[妖(あやかし)世界設定まとめ②

はじめに

世界設定その②です。前回より更にオリジナル要素が多いのでご注意ください。

そもそも今回の設定を思いついたところから始まっているので結構長いです。

今回は前回書いた大妖(おおあやかし)の住む妖域についてのまとめです。

妖域とは

大妖(おおあやかし)といわれる妖力の強い妖が、霊力で作った一定の領域。門をつなげて日本各所や、妖によっては世界中に移動が出来る。人の住まう世界とは異なる空間に位置するが、場所としては国内で大体の位置がある。

特にかしらは個人の妖域と、総本家となる屋敷を置いた妖域二つを維持する。

通常は妖域を作った主とつがい、子供が住む。子供も妖域を作れるほど力がある場合は、10歳前後でかしらに術式を習い自らの妖域を展開する。成人(元服扱いなので14歳から15歳)までは親の妖域と繋がっていたり、子供だけ妖域を持っている場合でも親が自由に出入りできることが多い。成人後は独立した妖域となり、出入りするには都度主の許可が必要になる。

つがいに対してのみ特別な許可があるので後述。

総本家となるかしらの妖域は広大で、妖域を持たない一族の面々と式(使用人)、妖によっては傘下に置いた別の妖や一族のない小妖まで、様々なものが暮らしている。

個人で妖域を作った際、式が料理やその他の家事を覚える研修先も総本家の屋敷である。

式は基本的に直接習ったことのみ行動できるため、最初に本家で一通りのことを習う。後から知識を足す際も本などでは覚えられず、やって見せる必要があるため、情報の更新をする際は人を招いて本家の式が習い、後日、本家に来た式に教える手法がとられている。

総本家の主であるかしらは大体数百年から千年以上生きている妖のため、洋食を食べたがらないものが多く、総本家の式の料理の習得に影響している。そのためほとんどの式は洋食が作れないが、後から主やつがいから習って作れるようになることもある。

また、物が劣化しない特殊な空間の為、何百年も前の書簡がそのまま保存されていたり、器などが付喪神となって歩いていたりするため、人間側が見つけて騒ぎになることもある。(妖側は価値が分かっていないため、大抵気付かず蔵などに放り込まれていたり、逆に日常的に読み物として適当に読んでいたりするのでもっと騒ぎになる)

妖域に人間が長く住むと、妖力になじんで性質が妖に寄るため、年嵩のものでもある程度の年齢まで若返ったり、寿命がかなり延びたりする。つがいとして共に長く生きられるようになっている。

妖域の中

建物は個人の好みで作られているが、大体平安貴族の寝殿造や江戸時代の武家屋敷が基本形。そのため庭もある程度一般的な日本庭園になることが多い。

ただ、植える花は個人の好みで、妖力の影響で一年中咲いている。気候は一定の温暖な気候に保っていることが多いが、雪を降らせたり雨を降らせたりも主の気分次第。ただし、妖力の強さによってある程度制限はある。

桜、桃、梅、藤、蓮、菊、紫陽花、彼岸花、朝顔等、日本で昔からよく見られる花を植えてあることが多い。

椿に関しては、一部江戸辺りの生まれの妖は縁起を担いで植えたがらなかったりもする。

建物も花も妖力で生成しているため、模様替えや植え替えも自由。

池を作るものも多いが、妖域に他の生き物が侵入・生活することが出来ないため、鯉などを飼うことはできない。

魚や動物だけでなく、耐性の無い人間や許可のない妖が入ると強い頭痛や吐き気に襲われるので業者等が入れず、工事等が出来ないため、基本何でも妖力でどうにかしている。

電気のない時代の暮らしを続けている妖もいれば、電化製品に強く外で最新家電を購入して妖域に持ち込み、電気を妖力で上手く賄って使っているものもいるため、外装と内装があっていない屋敷もある。

(最近では現世に家を置き、通信会社と契約をして、そこからWi-Fiなどを妖域に上手く引っ張っている猛者もいる。PCがあったりゲーム機があったり、結構自由である)

また、西洋文化が好きで、屋敷は洋館、庭には薔薇と噴水、という変わり者もいる。

妖域の果実

妖域には、一つ何かしらの果実が植えてある。

妖域内の花と同じく一年中、少しづつ実をつけていく。

この果実は、妖域の妖力を吸って育つ果実の為、妖域の主や主の妖力で作られた式以外が食べると、黄泉戸喫(ヨモツヘグイ)の如く妖域から出られなくなる術式がかかり、妖域から出るには主の許可が必要になる。

この果実を食べることが、前述した妖域に出入りする特別な許可となる。

この果実をつがいとしたい相手に食べさせることでつがいの成立となり、主が許可する限りつがいは妖域への出入りが自由に可能になる。主が開いた門も使えるため、現世の家と妖域を行き来したり、妖域に住んでそこから学校や職場に通ったりも可能である。

ただし、あくまで主の許可があればであり、万が一つがいを解消しようとして主から離れようとした場合、外に出る許可を取り消されて妖域に閉じ込められることもある。

また、相手が人の場合、一般的に果実について知っているわけではなく、事前にそれを説明するかも妖次第。

相手の許可を取らず果実を食べさせ、勝手につがいにすることも稀にある。

術式の解除は本人かより上位の妖のみ可能であるが、本人がつがいに選んだものを手放すことはまずないため、勝手にやらかして解除が必要になった際、強制的につがいにしたものが最上位の大妖の場合は一族を超えて解除できるものがいないかの大騒ぎに発展する。

よく植えられる果実は桃、柿、枇杷、葡萄、枇杷等。最近になって林檎も増えた。

神話に逸話があったり、薬効があったりする果物が好んで植えられる。

それとは別に家庭菜園などで野菜を育てている妖もいるが、意図して植えた一種類の果実しか影響は及ぼさないようで、収穫した野菜を他の妖や人に食べさせることは問題がない。

おわり

つがいに果物を食べさせて出られなくする妖の話から派生している一連の設定の為長くなりました。

元々メモにまとめていましたが、記事として書き始めたらあとから設定が湧いてきてどんどん足す感じになっていきました。

この後は妖ごとの設定をまとめていこうと思います。

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藤うさぎ

藤うさぎと申します。のんびりゲームしたりイラストを描いたりするのが好きです。 あと紅茶が好き。よろしくお願いします。

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