Miaou Café ミャウカフェ~不思議な喫茶店~番外編 開店前のお話①

ミャウカフェ開店までのお話です。

一匹の猫が、寿命を迎えて虹の橋を渡り天国に行きました。
──神様がその猫の新しい毛皮を選んでいる最中にお願いをしました。

『──神様。ぼくの毛皮を選ぶのを少し待っていただけませんか?』

神様は『彼』の真剣なお願いが気になり、話を聞くことにしました。

……あの子にもう一度会いたいのです

──どうやら『彼』は心残りがあったらしい。

要約すると、「お世話になったあの子に言葉を届けたい」と。

神様はとても困惑しました。

神様はしばらく考えた後、橋を渡ってきた猫達に話を聞きました。

『わたしは急なお別れだったから、あの子とお話がしたい

『僕たちがいなくなってから、笑わなくなったあの子にまた笑ってほしい

心残りがあった猫たちは、神様にお話をしました。

『──でもどうやってあの子を笑顔にしよう?

『ネズミとかどう?声をあげるくらいうれしそうだったけど?』

『……どちらかというと悲鳴じゃないかな?』

『──そういえば、おいしいものを食べているあの子はすごく笑顔だったよ?』

『確かにネコカンおいしかった……』

『えーっ⁈……ぼくはカリカリが好き』

『わたしはカリカリもネコカンも好きよ。でもやっぱりちゅるるが一番よ』

『『『それだっ』』』

『ちゅるるってなに?』

『えっ?ちゅるるを知らないの?あれはトクベツな日に食べるおやつよ』

──猫たちが『あの子』を笑顔にしたいとそれぞれ話していましたが、
いつしか話題は【ちゅるる】の事になっているようです。

『トクベツなおやつ……そうだ!お店をやるなんてどうかな?

一匹の猫がお店の提案をしました。

話の風向きが大きく変わる一言となったようです。

  • 3
  • 0
  • 0

コロレ

初めまして。コロレと申します。動物と小説や漫画、アニメが大好きです。 アイビスペイントや画像生成AIを使ってイラストを作っています。 よろしくお願いします。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内