・・・ラナに・・・・

ヘンリーは、押し花をラナに渡して笑顔で言った。

父さん・・・・・
迎えにきてくれたんだね・・・・

その後、ヘンリーは動かなくなり息絶えた。
森に潜む元ハンター達が一気に出てきて 1人の女性に襲い掛かった。

よくも、俺たちの救世主をーーーー!!

魔王様は命令を出していただけだ、
殺るなら俺たちを殺れよーーーー!

涙ぐむ元ハンター達は銃を何発も撃ったが
悉く避けられ隙を突かれて
元ハンターはたった1人の女性に重症を負わせられる。

いってぇ

うっ

あなたたちも道連れにしてあげる!!
でも、赤眼のぼうやは命まで取らないでおくわ
あなたを見ていると、ダルフを思い出すの。
赤眼ってだけで、狩られて殺されて…
ダルフ、あぁ可哀想に!!

女性は、ラナに近づきラナを自分の息子のように接し…
女性相手だと手が出ないラナは身動きがとれずにいた。
そんななか、突如風と共に現れた黒髪の男が女性を撃ちラナは助かった。

お前さんは・・誰なんだ?

あなたは・・・?

式は、ヘンリーの件が済んでからでいいかな?

ええ・・私は構わないわ!!
なんだって、次期国王だものね。。。
忙しいことは知っているから・・・・

ありがとう、籍はもう入れたんだ!
あとは式とルーのドレスを選ぶだけ…!

どれにしようかしら??

時間はたっぷりあるから、ゆっくり選ぶといいよ♪
式には、サリちゃんとラナを呼ぶのは必須だよね?

ええ…そういえば最近ラナと連絡取れてないわね??
何かあったのかしら??

リリアルになにかきていたような・・・??

リリアルを見て、チャットと電話がラナからたくさん着ていたことに気づく輝。
日付を見ると…輝がルーにプロポーズをした…あの日だった・・・!!

うわ、ラナからたくさん…きてる!!

どうして、気づかなったの??

あっ!サイレントモードになってる!!
なんでだ?いままで、こんなことなかったのに・・・

接触不良かしら・・・?
一応、見てもらったほうがいいわね・・・

とりあえず、ラナに電話してみるよ・・

うん!!私は、もうちょっとドレスを選んでいるから・・・!

グループチャットには、意味深なことが書かれていて…
ラナの身を案じて電話をかける輝。

ラナ・・・無事でいてくれ・・・・

姫様、国王と対談の日が決まりましたので
ご報告に来ました!
次の4のつく日の夕刻でどうかと…

ええ、その日でいいわ・・・
夕刻なら時間も空いているもの

畏まりました。では、そのように国王へお話してきます・・・

シアン姫の近侍は、部屋から出て国王へ電話をしていった。
近侍がいなくなったのを確認すると、姫は爪を噛み小言を言い放つ

あのような、猫耳族に愛しの輝様がとられるだなんて!!!
ワタクシの計画は何もかも水の泡!!
これもすべて、第1皇子がしっかりしていないからですわ…
そうだわ、あのお方には社会的制裁を下すべきよ・・。
数々の猫耳族の女性に行った屈辱をあの男にも・・・
味わってもらわねばッ!!

そういうと、姫はある物を用意し
メイドに第1皇子へ持っていくようにと何食わぬ顔で頼んだ。

どうやったら、サリウスを振り向かせることが
できるじゃんよおおおおおお!!!

頭を悩ませている、成は執筆や考えることをやめ
甘いものが欲しいと・・部屋から出ようとする。
いいタイミングで、自分の部屋にノック音が聞こえ開ける。

第1皇子、成様のお部屋で間違いないでしょうか??

あってるじゃんよ!!なにか?

シアン姫からでございます…

おおっ♪
丁度、甘いものが欲しいと思ってたじゃん!!

シアン姫からもらった、紅茶を飲みほそうと
カップに口づけると成は意識を失い…倒れてしまう

きゃあああああああああ

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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