キミのいる世界 ~present from the sky~ #8

#8   「決断」

俺はあのあと、どうなってしまったんだ?確か…新木さん家に………
疲れが溜まっているのか身体が動かない・・・。
ボソボソと誰かが話している声は聞こえたけど、
何について話してるのかまでは聞こえなかった・・・・。
俺は、1つ気になる点があった・・・・
それは新木さんが俺の秘密を知っていたということ
恐らく、父さんが教えたに違いはないのだろうけど
俺の体内にある“石“についてなんだから、
普通は俺に先に言わないだろうか・・??
父さんが教えたということは、新木さんは敵じゃないと思う・・・
実際のところ…話してみないとわからない。

____俺は一旦、頭の中で考えていることをやめた。
寝返りを打とうとすると、何かがいることに気づく………
確認したら、そこには源太君が熟睡していた。
そして………俺に危害を加えてないことから
新木さんが話したのだろう・・・
俺は、確信した。新木家は仲間だ・・・

俺が咳だけではなく、熱にまで侵されてなければ違う布団で寝かせてあげる
ことができたのになぁ・・・。この症状は風邪ではない………
普通の医者に聞いても、同じ言葉しか返ってこない・・・・
今度、かかりつけ医に検査をするよう言われているので
安静にしておかないと。
とりあえず、いまは寝よう・・・。

_____志狼はゆっくりと目を閉じて眠りにつく

一方、山路家
下敷きになった庵を看病していた三佳音は
湿布がないことに気づき薬局に出かけて庵は山路家に1人でいた。
そして、もう1人山路家に女の子がいた。

≪回想≫

背中がひどそうね、こういう時は湿布ね!!
えーと、救急箱、救急箱・・・

三佳音は、庵のために救急箱を探し見つけると湿布が切れていたことにきづく

あら、湿布ちょうど無くなってしまってるわ。
買い出しに行かないと・・・・
でも、この状態の庵ちゃんを
1人で留守番にさせることは・・・

三佳音さん…あたしのことはいいから、
買い物とかしてきてください

でも・・・・

その時だった。
山路家のインターフォンが鳴ったのは………
三佳音がインターフォンに映った人物を見るとみかけない子・・
と思い扉を開けた。

私、最近隣に引っ越してきた霞ヶ崎小恋です。
なにか私にできることはないですか??

あ~!お隣さんね、いつ挨拶しようか悩んでたのよ~!
ど~も、山路志狼の母・・・山路三佳音です。
ちょうどよかったわ
いま家(うち)に病人がいてね・・・
湿布を貼ってあげようと
思ったのだけど切らしてて・・・
これから買いに行くところだったのよ~!
私が帰るまで、
庵ちゃんの看病をお願いできるかしら?
えーと、小恋ちゃん??

わかりました。
いま、雨が降っているので傘を持っていって下さい!
お気をつけて~

ありがとう、小恋ちゃん・・・。
それじゃあ私いってくるわね!!庵ちゃん~!

は~い、三佳音さん・・いってらっしゃい!

≪回想終了≫

不調の庵を、三佳音の代わりに小恋が面倒を見るようになった。
そして、小恋が発言するコトバは現在家の近くということもあり
漣が言ったコトバをインカムで同じコトバを発言するように2人で決めた。

あ、あなた・・・
最近、隣に引っ越してきたっていう例の・・・?

ええ。私は、霞ヶ崎小恋。あなたは?

あたしは、風乃庵よ。
一応志狼の幼馴染でもあるわ!!

率直にきくわ、あなた志狼のこと好き・・・?

ちょ、え、、、な、なに言ってんの??

好きなのね?

え、ええ!そうよ!!悪い??

あなたは、志狼についてどこまで知ってる??

・・・・・??
あなたは、さっきから何が言いたいの・・・・?

重大なことなの、答えて!!

小さいころからの記憶と、
志狼とかかわったことなら知ってるわ

最近、家にカウンセラーがきたのは知ってる?

え、カウンセラー・・・・なにそれ・・・

やっぱり知らないのね。
じゃあ、志狼の身体のことも・・・・

志狼の身体・・・・??

話してあげるわ。
あなたが好きな志狼は、
身体に少しでも危害を加えられると
世界に異常気象をもたらすの。
最悪・・・・この地球が、滅びるの・・・

な、なにそれ・・・・冗談はよして!!

現に、この前あなたが志狼の背中を叩いてから
すぐに地震が到来したでしょ・・・
これは冗談なんかじゃないわ・・・
本当に志狼のことを好きなら、彼のことを
あなたは知っておくべきだわ・・・

嘘・・・・・私のせい・・・・?
この前の地震って・・・

風乃庵は、事態を把握したあと自分のせいで全世界に異常気象をもたらし
多くの死者を出させてしまったこと・・・・
そのことにダメージを受けた。

ねぇ、小恋ちゃんだっけ・・・?
教えて・・・志狼の身体のこと・・・
その後でいいからあなたのことも知りたい・・・

ええ、いいわ・・・。長い話になるわよ?

小恋は、山路志狼の身体について風乃庵に全て話した。

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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