ヤンキー探偵☆奇薔薇 ~第三話~

第三話 「六丁の目少女監禁事件~後編~」

「さぁさぁガキ共よwこの俺にかかってこないのかぁ?さもないとこの娘は私のものだ。」と犯人は翔と綾子に脅しかける。
「こいつ、煽りやがって・・・・!」
「冷静にいかないとアタシらまで巻き込まれる・・・・。」綾子は息をゴクリと飲みながら犯人を冷静に見て構えていた。

犯人は手に持ってるナイフを舌でペロリと舐めながら煽り、二人にこぶしで攻撃をした。
「何をしに来たがわからねぇが、とりあえず死ねぇぇぇぇぇぇえぇいっ!!」犯人らしき男性の拳が翔の目の前へと近づく。
「きゃっ!」奈々は翔に襲い掛かる犯人の拳に怖がっていた。
「翔!危ない!!」綾子は自分の弟がやられるかと思って焦っていた。すると翔は自分を腕でガードし、男性に殴り返した。
「そんな生ぬるいパンチ、俺の前では効かねぇな。てか未成年を殴るなんて、おっさん、どんな神経してんだよ。」と翔は犯人にニヤリと笑っていた。
「・・・くっ・・・・!このクソガキめっ・・・・・!大人の俺を舐めやがって・・・・!!」
翔の煽りにしびれを切らしている犯人を見ていた綾子が犯人に事情聴取をした。もちろん綾子の目は、弟を殴ろうとした怒りでヤンキースイッチがONになっていた。
「この子を誘拐し、脅し、監禁し、暴力をしたのはテメェらか?どうなんだ?あぁん?」綾子は犯人の胸ぐらを掴みながら犯人に聞く。
「ち・・・・、違う・・・・・っ・・・!俺はただ他の部下の奴らに指示をしただけだ・・・・・っ!!決して俺はこの女をさらったり乱暴になんてしてない・・・・!これは他の誰かだ・・・・!」と犯人の男は綾子から目を逸らしながら自分のやった容疑を部下のせいにしながら否定している。さらに綾子は怒りがMAXになり、耳元に大声で怒鳴った。
「しらばっくれるんじゃないよ!!「指示をした」ってことは自分の犯行を認めたことじゃねぇか!!後から他人のせいにして自分の容疑を否定すんじゃねぇ!!お前も被害者の女に暴力だの色々しただろ!!挙句の果てにはアタシの弟まで殴ろうとしやがって!!そうだよなぁっ⁉翔、奈々!!」と綾子は翔と奈々に言った。

「あぁ。そうだな。お前がどんなに嘘をついても証拠はあるんだ。この女に手を出したのは、お前だけじゃないんだろう?早くお前のグルの仲間を呼べよ。」と翔は犯人に仲間を呼ぶようにと言う。
「そうですよ!この人達は探偵なんですから!嘘を重ねても無駄ですよ!」奈々も負けじと犯人に言い返した。
「・・・・・。そうはさせるかよ!!おい!お前ら!!このガキ共を仕留めろ!!ぶっ倒せっ!!」犯人は捕まってたまるかと大声で仲間を呼んだ。すると犯人の仲間らしき者が、大人数で倉庫の中に入ってきた。
「親分!どうしました⁉凄い音が鳴ってたので駆けつけちゃいました!!」
「・・・・って、お前ら何者だ!!この小娘を勝手に放しやがって!!許さないぞ!!」と犯人の仲間の男が銃を向けて翔達に言った。そんなピンチの中でも翔は堂々としている。
「俺達は探偵だ。目的は犯人であるお前らの犯行の謎解きを解いて、逮捕するためだ。安心しろ。もう警察は呼んでいる。直々に来るであろう。」翔の発言にムカついた犯人の親分の仲間が木刀を持って襲い掛かってきた。
「姉ちゃん、奈々を連れて外へ逃げろ。コイツらの処理は俺に任せろ。」と翔は奈々を連れて安全な場所に逃げろと綾子に言った。
「翔・・・・・。分かった。奈々が襲われないように安全な場所にアタシが連れていく。でも、何かあったら大声でアタシを呼んでくれ。」と心配そうな目で奈々を連れて綾子は安全な場所へと走って行った。奈々も心配そうに翔の方を振り返りながら綾子と倉庫から脱出した。
「翔さん・・・・・。大丈夫かな・・・・・。」脱出した綾子と奈々を見て犯人の怒りが頂点になった。
「なっ・・・・・!折角捕らえた女が・・・・・・!!・・・・っ!!このぉぉぉぉぉっ!!よくも逃がしたなぁぁぁぁぁっ!!」犯人達は翔を囲んでボコボコにしようとしていた。
「チッ・・・・・、集団で俺を倒そうとするなんて卑怯だぞ・・・・。」完全に犯人達に囲まれた翔は少し焦っていた。それも無理のないはず。ごつそうな犯人の男達の力は翔より上回る力を持っているのだから。
そして犯人達は翔を痣がつくまで殴ったり蹴ったりボコボコにした。翔も必死にガードしたが、男達の力が強いため守り切れなかった。男達にボコボコにされたおかげで顔や腕など身体が痣だらけになっていた。
「・・・・っ、くそっ・・・・!何度ガードしても・・・・、無駄だっ・・・・・・。」と翔は何度ガードしては殴られたりなどされ、力尽きて倒れてしまった。服も身体も殴られた跡や汚れでボロボロだった。

「ガハハ!!なぁーんだ、もう降参かぁっ?探偵さんよぉ。元「獣道」の力はこんな程度か・・・・・・。ま、鍛えられてきた歴代から引き継がれる俺らのいる組織、「大熊組」には敵わないだろうけどなwwwwww」
「こんなんで捕まって溜まるかよwwwwww」
「俺らは無敵だからなwwwwww」
「さぁて、余計な奴も倒したことだし、あの娘を探しに行きますか!!」
「そうですね。ww親分。ついでにヤンキーな姉ちゃんも攫っていきましょうよ!!」と犯人の男らは、悪だくみしながら仲間と雑談していた。その言葉を聞き逃さなかった翔は、力が尽きて震える身体を奮い立たせて立ち上がった。
「何?俺の姉ちゃんを攫うだって・・・・・?まだ反省してないようだなっ・・・・・・。攫えるもんなら攫ってみろ。俺が絶対テメェらを豚箱送りにしてやっからよぉっ・・・・!!」立ち上がったとはいえ、身体は傷と痣だらけでフラフラしている。
「なっ・・・・・!!コイツまだ、生きていたのか・・・・⁉」
「ボコボコにしたはずなのに、何故・・・・⁉」どんなに殴られようが蹴られようが、負けずに立ち上がる翔を見て大熊組の犯人らは驚いていた。
「こんな所でくたばって溜まるかよ・・・・・!!俺は獣道の元番長で探偵だぞ・・・・・!!ヤクザである親父の息子だぞ・・・・!!」と翔はヤクザであった父の浩一の名を出しながら犯人らを脅し、大熊組の犯人らに向かってパンチした。
「ぐほぁっ⁉」
「親分・・・・⁉、ぶほぁぉっ!!」

翔のパンチは、父の浩一の血を継いでいるためかなりの強さだった。まだまだやり返そうとしたその時、古畑菜刑事率いる警察達が事件現場である六丁の目にある工業地帯の物倉庫に到着した。
「ここだね。監禁誘拐事件が起きた所は。色々調べさせてもらったよ。」と古畑菜刑事は冷静な様子で言った。
「古畑菜刑事・・・・・・!」
「ちっ・・・・・、サツかよ!!タイミング悪りぃなぁっ・・・・!!今からこの自称探偵のガキをボコボコにしようと思ったのにさ。」大熊組は警察が来た瞬間睨みながら怯んでいた。ボスの拳は恐怖と怒りで震えている。今にも手を出してきそうな程に。
「大丈夫かい。翔君。随分と痣や傷などで怪我してるけど・・・・。」古畑菜刑事は心配そうに怪我をしている翔に手を差し伸べ、立ち上がらせた。
「はい・・・・・。俺は平気です・・・・。今被害者の奈々さんは、姉と一緒に安全な場所に避難させてます。」と翔は古畑菜刑事に被害者のことを報告をした。
「知らせてくれてありがとう。さぁ・・・・、大熊組をどうしてくれようかね・・・・・。彼らには前の事件の時も捜査しようとしたら逃げられたしね。」
「そうですね・・・・・。彼らは前科、そして今回の事件や俺をボコボコにしたことを踏まえて罪を重くして逮捕しましょうか。」と翔と警察と古畑菜刑事は協力して犯人に手錠を技をかけながら犯人の手首にはめた。こうして大熊組は再逮捕され、裁判所で終身刑や死刑となり、拘置所に入れられた。

ー翌日ー


「やっと六丁の目監禁事件解決だな。大熊組も逮捕されて、とりあえずは安心だな。なぁ、姉ちゃん。」と翔は事務所の椅子に座ってくつろいでいた。
「そうだな。確か大熊組って、父さんのライバル組のヤクザだったような気がする。ほら、このテレビニュースに映ってる!」綾子は、翔に大型のテレビに映っているニュースを見せた。そこには、六丁の目監禁事件で逮捕された大熊組の姿が映っていた。改めて大熊組のメンバーの顔の画像を見ると刺青もいかつい感じで少し怖く感じる。すると、佐百合と浩一がテレビを覗き込んで大熊組の映像を見た。

「うわぁっ⁉父ちゃんと母ちゃん、いきなりびっくりするじゃないか!!」綾子は両親にびっくりしていた。
「大熊組な・・・・・・。コイツら、俺達の時代からの悪党なヤクザグループだったんだよ。昔の時も今回みたいな事件が何回かあったから、前科もあるんだ。まぁでも逮捕されたし、これで一件落着だろう。」
「そうね。私もこの悪党ヤクザグループにはもう勘弁だわ。大熊組は、マフィアをしていた私のお父さんを毒殺したんだもん・・・・。逮捕されて当然よ。」父親の浩一はヤクザ時代の頃から大熊組の悪党っぷりを見てきたため分かっていたが、母親の佐百合も不良、マフィア時代に自分の父親を大熊組に殺されたため、大熊組の悪行は知っているようだった。
大熊組の事を話していると、探偵社のインターホンが「ピンポーン」と鳴った。翔がドアを開けて出てみると、そこには翔と綾子が助けた「六丁の目監禁事件」の被害者の奈々が目の前に立っていた。
「先月翔さん達に助けて貰った、丸野奈々です!!あの時はありがとうございます!!」
「君はあの時の・・・・!いえいえ、人として助けるのは当たり前だろ。事件を解決するのが、探偵の仕事だから。」と翔も奈々にお礼の返事を言うと、奈々が土下座して翔にお願いをした。
「お願いします・・・・・!!私も翔さん達みたいに、何か人の役に立ちたいんです!!どうか、私をここで働かせてください・・・・!!」翔は突然のことなので、びっくりしていた。
「あのなぁ・・・・・、探偵っていうのは、なれるのは簡単じゃなi・・・・・」
「お願いします!!翔さん・・・・・!!探偵として私を雇わせてください・・・・・!!」と奈々は何度も諦めずにお願いしていた。翔は急な奈々のお願いで戸惑っている。
「・・・・・・・奈々・・・・・。」

ー続くー

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ましゅまろまかろん

アニメやゲーム、歴史などが大好きです!歴史は特に戦国時代が大好きです! 特技は絵を描くことと、卓球です。漫画やイラストなど、将来のために色々頑張ります!

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