#10 「ストーカー対策」
では、次のニュースです。
昨夜未明、1人の女性が刃物を持って
マンションに住む男性を襲おうとしました。
男性は隣人の通報により、
救助され女性は警察に逮捕されました。
最近、物騒な事件が多いわね・・・・
そうだな・・・
そういえば、課長・・・
自分も最近ストーカー被害にあってるんスよ!!
新木…お前、それ本当か・・・?
これが証拠っス・・・・
新木さんは、自分のスマホの着信履歴・・・宛先不明のメール・・・
郵便ポストに入っていた名前のない手紙やお届け物の写真・・・・・・・
それを見て父さんと母さんは険しい表情になり、口をそろえて言う
警察に行きなさい
俺も、警察がいいと思った。
だが、新木さんから出た答えは子供のことが心配だと・・。
子供にも被害はいってるのだと・・・・
ここまでされて、1度は警察に行ったものの
これだけでは証拠が少ない・・・。
と被害届を出すことは出来なかった・・・
なら、監視カメラをつけよう!!
父さんは言った・・・・・
みんながOKと言った。
ストーカーは、位置情報サービスなどを使っている場合がある
とのことで、新木さんのスマホの電源を切った。
そして、山路家と新木家はことがすむまで地下室で暮らすことになった。
山路の家には必ず地下室がある。
そこは、電波が届かない・・・・
だが、お風呂・・・トイレ・・・・リビング・・・
寝室など全て部屋はそろっている。
そこに行き来できるのは、鍵をもっているものだけ・・・
いまから、ここの電気など全てシャットダウンする・・・
そして監視カメラを部屋につける。
新木のストーカーが、この家に来るなら顔や姿が映るはずだ・・・
私たちは、事がすむまでこれから
“あそこで“暮らすわ!!
源太くんは大丈夫?
うん!!
志狼くん、いつも源太のこと気にしてくれて
ありがとう!!
幼稚園には報告済みっす!
では、順番にココへ1人ずつ入るわよ
新木家と山路家は、口を閉じてゆっくりとある場所に入っていった!!
最後に入った亜堂は部屋をロックし微動だにしないよう床を設定した。
ここは・・・?
志狼には言ってなかったな・・。
わが一族は、代々“地下室“が用意されててな。
そこにはすべての部屋があって暮らしには不便はない。
少々暗いだけだ・・・。
俺は、この年になって初めて地下室の存在を知った。
こんにちわー
地下室にある、大きなカメラに1人の人間が映り込む
それは桃色の髪をした女子だった。
この子、最近うちに来るわよね・・・・?
ああ・・・どうやら、私たちではなく志狼に用事があるようだが・・・
え・・・なになに??志狼くんもストーカー被害に・・・?
俺には、見覚えがなかった・・・・。
誰だ・・・・?あの子は・・・・??
留守かーーー!!
折角、顔を見に来たのに・・・・
制服を見ると、幼馴染の庵が着ている服と一致した。
ということは小滅学園の女生徒・・・・・・??
また・・・・来よう・・・
そういうと、名前も知らない女生徒はポストに何かを入れて帰って行った
俺は学校には通ってないのに・・・どうして住所が分かるのか謎だった。
いつも、こう・・・書類を入れて帰るのよ・・・。
一度開封したことがあるんだけど、
あの学校で出題するテスト問題らしくって・・・
ほかにもあるの・・・。
名前が無記名の志狼宛への手紙・・・・
なんだか気味悪くて・・・
でも、いざという時証拠になると思って
一応、残してはいるのだけど・・・
あの子一体誰なの??
志狼・・・・あの子の事・・・・
知ってるか・・?
いや、全く・・・・・
最近、決まった時間にあの子が来ることは知っていたけど
まさか・・・手紙まで残していたとは・・・・。
母さんが保管していたから、俺は見たことなかったんだな・・。
数分後
ピンポーン
また、インターフォンが鳴った・・・・
俺達は地下室で様子を見ていると、さっきとは違う別人が映り込んでいた。
武久くぅ~ん、いるんでしょ?
いないの・・・・・?
あれ、おかしいな・・・。
さっきまで、JPS反応してたのにな・・・・
早く会いたいよ~・・・
武久くぅ~ん・・・・
インターフォンの前で、鋭利な刃物を持って踊っている彼女は
すぐに隣人に通報され警察に、取り押さえられた・・・・
離して・・・・・
私と武久くんの邪魔をしないでっ・・・・・
囲め!!
警察は大出で武久のストーカーと思われる女を取り締まり
過去に被害者からの被害届があったことに気づき
女は、武久への接近禁止命令を言い渡された。
これで・・・・安心・・・・か?
俺のほうは解決っスけど・・・
志狼くんの悩みはまだ解決されてないと思うっす
本当に見覚えがないのか・・・・?
うん・・・。
会ったことも、話したこともないんだ・・・・
あの子の事情を聞いてもいいが、
何がしたくて我が家に近づいてくるのか
分らんからな。
少し様子をみよう・・・
朝食がまだだった、新木家と山路家は部屋が暗い中食事をした。
その後、一番小さい源太はすぐ眠りについたが俺は嫌な胸騒ぎがしていた。
つづく