猫耳少女は夢をみない。#27

#27  「人魚狩り」

「ええ、もちろんよ!!

断る理由がないじゃないか・・・

2人とも、ありがとう!!
この作戦でいこうと思うんだ・・

私たちを選んだ理由は、もう1つあったのね!

ああ・・・。
このとき、チェルシー達に・・・

あっさり、2人が同意しホッと一息をつくものの
幼子の2人を危険な目にあわせたくないので
輝はいろんな処置をとっていた。
会議は長引き、輝の部屋からメロットが出て
防音壁に聞く耳を立てているが話し声は全く聞こえない

一体、何をお話しになっているのやら・・・・
ラナ様・・・味見したい・・・

そんなところで何をしている?弟よ・・・

にぃさん!!な、なぜここに・・・

お前が輝様の部屋から抜け出したときいてな、
仕事をサボっているんじゃないかと・・

そ、そのようなこと・・・・滅相もない・・

なら、仕事に戻れ・・

それでも、壁の向こうが気になる弟を兄が引きずり強引に仕事へ戻らせる
同時にラナの名前を叫びながら引きずられたのでラナは悪寒を感じる

なんか・・・きもちのわるい悪寒が・・・・

両腕で身構えるがエアコンもついてない部屋で感じ取ったので、輝は察した。
作戦会議が終わると3人は輝の部屋へ戻り込み入った話をする。
その日、ラディアはルーの部屋で寝泊まり
輝の部屋には男が3人集結し、
友達とパジャマパーティーなんてしたことのない輝は楽しい時間だった。

翌日。

仮面族を捕える決行日になった。
人魚族に教えてもらった、仮面族が現れる同じ時間帯
同じボードを見張り海へ集まる。
岸のほうから、少しずつ仮面を被った仮面族が数名ボードに乗って現れる

あれか!!

結構、人数多いね・・・

ボードから降りたわよ・・・

タイミングがいいときに、2人が近づき話しかける。OK??

OK!!

9人がボートに乗り込み、釣竿をそれぞれ海へ投げる
1人が指令塔で釣竿を持たずボートへ駆け込む
今がタイミングだと、小声で輝が合図を出すと2人は静かに駆け込み
ボード近くまで走って演技する。

・・・あっ!・・うぇ~ん・・・痛いよぉ・・・・

大丈夫か?ノエル・・

2人の演技に、流石に反応した仮面族
指令塔が近づいて差し伸べる

君たち・・どうしたんだい?
(え、なにこの子たち、めちゃかわいいんだけど!!)

ありがとう・・・

ボクたちね、ボートを見に来たの!!

そうなのかい?

ボクん家ね、お金なくて・・・
お魚さん食べたことないの・・・
だから・・
お魚さんが泳いでいるところを見たくて・・・
2人で来たんだ・・

じゃあ、そんなところにいないで・・
もっと近くに寄ってみないかい?
(よく見るとこの子達、目がレアだな・・・)

うん

作戦通り、レッドアイの瞳を持つラナと
オッドアイの瞳をもつラディアをボートへ乗り込ませる。
指令塔の近くに2人が両端を囲んで光景を眺める

もう少したったら、美しいお魚が釣れるよ・・!
みてな

木陰に隠れていた、輝はもう1つの作戦を実行し深沢に合図を送る
深沢は、チェルシーに呼びかけラナ達がいるボートを人魚の大群で囲む

り、リーダー・・・これは結構大物では?

大量生産かもなー!

それに、結構重い・・・釣りあげられるかどうか・・・

竿に引っかかったフリをして、実はボートを尻尾で抑えてるだけ
それが仮面をしている仮面族には見分けがつかなかった。

そこまでだ!!

音もなく、1人乗ったボートで輝が現れる

なんだ、お前は??

お前たちに、逮捕状が出ている。
全員・・ボートから降りろ

身元も不明なお前に指図されたくねーんだよ・・

俺は、この国の第2皇子・・青海輝。近々、人魚族が絶滅しかけているときいてね
君たちがやったんだろ?証拠もあるからな

り、リーダー・・・

全員・・・ボートから降りろ。
こいつは本物の皇子で間違いない

いまだ、チェル・・

はぁい!!私の友達のぶんよーー!

チェルシーが顔を出し、尻尾で仮面族の指令塔を蹴る
それが終わると輝とチェルシーは両腕を広げる

こーーい!2人とも!!

いま、いきますわーー!

はーーーい

ボートから動きハイジャンプして、
ラナは輝に・・ラディアはチェルシーにいきわたり
ミッチェルの大きな尻尾でボートを思い切り蹴り飛ばすと仮面族は海に溺れる。

わたしの、かわいい子供たちを奪った罪は大きいわ。
身の程を知りなさい

仮面族、君たちは包囲されている。大人しくつかまれ!!

ここまでか・・・

10人の仮面族が海に溺れているところに、警備員が到着。
防水防止がされているのか、
10人の仮面族が海に落ちても仮面は全く取れなかった。

ほら、こっちだ・・・

俺は・・・・何も・・・できなかった

深沢は、自分の無能さに減滅して落ち込む
警備員が捕えた仮面族の正体に輝は激怒する・・・

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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