[妖(あやかし世界設定まとめ⑤]

はじめに

世界設定⑤です。前回ちょっと余談として世界設定の舞台や海外の話など、世界設定としてはぼんやり考えている部分をまとめました。

閑話休題…という事で、今回は設定として考えてある、あまり勢力として大きくない妖のこと等まとめていきたいと思います。今回も伝承由来の物とオリジナル設定が混ざっていますのでご注意ください。

雪女の一族

人をさらう、凍らせるなどの伝承が多いが、実際は雪の精に近い。妖力の強さに大きく差が出ない為、妖域を作り本拠地を置くという事ができず、寒い地方の山の中に小さい集落が点在する形で暮らしている。その集落ごとのつながりはあるものの、一族という概念は希薄。

人に化けて人里に降りることもあるが、全体的に暑いのが苦手。暑い地方はもちろん、暖房が強くて室温が高いのも得意ではない為、暮らしにくい。長期間人里に住み続ける事はあまりないようである。

雪山の集落付近にある妖力溜まりから増え、基本的に女性しか生まれない。

人を愛すると溶けて消えてしまうという伝承があり、禁忌とされているが、ごく稀に相性のいい男性が見つかり子をなすことがある。

生まれた子が男なら人間、女なら雪女の性質を継いで生まれることが多く、家族そろって暮らせることはほとんどない。人間なら父親と街で、雪女なら母親と山の集落で暮らすことになる。

ただ、更に稀な例として、雪女の性質を持つ男が生まれることがある。この場合、他の雪女より暑さの耐性がある為、街で暮らす選択肢ができる。

男ではあるものの、妖の姿はよくある女物の着物姿で、性別の概念が強くない。繁殖能力がないので、そこから更に雪女と結婚して雪女が生まれる事もない特殊な存在である。

凍らせて敵を足止めしたり、吹雪で道に迷わせて時間を稼いだりと、戦闘に参加することもあるが、術などが得意なわけではない為か機会はそこまで多くない。

美人が多く舞などが得意なため、情報収集や潜入が主な仕事。

山の集落で自給自足に近い生活をしていることもあり、他の妖ともそこまで会う機会は多くない。

龍の一族

大抵の妖が闇に生きる中、光と闇の狭間に生きる稀有な存在。

他の妖が鬼神など、恐れられて信仰されることがある中、恵みをもたらすものとして人に信仰されて神格を得るものがいるのが特徴。

逆に怒りで我を忘れ、災いとして封印や討伐の対象になる事もある。

一族といいつつ、ほぼ全員が妖域を作れる妖力の強さを持つため、総本家に住む者が非常に少ない。

戦闘力としては非常に高く、妖術の中でも自然を操る術に長ける。以外にも好戦的で、前線に勝手に出ていくこともある。

また、鱗をお守りにすると長寿や金運に恵まれるとされ、身づくろいをした際に抜けた鱗が高値で取引されている。

つがいには自ら鱗を抜いて、さらにまじないをかけたお守りを装身具にして送る風習がある。

自由度が高く、気まま。お酒と魚が好き。水を司るものが多いためか、妖域に湖を作って水浴びしている事がある。

中国にいる一族、日本にいる一族他、伝承で語られるような各地に似たような存在が点在する。総本家もそれぞれ近いものたちで作られて何派かに分かれているようだが、明確な位置や数が不明。

大抵のところでは「神」として崇められるものの、実際それに見合った恩恵を与えているのは一部の人好きなものだけのため、大半の龍は自認が「妖」である。

また、まれに「蛟」という蛇に似た姿の幼体が生まれ、千年かけて龍になると言われる。

それ以外の物は元々一定の大きさで、寿命で死んだものが現在いない為、何年生きるのか不明。

黄龍や青龍といった、伝承に語られる存在はどこの一派にも属しておらず、一般的にいる龍は白や黒、緑などである。

ぬらりひょん

一族ではなく単一の妖。妖の総大将と噂される。

実際は各方面に顔は利くものの、まとめる立場にはない。

偶発的に妖力だまりから発生した、他の妖と異なる力を持った大妖。

ぬらりくらりと人の隙間に入り込み、気ままに生活している。以前は荒事に参加し大暴れしていたようだが、現在は隠居中。

他の妖や人から虐げられたり、住処を追われて居場所のない小妖達をまとめて面倒見ていたことが総大将と言われた理由。

事実懐に入ったものや気に入った相手に対して情が厚く、面倒見がいい。かつて得た様々な伝手により、楽隠居中でも生活には困っていない。

妖術にも武術にも長けている。ほとんど装飾のない木の鞘に入った太刀を愛用している。

他の妖一族の知らぬ間に人と結婚していたが、相手の希望によりつがいとして寿命を延ばすことなく死に別れた。

割と最近の出来事だったようで、現在は息子夫婦と孫娘夫婦、曾孫息子と揃って暮らしている。

本来妖として続く可能性はなかったが、何らかの影響により曾孫が先祖返りとして生まれたため、二代目ぬらりひょんとして養育中。一緒に小妖達の面倒を見ている。

妖域はあるものの、現世に屋敷を建てているため家族とそこに住んでおり、小妖達もそこに出入りしている。

曾孫も別で妖域を持っているが、現世にいることが多い。

妖域の所在地は静岡。鬼や妖狐、猩々、化け狸のそれぞれの長と仲がいいため、ふらりと妖域を渡り歩いては勝手に宴に参加している姿が確認されている。

既に千年近く生きているが、本人曰くあと千年くらい生きそうとのこと。

向かって左、髪の長い方が初代ぬらりひょん。右が曾孫。初代の方が若く見える。曾孫は現在18歳。大人びており、面倒見がいい。曾祖父を尊敬はしているものの、気ままさと自由っぷりに振り回されている。

おわり

前に上げたものの中で龍の扱いに悩んでいたのですが、扱いは様々、という落としどころでひとつ。

あと雪女の男性は三毛猫の雄みたいなイメージ。

ぬらりひょんに関しては、他作品の影響を過分に受けているので、あんまり小話らしいのは書けないんじゃないかな…。

次回以降ですが、思いついたら小妖の設定とか、後は名前のある大妖達の見た目と設定とか描いていきたいと思います。

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藤うさぎ

藤うさぎと申します。のんびりゲームしたりイラストを描いたりするのが好きです。 あと紅茶が好き。よろしくお願いします。

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