#26 「救われたイノチ」
その・・・・男性って・・・・?
大にぃだよ・・・
予想していた答えを聞いて頭が真っ白になった輝は、
深沢大知を救出するために海の中に入ろうとした。
それを止めるラナ…
第2皇子が夜に海で溺死したなんてニュース
ボクは聞きたくないよ!!
あいつは・・・・泳げないんだ!!
なのに・・・なのに・・・・・
大にぃが・・・・泳げないって・・・それホント・・・?!
あぁ・・・。
あいつとは、過去に1回しか会ったことないけど
波を避けるように砂浜で歩いた記憶しか
初恋の人魚さんを助けるために、
大にぃは自ら入っていったんだ・・・
・・・・恋に溺れて身を滅ぼしてしまった・・・・のか?
いや、まだ間に合う!!
落ち着いて・・・輝!!!
そうよ、輝様・・ここは落ち着いてください!
検定を受けたことのある、ワタクシにお任せを!!
ラディア・・・?何を・・・
ラナ、輝様・・・少しの間耳を塞いでいてくださいね♪
うん・・・
ミコ・・・一体どうする気だ・・・・??
友達の深沢を助けようと波に向かって潜ろうとする
第2皇子・青海輝を慌てて止めに入るラナ
ラナ達の話にちゃんと、耳を傾けながらも足はバタバタと行動にでる。
するとラディアがいい案がある・・と、
大きく息を吸って吐いての繰り返しを2回
大きな声でラディアは“ある言葉”を叫ぶ
きゃあああああ!!仮面族よーーー
耳を塞ぎながら、輝は“仮面族”の言葉に反応した。
それと人魚族が何か・・・・関係があるのか・・・?
脳内をフル回転していると、
パシャンという波音が聞こえ沢山の人魚が顔を出した。
この方をお返し致します・・・。
どうやら、周りには“まだ“仮面族はいないようですね・・・
人魚族のなかで、1番偉い人魚と深沢を知っている人魚が現れた。
みなさん、いまのは予行演習!!
安心して、戻りなさい!!
チェルシー・・・あなたは、こちらへ・・・
はい・・・
大勢いた、人魚が一斉に波の奥へ戻った。
チェルシーと指揮官の人魚だけ輝達の方へ向かい深沢を輝へ返した。
おっと・・・ラナ、手を貸してくれ
はーい!!
チェルシーは、輝の姿を見ると目を見開き過剰に反応する。
そして輝の手を掴みお願いをする・・・
あなたはっ・・・この国の第2皇子・・・
青海輝様ですね!!
どうか・・・どうか、お願いします!!
私達を仮面族から助けてください!!
チェルシー!!そうなのですか?
この方は国の皇子で間違いないのですね?
ええ、間違いないです…中継で見たことありますし・・・
それに母上が不在の間も
何度もこの国を救ってくれました!!
大変、立派なお方です・・・
その腕章に猫耳がないということは・・・
人間ということになります
そう・・・、申し遅れました・・・
私はミッチェル・・
人魚族の中ではレッスンの指導や
団体行動を教えています。
そして、この子は我が娘・・チェルシー
最近、我が同胞を人間に化けて釣り狩って食べる・・・
恐ろしい仮面族が出没しています。
被害はいまのところ・・・4人・・
仮面族はいつも同じ時間帯に
同じボードで私達を襲います。
どうか・・・・お助けください
人魚による親子の身の内話が終わると、
輝が偽物の皇子でないかミッチェルの再確認が
終わると仮面族から自分たちを救ってくれと懇願する。
もちろん、俺は親友の願いを叶えるためにきました。
大知は、チェルシーさんの願いを叶えたくて
海に入ったんです。
自分が泳げないのにあなた達を救うために・・・
そんな親友の願いを
親友として叶えるために協力します・・・!
ありがとう・・・・ありがとう・・・・ございます・・・
では・・・、仮面族が現れる時間帯とボートを教えます。
そして、仮面族達の弱点も教えます・・
人魚族の願いを聞き届き、協力することになった輝達。
仮面族の弱点は意外なものだった・・・
今日は、もう遅いですから
お帰りになられたほうがいいと・・・
ああ・・。
ラナとミコは今日城に泊まってくれないか?
ええ、もちろんですわ!!
お話があるのでしょう・・・?
うん・・いいよ。
人魚族の言うとおりにして、人間と猫耳族は海を立ち去った。
チェルシーとミッチェルは
輝たちの姿が見えなくなるまで見送ると海へ戻った…
輝は肩に大知を乗せて城まで歩いた
ミコは、こっちに移住すること家族には言ったのかい?
ええ!!
どうしても会いたい人がいるって言ったら
許可してくれたわ!
よかったな、ラナ!!
ええ??・・・
城に着くと、メロットが門まで迎えにきてて大知を運んでくれた。
3人になると会議室に連れて行き人魚族の事を話し始めた。
ここは、盗聴されたりしないから
安心して思ったことを話してくれ
わかったわ!!
まず、今回の件・・・
また君たち2人を巻き込んでしまうことになる・・・
君たちには傷1つつけないでいるつもりだから・・・
そんなに、畏まらないでよ!!
そうですわ!!覚悟はしてますの!!
でも、命を落とすつもりはございませんわ!!
ラナ・・・ラディア・・・!!
ところで、大にぃは・・・?
大知は念のために俺の部屋に運んでもらったよ。
それなら大丈夫だね。
輝の部屋なら、不審者とかは入れないから
警備が厳重ですものね!!
それで、人魚族の話によると
仮面族の弱点は子供・・みたいなんだ
協力してもらえるかな・・・?
深沢は輝の部屋に近侍が運び届き、意識を回復したとリリアルに届いた。
その報告を見て一安心する輝だが・・・
人魚族と仮面族の話に戻ると、仮面族の弱点は子供・・・
子供を危険地帯に極力巻き込みたくない輝だが・・・
身寄りのない子供を巻き込むよりは、
身内のほうが何かあったほうが対処できると
考えたうえで・・・2人に質問をした。
つづく