#30 「悪辣な訪問者」
先日、輝様とルージャ様がご結婚なされました!!
そして、同時にこの国の姫が誕生しました!
これからのお2人の活躍に我々一同は期待しています!
では、ここで・・・
結婚式の様子をVTRで流します。
リアルタイムで見れなかったから、ありがたいわ~
録画し忘れたから、
また放送してくれるの嬉しい!!
遂に、結婚を果たしたルージャと輝・・・
王族の正式な妻となり緊張していたルージャだが
周りからのあたたかい声で、そんなことは忘れていた。
国民は、2人のためにイベントを企画し最速でルージャがサインを書いた。
種族の違う私達の結婚に、
反発を買うと思っていたもの・・・
けれど・・周囲の反応は
予想よりはるかに上回るどれも暖かい声だったわ。
この反応は、輝がいままで正しいことを
してきたからだと思う・・・。
国のために、頑張ってきたものね・・・
ルージャは、結婚式でも流した涙を忘れない
その時に誓った。
自分も国の人も、幸せになろう・・・
そうでないと、自分が姫になった意味がない・・・と。
彼女は夫の輝と大きな課題ができた。
前に、前にと・・・2人は進んでいく
ルージャ・・・・やめてくれよ・・・
俺はまだ、王になっていない・・・
それに・・・君と国民を笑顔にしていく
大きな課題が山ほどある!
国民1人ずつに、
向き合っていって正しい導き方があるなら
苦労はできるだけさせずに、
望んだやり方でさせていきたい・・・・・
ルー・・・君ももう、この国の姫なんだ・・。
一緒に頑張ろう・・
ええ!!頑張りましょう・・・・
2人は、国の代表として恥ずかしくないように立派になった。
だがそんな2人を待ち受けていたのは“希望”だけではなかった・・・
あら・・・・もう寝ちゃったのね・・・
いろいろありましたから・・・・
ラナを部屋で寝かしに行ってくるよ・・・
ええ・・・ありがとう・・・・
同時刻・・クロリウス家では
盛大に、ラディアのパーティが終わったところであった。
ラナは疲れもとれていなかったのか食べ終わるとそのまま眠りについた…
クロリウス家・・・リビングにて
ラナの母とラディアの2人きりになる。
ごめんなさいね、
主役の子に後片付けまでさせちゃって・・・
いいえ、誰かにパーティを開いてもらうなんてこと・・・・
ワタクシ・・初めてでしたのね・・・
アイドルのラディアとしてではなく・・・普通の・・・・
人間のワタシに向けてのパーティは・・・・
初めてでしたの・・・
だから、とても嬉しかったですの!!
ふふっ♪
ねぇ?
ラディアちゃんは、好きな男の子とかいないの?
え・・・?
す、す、す・・・好きな男の・・・人―――?
動揺で、ラディアはスポンジを危うく落とすところだった。
そんなに驚くと思っていなかったラナ母は・・・
意中の相手がいることを確信する
私も、あの子も・・・
輝様もみんな・・・
あなたがこっちに移住してきてくれて
とっても嬉しいのよ!!
でも、前のお話しでは移住してくるのは
もっと先じゃなかったかなぁって思ってね??
それってやっぱり、何か理由があったんじゃないかしら?
ええ・・・・本当は・・・
マネージャーに何度もお叱りを受けて・・・
全国ライブツアーが終わるまで無理だと・・・
移住の話は社長からも承諾をもらっていましたけど・・・
それは早くて来年だと・・・・
そう言われました・・・。
でも・・・・・
どうしても早く、
会いたい・・・・方がワタクシにはいました。
だから・・・全国ライブツアーを
3カ月で終わらせてアイドルも引退して・・・
それで・・この国にきましたわ!!
そう・・・大変だったわね・・・・。
たった、3カ月でライブツアーを
終わらせることはなかなかできることじゃないわ・・。
それに、アイドル引退にもいろいろ言われたでしょう??
もう、頑張らなくていいのよ・・・
ここに来たからには・・・
あなたはきっと幸せになれる・・・
楽しい日々を過ごしなさい・・・
うっ・・・うっ・・・
うぇーーーん・・・・・・・・・
ラナ母の胸を借りて、ラディアは悲しい思いがこみ上げてきて
涙のダムがいっぺんに切れる。
娘をあやす様にラナ母は優しく頭を撫でた。
一方、国民はイベント開催の日時を話し合っていた。
ココで、ダンス・・
そっちで、2人が登場したときに
クラッカーとプレゼント・・
あとは・・・何かサプライズしたいよな?
そうだよなぁ・・・
2人が会いたい人を連れてくるとか!
それなら・・・ご親友だよね!!
親友の家に俺らいまから行って、
招待状渡してこようぜ!!
じゃ、俺らは・・・
配置の確認と日付だな・・
国民の2人は、ラナにサプライズゲストとしてイベントにでてほしいと
ラナが常連のお店の店員2人がクロリウス家に向かっていった。
残った国民は、輝たちに日付の確認で連絡をとろうとしていた
その時だった・・・・
なあ・・・ちょっといいか??
はい?
ルージャって名前・・・
お前ら知ってるか?
知ってますとも!!
ルージャ様は、この国の姫ですから!!
そうか!!
じゃあ・・・そのルージャは、
この写真の女の子と同じか?
男は、幼かったルージャの写真を国民に見せた。
国民はガン見して間違いないと答える。
子供のころのルージャ様ですね!!
これは、大変貴重だ!!
そうか、ありがとよ!!
礼に、この写真をお前らにやる!!
じゃあな!
え、こんな貴重なもの・・・
よろしいのですかーーーー
もらったのだから・・いいのでは・・・?
この国の姫の写真だぞ?
悪用されたら、たまったもんじゃない・・・
輝様に送り届けよう・・・
しかし、あやつは・・・・誰だったのか・・・
なぜ・・・・ルージャ様のことを・・・
知っていたのか・・・・
幼い頃のルージャの写真を、男からもらった国民は
間違いがおこらぬよう手紙として輝に送り届けた・・・
だが・・・・男の正体は・・・誰も知らない・・・
謎を呼ぶ男は・・・・一体・・・誰なのか・・・
つづく