#12 「団結」
名も知らぬ女の子に家に招かれ、ちょっとリッチなティータイムを嗜んでいると
その子は眼鏡をかけている女性と共に話しかけてきた。
あーしは、漣深永海。
あーしと小恋はわけあってあんたを知っている!!
そしてあんたが知りたがっている情報も網羅している。
その情報はあんたにとっても
あーし達にも利害が一致しているのさ
あんた、あーし達と一緒に手を組まないか?
眼鏡の人は、漣さんというらしい
横にいるのは小恋ちゃん
話をきくと、あたしが1番知りたい情報を知っていて
それは、あたしと協力することで一歩前進するという
具体的なことを教えてください
あたしは、話にのることにした。
小恋ちゃんから切り出された話は志狼のカラダについてだった。
風乃、これから話すことは…
あなたの幼馴染・山路志狼のカラダについてよ。
あなたは彼がなぜ生まれつき失明しているか
あんな生活を送るようになったのか、
知っている・・・・?
利害が一致って・・・そういうこと??
この人たちは私の幼馴染が志狼だってことを知っている。
あたしは何も言ってないのに・・・
でも・・・・
1番知りたかったこと、喉から手が出るほど欲しい情報
私が知ったからって志狼を救えるかわからないけど
これ以上苦しんでほしくない・・・・・
いいえ、全く・・・
そう・・じゃあ、1から順に説明するわね?
最初は、半信半疑だったけれど話を聞いていくと
確かに志狼は自ら誰かのカラダに触れたことはないし
自分のカラダに触れないように避けている様子を思い出した。
確信がもてるようになったのは、
志狼のカラダのデータのカルテを見せてもらったことだ。
_____どうやら、この2人が話していることは真実のようだ
私たちは手を組んだ、そして団結することにした。
そして作戦会議が始まる。議題に出たのは、“土御門”のこと
まず、土御門の学校での様子をあたしは話した………
下校したら必ずココに寄ることも決まった。
近いうち、山路家と新木家は
別々の女性にストーカー行為をされるわ。
本人たちはうまく逃げ切れると思うけど
そのとき、私たちみたいに
第三者からの証言や証拠があれば
問題児は学校に来なくなるはず。
その点について明日、話しましょう
わかったわ!!
あたしは、志狼のカラダの中に眠る石(デリート)について
その石を除去できる方法
石のせいで、失明したこと
すべて、知りたいことを知ることができた。
そして________
志狼が命を落としたら世界は滅亡し新しい世界戦に飛ばされ
記憶を維持し続けられるのは、小恋ちゃんと漣さんのみ。
ということ・・・
何もかもわかり、点と点が繋がった………
あたしは、自分の家に帰る時間になり霞ヶ崎家をあとにした。
翌日。
あたしは、昨日の件で土御門と2人担任に呼ばれ職員室で怒られた。
土御門の説教が終わり、あたし1人になると担任は言う。
あいつには、迷惑している。
お前も近寄るな・・・
だが・・・何かあれば、ここに連絡してほしい
見せられた連絡先は、担任のメアドだった。
あたしは無言で頷いた………
家に帰ろうとすると、山路のほうから
三佳音さんが外の郵便受けから何かを受け取って家に戻っていった。
何かしら・・・これ・・・?
下校したら、霞ヶ崎家に向かう途中でUターンをする
さて、俺の出番はいつごろかね・・・・?
つづく