キミのいる世界 ~present from the sky~ #3

#3   「普通じゃない」

父さんの今日のニュースはなぁ、
お前のよく知るあのこ(風乃庵)が
学園祭でミスNO.1になったそうだぞ!!
あの子が来たら、おめでとう!!
って言っておいたほうがいいかもな・・。
お前から言われたら、あの子もうれしいと思うぞ

庵が・・・ミス・・NO.1・・・
すごいね・・・

なぁ、志狼・・・
お前本当に学校・・・
行かなくていいのか?

もし・・・行きたいのなら、
保健室登校でもいいのよ・・・

俺・・・目が見えないし・・・
周りに迷惑かけるだけだから・・・
それに学費も高いから・・
学校に行かなくても・・・
いまの日常が楽しいんだ。

亜堂と三佳音は、息子の現実的な発言を聞いて
それ以降2人が学校の話題を出すことはなかった。
ただ、父親の亜堂は志狼にも普通の高校生として何かしてあげたい・・・という
強い意志があった。

ちょっと、寝てくるね・・・

ええ・・・段差に気を付けるのよ・・

俺は、みんなと違う・・・普通じゃない・・・・
目が見えないのは生まれつきだ。
ただ、どうして俺が両目失明したのか両親は教えてくれない
そのことを聞こうとしたけど・・隠したがるような雰囲気が苦手で
俺は自分の失明の原因はわかっていない・・・。
小学生の頃、俺は学校に通っていた・・・
クラスのみんなも先生も優しくて
俺が目が見えないことを知っている人としか接していなかったら
なに不自由なく生活していくことができた。
ただ、その好意を俺は自分で“あまえている”と思うようになった。
最初は目が見えなかったことで、教えてもらうことも嬉しかったけど
高学年になってくると・・・
“いつまでも人の好意にあまえちゃいけない・・・”
自然に思うようになった。そのことを親に話した・・・・
俺の意向を尊重し中学から学校に通っていない・・・
学校に通っていないので不登校扱いにもならない・・・・。
目が見えないので家庭教師を呼ぶこともできない・・・・
だから、俺は耳を頼りにテレビや新聞・・・
人との会話で最新情報を入手している。

学校か・・・

行ってみたい願望はあった。
でも、目が見えない俺のことを見てくる
視線が嫌だ・・・。
人に助けてもらってばかりだと、俺が成長できない・・・
いまの目標は・・・・少し外に出ることだ。
壁などを伝い歩くことで、やっとだと思うけど・・・・
まずは、お隣に挨拶をしに行くところから・・・
はじめよう・・。

少しつかれた

ベッドに横たわって3時間くらいが経ったとき
聞き覚えのある声で起こされた。

志狼―――!起きなさいよ!

庵・・・・?

あ、起きたのね!!
手を引いてあげるわ・・

そういえば、ミスNO.1になったんだって・・?

そうなの!!
新聞にも載っちゃってね・・・
一躍有名って感じ・・・
個人的にはちょっと複雑だけど・・・・

めでたいことでは、あるじゃない・・・

でも、ちょっと困っていることがあるの。新聞に載ってから毎日のように
放課後に呼び出されては男子生徒に告白されているの・・・
告白している人は、
大体がミスNO.1を取った私と付き合いたいとか、
自慢したいとか、私の事・・・
本当に好きでもないくせにね?

・・・・・そう・・・・

なんか、私も疲れちゃった~!
私もう、告白されるの嫌だし
不登校になっちゃおうかな・・・・・

・・・・・庵は、五感がある。
そして自分の意志を伝えられることができる・・・
俺は目が見えないから・・・
庵のこと見えないけど・・・・
庵が本当に好きな人と結ばれたら俺は幸せだよ・・・

私・・・私はね・・・あんたのこと・・・

風乃庵は、山路志狼を見つめて何かを言いとどまる。
そして・・・風乃庵は、誤魔化すために彼にしてはいけない行動をとった。

なんでもないわよ!!

思いきり、志狼の背中を連続で叩いたのだ。
背中を叩いた直後・・・全世界中で震度4の地震が発生した。

きゃああ

揺れて・・・る?

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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