キミのいる世界 ~present from the sky~ #4

#4  「予測不可能なキミ」

俺は何が起きているのかわからなかった・・・・
感じたのは、地面や家が大きく揺れていること
そして庵の悲鳴・・・
大きな物音と、気がつくと俺の頬には痛覚があった。

かすり傷・・・・?

でも、なぜ傷を負ったのかわからなかった。
しばらくたって庵の声がしないことに気づく
俺は庵を捜索した。

庵――。どこだーー?

し・・・・・・・ろ・・・う

声がする!!でも、視覚がない俺はどこにいるのかわからない
声が聞こえるほうに耳を傾ける

どこ・・・?どこにいるんだ・・・?

ここ・・・あんたの・・・ベッドの下・・・私、下敷きになってるの・・・・・

ベッドのした・・・・どこだ・・・ここか?

俺は、しゃがんで声がする方角に手を伸ばした。
手は次第に伸びてきて引っ張り出すことができた。

ベットを・・・・よけてほしいの・・・

体が挟まってるんだよね?

うん・・・・・いま動けないから・・・・

志狼は、ベッドの下から庵を無事に救出し彼女の体の上にある
ベットを退かした。

ありがとう・・・体が軽くなったわ・・・
アンタは、ケガしてないの?

かすり傷程度だよ・・・

そう、思ったより軽傷でよかった・・・
手当するから1階に降りるわ
三佳音さんの安否も心配だし・・・

ねぇ、、何がおこったの・・・??

そっか・・・目が見えなかったわね・・・・
私たちがさっき 体験したのは『地震』よ。
なんで急におきたのかわからないけど、
かなり揺れが強かったわ・・
ひどいと死者もでるの・・・。
だからみんな家族に安否をとってると思うわ

地震・・・

手つないでいくわ、出しなさいよ・・・
段差、、危ないんだから

ありがとう・・・

目にできないだけど、何が起こっているのかわからない・・・
俺は『地震』というものを体感した。

霞ヶ崎家 【モニタリング中】

地震が起こる前、小恋と漣によるマシンガントークが開催されていた。
志狼と庵が部屋に2人きりのとき対決をしていた。

ねぇ、あの2人同じ部屋にいるけどいいの?

間違いが起きなければな~んでも、いいんじゃないの・・・・

私が言っているのは、そういうことではないのよ。
あのこ(庵)が、志狼に一瞬でも危害を加えたら地球は滅びるのよ??

ま~そうね~、なら、あんたかあーしの・・
どっちかが山路家にいまから乱入する?
あーし達はまだ面識がないから・・・
家に入れてもらえないと思うけど?

じゃあ、どうするの?

だから、見守ってるんじゃない!!
何かあっても、対象を失えばまた新世界にワープする。
そういう風にできてるから大丈夫じゃない??

まぁ、いまのところは様子見でいいわ

このやりとりの最中画面の向こう側では
いい雰囲気になっている2人と告白をしようとした庵がいた。
それを誤魔化すために、庵は志狼の背中を叩いた。
直後・・・・・世界中に震度4の地震が発生。
その後も強い揺れに耐えながら、2人の言い争いが止まらなかった。

だから、言ったじゃない!!
止めておけば・・・

こうなるまえに、顔見知りになっておけばよかったじゃん

ならあなたが先に行けばよかったのよ

私しか、パソコン触れる人いないじゃない!!!

指示なら私でもできるわよ

なによ

大きな地震は、2回にわたり世界中に被害を被った。
小恋と漣はケガはないが地震が収まったあと画面を急いでみる。
そこには、下敷きになっていた庵と庵を探す志狼がいた。

彼は、普通の少年なのにね

志狼は悪くないわ・・・。
志狼に近づくモノが、予測不可能な行動をとるからよ。
だから、こうなった・・・

そうね、、対象はまだ・・・
自分の体の中に大きな石が埋め込まれていることを知らないものね・・・

知ったうえで、自分のせいと思い込むかもしれないわね

そうね・・・・だから、私たちがいるのよ・・・

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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