
──神様の前にズラリと猫達が並ぶと、言いました。
『僕たちお店をやってみたいんです』
曇りなき眼で神様に訴える姿は、おやつをおねだりする姿にも見えます。
「うーむ……どうしたものか……」
何度も「お願い」する猫達に神様は頭を抱えました。
心を鬼にして最初は断り続けていたが、
最終的に神様が猫達の熱意に圧倒されたようです。
熱意が通じた猫たちの喜ぶ姿を見ながら、神様は考えました。
「とりあえずやってみるしかないのう……」
神様は、必要な書類などを揃えながら、猫達と「お店」の試行錯誤を繰り返し、
──後に「Miaou Café ミャウカフェ」と呼ばれ、
猫達が思いを伝えるお店となりました。
……どうしました?「話しているあなたは誰」ですか?申し遅れました。私は──……
私が名乗ろうとした瞬間、
「おはようございます!!!」
おや?もうこんな時間でしたか。時間が経つのはあっという間ですね。
猫達が出勤してきたようです。
気まぐれな「私」はいろいろな場所に現れる。
──さて、今日はどんな場所へ行きましょうか?
ふらりと現れてふらりと消える。それが「私」なのです。
今日もどこかで「Miaou Café ミャウカフェ」はあなたをお待ちしております。
──それでは、どこかでお会いしましょう。