「愛しのアクアリウム」~第九話~

第九章 「わいわい♡ドキドキな真夏のビーチ」

「よっしゃっ!!!!海だぁっー!!!!!精一杯泳ぐぞ!!」
「おーっ!!!」茉莉華とノエルはテンションアゲアゲだった。今日は待ちに待った、智香達と一緒に近くの海へ遊びに行った。付き添いにはもちろん和也叔父さん達もついてきた。

「今日の日は夏休み前からずっーと楽しみにしてたんだ!!そのために水着もバッチリ決めてきたし☆」
「わぁっ・・・、みんなの前で水着見せるの恥ずかしいな・・・・・。」智香は水着をみんなの前で披露するのが恥ずかしいせいか緊張していた。
「大丈夫だって!!ウチらも居るんだし!!さ、早く更衣室へ着替えに行こっっ!!茉莉華も早く早く~!!」と李衣紗は智香と茉莉華の手を引っ張り、ダッシュで女子更衣室の中へと入っていった。
「わ~!!待ってよ!!李衣紗~!!」
「きゃー!!そんなにダッシュしないで~!!!!」
「水着に着替えたら、この海で思いっきり泳ごうぜっ!!なっ、ノエル。」と久彦は張り切っている。
「おう!クロールで競争だ!!」とノエルも熱く燃えている。そんな和也叔父さん含めて男子組も男子更衣室へと向かい、着替えた。
「ねぇねぇ、最近ノエルとは関係どうなのぉ?」と着替えながら李衣紗は茉莉華にニヤリと話しかける。
「最近も上手くいってるよ。昨日はノエルと近くの海辺の砂浜で遊んだり、貝殻を拾ったり。一昨日も水族館の寄贈用にクラゲを潜って探しに行ったりしたな~。海の中凄く綺麗だった!!」
「ノエルと海辺でデートかぁ~♡いいねぇ~。青春だね~。」と女子組は恋バナに花を咲かせていた。
「李衣紗ちゃんったら、おっさんみたいな喋り方になってるよ~www」
「確かにww聞いてきた時の顔も凄かったしねwww」
「も、もう!アタシまだおっさんじゃないしwwwだって、関係とか気になるじゃん!ww」とさらに大盛り上がり。
「ねぇねぇまま、まりかおねえちゃんたちはなんのはなしでもりあがっているの?」
「お姉ちゃん達が盛り上がっている話は、まだ三実には早いかな~・・・・。さ、着替えましょっ。」
「え~・・・、なんで?みみには、まだはやいおとななはなしなのぉ~?おしえてよ~!」と和也叔父さんの娘の5歳の女の子、三実は弘美叔母さんと茉莉華の方を見ながら会話して着替えていた。
ー20分後ー
「よーし、着替えて日焼け止めも塗ったことだし、いよいよ泳げるな!シャチの時の血が騒ぐぜ!」
「今日は日差しもいいし、海日和だね。そろそろ女子チームも着替え終わって来るんじゃないかな。」
「智香、どういう水着を着てくるだろうな・・・・・。」久彦は少しそわそわしていた。すると更衣室のある所から着替え終わった女子チームが走っていた。
「みんなー!お待たせー!私達も着替えてきたよ~!!」
「⁉」と久彦とノエルは女子チームの水着姿にドキッとしていた。
(やべー・・・・。可愛すぎて直視出来ねぇ~・・・・。)
(それな、俺もノエルと同じ気持ちだわ・・・・・。)二人は顔を赤くして目を逸らした。
「ノエルも久彦も二人して何、顔を赤くしてんのぉ~?」
「目も逸らしてるし、怪しいな・・・・・。」李衣紗と智香は二人を目を細めて見つめて疑っている。
「ノエル、どうかな・・・・・・。似合う・・・・?」と茉莉華はノエルのところに行った。少し恥ずかしそうな顔で言った。ノエルも茉莉華の水着姿を見て、ドキッとしていた。二人の心臓の鼓動も速くなっていく。ノエルは茉莉華を直接見るのは恥ずかしいので、視線を逸らしながら言った。
「に、似合ってるよ⋯。その水着⋯。大人っぽくて可愛いし⋯。」
「うん⋯。ノエルもカッコイイ。白黒の水着。シャチらしいし、ノエルらしいな。」と照れながらお互い褒めていた。

「はーい、イチャイチャはここまで!三実ちゃんも見てるから!さ、海に入って思いっきりはしゃぐよ!」と李衣紗は茉莉華とノエルの間で言って、走って海に入った。
「ひゃっほーい!思いっ切り遊ぶぞー!」
「李衣紗ちゃん、待って〜!」
「きゃあっ、冷た〜い♡」
「よし、ノエル。この水鉄砲で遊ぼうぜ!競争だ!」
「オレだって、受けて立つぜ!久彦!」思春期組はキャッキャッとはしゃいで遊んでいた。砂浜でくつろいでいた和也叔父さんは「余り深い所まで行かないように!」と注意しながら声を掛けた。
「それっ!」
「わっっ!やったなぁ〜!李衣紗ちゃん!お返しだよ!エイッ!」
「二人にも水をかけてやる〜!そ〜れっっ!」李衣紗と智香と茉莉華の女子チームは、お互いに水をかけあって遊んでいた。

「まりかっち、やったなぁ〜?倍返しだよっ☆」
「きゃはっ☆楽しい〜!」と女子チームは楽しそうだ。一方その頃男子チームは、水鉄砲でかけあったり、泳いで競争したりしていた。
「ノエル、深いところの近くまでクロールで競争だ!」
「おう!泳ぎなら自信があるからな!負けないぞ!」泳ぎに自信のある久彦とノエルの二人は、バシャバシャと少し深いところまでクロールで競争した。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」男二人はやる気アドレナリン気合満々だ。女子チームも呆れて見ている。
「男子チームは何やってんだか⋯。」
「凄い速いクロールね⋯。」
「危険知らず過ぎて怖いなぁ〜⋯。早速和也叔父さんが言ってる事破ってるし⋯。お互い凄いやる気に満ち溢れているな〜。」和也ファミリーも海で遊んだり、和也叔父さんは砂浜でサングラスをかけながらくつろいでいた。叔母さんも娘さんや息子さんも楽しそうに遊んでいる。すると、後ろからノエルが茉莉華の背中を狙って、水鉄砲を撃ってきた。
「隙ありっっ!」
「ひゃっ!?冷たっっ?!って⋯、ノエル!?」茉莉華はびっくりしてノエルの方を振り向いた。
「茉莉華、隙あり過ぎw悔しかったら俺に水をかけてご覧w」
「ノエルやったなぁっ〜!お返しだ〜!」
「お前らも隙あり過ぎだぞっ!wそいやっ!」と茉莉華とノエルの水のかけ合いを見て、久彦も智香と李衣紗に水鉄砲で撃った。騒ぎながら、楽しそうに遊んでいる。
「乙女の背中に水鉄砲をかけるなんて卑怯な奴めっ!」
「乙女の攻撃喰らいなさいっ〜!」その後も貝を拾ったり、海の中に潜ったり、砂遊びをしたり、和也ファミリーも入れてスイカ割りをしたり、バーベキューもしたりした。もちろん、海の家や屋台の食べ物も沢山食べた。その中で茉莉華とノエルは、かき氷屋さんの屋台に行って注文をした。ちなみに味は茉莉華もノエルもブルーハワイ味。二人らしいセンスだ。
「これが、茉莉華が言ってた氷を使った甘いやつ!?美味そう〜!いっただきまーす!」ノエルは、ばくばくとかき氷を食べる。
「ノエルは初めてだよね。うん!かき氷めっちゃ美味しいよ!う〜ん!ブルーハワイ美味しい!っ⋯て、もう食べてるし⋯。あんまり早食いすると頭痛くなるし、お腹も痛くなっちゃうよ〜!」と茉莉華がノエルに注意すると、早食いしてたノエルは頭にキーンと痛みが走った。
「くぅ~っ!痛ってぇ~!!頭がキンキンする~・・・・!!!」
「ほら、言わんこっちゃない。急がないでゆっくり食べたほうがいいよ。」と茉莉華が注意するとノエルはかき氷をゆっくりと食べた。

「おう、そうだな。」かき氷の他にもたこ焼きや焼きそば、イカ焼きなど智香達と合流して色んなものも食べたり、和也叔父さんファミリーと混ざりながらスイカ割りをして食べたりした。午後になっても疲れることなく、海を茉莉華達は楽しんでいた。
「それにしても、海の中ってどんな世界なんだろう?」
「それな!一回見てみたいよね!海の中!!魚とか色々見たい!」
「楽しそうだな。俺と茉莉華とノエルは泳げるからいいけど、智香と李衣紗は泳ぐの大丈夫なのか?苦手じゃなかったっけ?」久彦は李衣紗と智香を確認のため、心配しながら聞いた。
「大丈夫!泳ぎは苦手だけど、ダイビングは大好きだし、体験したことあるから!」
「ウチも一回やったことあるから平気平気!!」二人は自信満々に言う。
「そっか、じゃあ海の家に行ってレンタルして着替えて潜ってみるか。まずは和也叔父さんに報告しなきゃな。専門の人が居たほうが安全だし。」
「そうだね。海は美しいけど、危険もあるからね。」
「それじゃあ、行くか!」と話し合いを終え、茉莉華達は和也叔父さんの所へ向かい、茉莉華達は海に潜ることを話した。答えはすんなりとOKしてくれた。
「次に、必要な物をレンタルして各自着替えて支度しようか。」と和也叔父さんが言った。その後、和也叔父さんや茉莉華達は水着の上からダイビングスーツに着替え、顔にシュノーケルと背中に酸素ボンベを背負って、足にはヒレっぽい物を履いて装着した。これで海の中に潜る準備は満タンだ。
「久々のダイビングスーツ・・・!」
「水中カメラでいっぱいお魚達を撮らなきゃ!」
「それでも、毒の生き物には気をつけなきゃな。」
「海の中ってどんな感じなんだろ~!わくわく!」
「俺は、シャチの姿に戻って潜るぜ。」と身に着けたダイビング用の水着に茉莉華達はテンションが上がった。
「それじゃあ、準備も整ったことだし、早速海の中に潜るとしよう。」と和也叔父さんが安全を確認しながら指示し、海の中に入り潜った。海の中に潜ると、そこは非現実的のような光景が広がった。
「すげぇ・・・・・、ここが海の中・・・・⁉水族館の時とは違う光景だな・・・・。」
「それな!イワシの大群やクジラ、サメなど色んな魚達が泳いでいて綺麗・・・・・!」
「まるで人魚になった気分だね。」
「何で海の中って、幻想的なんだろう⋯!ファンタジーの世界みたい!!」
「本当だよな。婆ちゃんも水族館に来る前は、野生的な所で育ってたのかな⋯。」と茉莉華達は、海の中の光景に目を輝かせて不思議そうに見ていた。海の中は、野生の魚や生き物達が楽しそうに泳いで浮かんでいる。

「そうだね。久々に来たけど、ここの海の中は前から変わらず美しくて綺麗だ。」和也叔父さんも懐かしみながら見惚れていた。
「もうちょっと先に進んでみるか。」とノエルが言った。言葉に続いて、茉莉華達や和也叔父さんも海の中を進んで泳いでいった。段々と進むと、色んな魚が現れ始めた。そこには野生のイルカやクラゲ、クジラやサメなどが優雅に泳いでいる。
「水族館で見たことある生き物ばかり⋯!凄い⋯!」
「野生だから、自然を感じるよな。」と茉莉華とノエルと智香と李衣紗と久彦は野生の海の生き物に興味津々。
「見て〜!あそこにクラゲが沢山いる!可愛いし、写真撮ろっと!」と李衣紗は水中カメラを手に持ち、沢山のミズクラゲ達を撮影した。
「李衣紗ちゃん、刺されないように気をつけてよ〜!」と智香は李衣紗のことを心配しながら注意した。それはそうだろう。クラゲは可愛いとはいえ、個体によっては毒を持っているし、刺されることもあるのだから。
「はいはい、わかってますって!」
「・・・・・。本当にわかっているのかなぁ・・・・・。」
「まぁ、クラゲは可愛くて綺麗だからね・・・・・。」と智香と茉莉華は少し遠くから李衣紗を見て話していた。そして写真も撮り終わり、和也叔父さんが海の中にいる色んな魚を見つけては茉莉華達に教えながら泳いでいった。すると、茉莉華の後ろから「キュウッ・・・。」と一匹のイルカが鳴きながら茉莉華の後ろについていった。
「・・・・?イルカ・・?私の後ろをついてきているようだけど、どうしたのかな?」茉莉華はついてくるイルカの気配に気付き、後ろを振り向いた。ノエルは少し警戒しながら茉莉華に注意をした。
「茉莉華、イルカは凶暴になる時もあるから気を付けろよ。」
「分かった。でも、このイルカさん、子供なのかな・・?まだ大きさも小さいし。」
「そうかもな。もしかしたら、何か助けを求めているのかも。」茉莉華とノエルはそう言いながら子供のイルカの様子を見る。
「キュイキュイ!(僕のお母さんを助けて!網に引っかかっているの!)早く早く!!)」と更に子供イルカは激しく鳴き、茉莉華の脚をチョンと突いた。

「茉莉華の脚を突いているぞ・・?」
「助けてほしいと言っているように聞こえる・・・・・。」
「とりあえず、このイルカについて行ってみようか。」と茉莉華達と和也叔父さんは、子供イルカの後をついていった。ついて行ったその先には、サンゴのある岩の所にお母さんイルカらしきものが苦しそうに網に引っかかっていた。
「あの網に引っかかっているのが、あの子のお母さん・・・⁉」
「きっとあれは、漁師の網に引っかかったんだな・・・・。」
「めちゃくちゃ苦しそう・・・・・。」
「マジ激ヤバじゃん⁉早く助けないと・・・・!!」
「でも、網が複雑に絡まっているな・・・・。和也叔父さん、何か刃物か鋭いもの持っていませんか?」茉莉華らが驚いている中、久彦は和也叔父さんにお母さんイルカを助けるため、鋭い刃物などの突起物を持っていないか聞いた。
「突起物ね・・・・・。残念ながら持ってないんだよね・・・・。」どうやら和也叔父さんは、刃物のような突起物はBBQ用にと陸の上に置いてきてしまったらしい。
「そうですか・・・・。」イルカの命がかかっているため、ますます心配になっていく。子供イルカも不安そうな表情をし、悲しげに鳴いた。
「キュイッ・・・・。(ぼくのお母さん、どうなっちゃうの・・・・?)」と子供イルカは茉莉華の方を向く。
「大丈夫だよ。何とか君のお母さんを助けてあげるからね。よしよし。」茉莉華は慰めながら子供イルカの頭を撫でた。
「とりあえず、俺自慢の牙でお母さんイルカを助けてくる!!」とノエルは茉莉華らに言って泳いでいった。ノエルはシャチなので鋭い牙で引っかかっている網を嚙み千切った。
「うん!わかった!って・・・、牙⁉私も行く!!」茉莉華は下に落ちている尖っている木の枝で網を切る。
「私達も協力するよ!」
「ああ!」
「私は子供イルカちゃんの様子を見るね!」と智香達も協力した。
「叔父さんも子供イルカの様子を見ておくからノエル、茉莉華、頼んだよ!」和也叔父さんも智香と一緒に子供イルカの様子を見ることにした。
「ノエル、いい?」
「ああ、それじゃあ網を嚙み千切るぞ。」
「まりかっち!私も久彦も抑えているね!」
「怪我させないようにな!」
「私も抑えながら尖っている木の枝で切ってみるね。せーの!」と言いながらお母さんイルカに絡まっている網を切った。

「よし、これでもう大丈夫だな。でも少し怪我をしているな。」
「そうだね。何か手当てするものは・・・・・。」と茉莉華とノエルが悩んで考えていると、久彦がポケットから包帯代わりにできるような布を取り出した。
「茉莉華、ノエル、これを使え!」
「おお!これなら包帯代わりに巻けるな!」
「久彦君、ありがと!」二人はお礼を言い、負傷しているお母さんイルカの尾ひれに布を巻いた。すると、安心した子供イルカがお母さんイルカの所に行った。
「キュイッ!(お母さん!!)」
「キュイ、キュイ!(大丈夫よ。お母さんは無事よ!あの人間の子供達とシャチのお兄ちゃんのおかげよ。)」子供イルカとお母さんイルカは喜んで抱きしめあっていた。そしてイルカの親子は茉莉華達の方を振り向いた。お礼を言いたいのであろう。
「キュイッ。キュイッ。(網に引っかかっていたところを助けてくれてありがとうございます。おかげで助かりました。)」
「キュイッ!(お母さんを助けてくれてありがとう!)」と茉莉華らに身体をスリスリしながらお礼を言った。
「いえいえ、どういたしまして。お母さんイルカが無事でよかった。」
「これからも元気に過ごせよ!」と茉莉華とノエルは言い、親子のイルカと別れた。その後も散策し、疲労しないうちに海の上に上がった。時間はあっという間に午後の3時になっていた。水着から服に着替え、帰る準備をした。
「めっちゃ楽しかったねー!」
「うんうん!たくさん遊べたし、海の中を散策できたしね!」
「時間はあっという間だなぁ~。夏休み終わりたくねー!」
「また今度も集まって遊んだりしよ!」
「そうだな!またみんなで集まって楽しもうぜ!」と語り合いながら李衣紗達と別れ、水族館に行った。

ー水族館ー
「ふぅっ・・・・・。これでノエルのエサは全部かな・・・・。」茉莉華はノエルの夕飯の餌を準備していた。
「今日はみんなと海水浴で遊べて楽しかったな。俺、シャチだから初めて人間視点で遊んだよ。最高だったぜ!」ノエルは水族館に帰宅してもテンションが上がっていた。よっぽど楽しかったのだろう。
「そうだね。楽しかったね!海の中も見れたし、私も魚気分になっちゃった。」と茉莉華もノエルに話す。
「なぁ、茉莉華・・・・・。」
「?」
「今度は二人だけで一緒に行こうな・・・・。海・・・・・。」ノエルは顔が真っ赤になりながらボソッと茉莉華に呟いた。
「・・・・・・っ!うん!今度行った時は人間姿で泳いだりしよっ!」
「ああ。」と楽しそうに二人で話していた。
「ただいま。」和也さんが大きな荷物を持ちながら帰ってきた。
「和也叔父さん!遅くまでどうしていたの?」
「何か依頼とかあったのか?」
「それがね・・・・・、二人とも大きい荷物の中を見てごらん。」と和也叔父さんは言いながら茉莉華とノエルに大きな荷物の中にある水槽の中を見せた。そこには、あの時助けた親子のイルカとその父親のイルカがいた。

「キュイッ!(また会ったね!)」
「キュイキュイッ!(愛しの妻と子供を助けてくれてありがとう。)」イルカは水槽越しに茉莉華とノエルに伝えているようだ。二人は驚いていた。
「え、嘘・・・・・、もしかして、あの時のイルカさん・・・・⁉」
「叔父さん、一体どうして⁉どうやって持ち帰ったんだ⁉」と和也叔父さんに問い詰める。
「う~ん・・・・、それがね、あの親子イルカ達は後に水族館の仲間になる予定だったんだ。前飼育していたイルカが沢山亡くなってしまって、1匹しかいなかったからね。それで、知り合いの漁師と協力して持ち帰ったんだ。もちろん、許可済みだよ。」と和也叔父さんは親子イルカ達を飼う理由を言った。
「じゃあ、これから毎日会えるんだね!」
「イルカショーも更に盛り上がるな!」二人は大喜びだ。
「よろしくね!イルカさんっ!!」
「キュイッ!(これからも仲良くしてね!)」
「飼育するからには名前も考えないとな!」こうして茉莉華とノエルの夏休みは海に行ったりと旅行に行ったりと素敵な日々を過ごした。また、親子イルカ達の名前も決まり、水族館も大繁盛になった。
「イルカショー、頑張ろうねっ!」
「キュイッ!(うん!)」

ー続くー

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ましゅまろまかろん

アニメやゲーム、歴史などが大好きです!歴史は特に戦国時代が大好きです! 特技は絵を描くことと、卓球です。漫画やイラストなど、将来のために色々頑張ります!

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