第六話 「盗まれた学園の秘宝」
授業が終わり放課後になり、翔は探偵部に斗真と奈々に案内されて部室である図書室に入っていった。そこには担任の羽田先生も顧問としていた。
「ようこそ探偵部へ。実はね、僕は探偵部の部長なのさ!隣にいる子は副部長の道坂佐奈先輩。」と部長である斗真は、副部長の佐奈という女の子を紹介した。佐奈は眼鏡をかけたおっとり少女で、探偵ものの小説が大好きな女の子だった。佐奈の机の周りには、大好きな小説が2,3冊置いてある。
「3年の道坂佐奈です。よろしくお願いします。」
「ええ、こちらこそ。俺は今日転校したばかりの1年の奇薔薇翔です。家族の経営で探偵の仕事をしています。よろしくお願いします。」とお互いに挨拶をする。他の数少ない部員達も翔に挨拶や自己紹介をする。
「ところで、昼休みの時に奈々から犯人の証拠であるものが渡されて・・・・・・。それが、空き教室にあったんですよ。」と翔はファイルの中から犯人の証拠の紙を取り出す。翔は佐奈や部員達に奈々から渡された空き教室にある犯人からのダイレクトメッセージが新聞紙の字で貼ってある紙を見せた。

「・・・・!これは一体・・・・⁉」
「奈々が空き教室の中で見つけたんです。この紙を。」と佐奈は空き教室にあった紙を見て驚いている。
「そうだったんですね・・・・・。でも奈々さん、どうして本来立ち入り禁止の空き教室の中に・・・?」奈々に佐奈は問う。奈々はこう言って答えた。
「それは、気になってその教室に行ってみたくてつい・・・・。ごめんなさい・・・・。でも、言い伝えの伝説の秘宝が無くなっていたし、犯人が書いたメッセージの紙があったから、いい証拠になるのかなと思って・・・・。」立ち入り禁止エリアに入ったためか、先生や先輩などに怒られるのかと思い都合の悪そうな顔をして目を逸らしていた。「なるほどですね・・・・・・。でも、本来あそこは立ち入り禁止ですからね。次からは気を付けるように。」
「はぁ~い・・・・。」奈々はシュンと顔を少し下げて反省していた。
「何故、犯人は学校の中に入れたんだろう・・・・・。本来入れないようにセンサーとか防犯カメラで警備厳しくしているのに・・・・。」羽田先生も立ち入り禁止エリアで起きたことに頭を悩ませていた。
「うーん、そうですね・・・・。羽田先生・・・・。もしかして、犯人はこの学校の中にいたりして・・・・⁉」と斗真も考えていた。
「その可能性は十分あるな。とりあえず理事長先生に許可をもらって、その立ち入り禁止エリアの空き教室に向かって調べてみるか。」と翔がみんなに提案した。
「うんうん。それがいいと思う。」
「流石探偵だねぇ~!」
「理事長先生が何て言うかだよね・・・・・。」
「先生も賛成だ。でも、危険もあったりするから、足元には気を付けるようにな。」先生もみんなも大賛成のようだ。そして顧問の羽田先生含め探偵部は、空き教室に入る許可を貰いに理事長室へ向かった。部長の斗真は代表として理事長室の部屋のドアをコンコンとノックする。ノックの音に理事長先生も反応した。

「どうぞ入りたまえ。」と理事長先生が言うと斗真はドアを開けた。そこには校長先生も椅子に座っていた。
「理事長先生、失礼します。」
「おお、探偵部のみんなか。翔君も探偵部に入ったんだね。」
「はい。これから探偵部の一員として、頑張っていきたいと思います。」と理事長先生と翔は軽い会話をした。そして真剣になり、学園から代々伝わる秘宝が盗まれて無くなっていることを話した。
「理事長先生、校長先生・・、今この学校で大変なことが起こってます。この学園の秘宝の宝石が何者かに盗まれました。」と斗真は報告をした。
「・・・⁉」
「月夜を照らす・・・・・・、願い石が・・・・・・、か⁉」理事長先生と校長先生は今校内で起きている出来事に驚きを隠せなかった。
「我が校の先祖代々から伝わる宝が・・・・・!!」ショックすぎて口がガタガタと震えていた。
「・・・・・・・・・・・。」翔は下に俯いて推理しながら考えている。
(4階の所は立ち入り禁止エリアで上れないように注意書きしているのに、どうやって空き教室に入ったんだ・・・・?この校内に犯人がいたりしてな・・・・・。)
「翔君、何か考え事?」
「ああ。ちょっと推理しててな。」そして真剣に理事長先生と校長先生の顔を見て話した。
「理事長先生、校長先生、どうか空き教室を捜査する許可を下さい!」
「お願いします!」と探偵部のみんなや羽田先生が頭を下げながら必死にお願いをした。理事長先生や校長先生は驚き戸惑っていた。
「あの空き教室か・・・・・・。」
「捜査するといえど、危ないぞ・・・・・。」それでも諦めずにお願いをした。
「危険なことはわかっています。でも、どうかお願いします。学校の一大事なんです!これは教師の俺や部員の生徒達からの覚悟を決めてのお願いです!!」羽田先生は許可を貰えるよう、一生懸命に言った。
「俺も探偵として、部員として学校を助けたいんです!」
「お願いします!学校を救いたいんです!」翔も奈々も必死に自分達の考えを訴えた。
「・・・・・!君達・・・・・。」

「ここまで必死とは・・・・・。」と探偵部や羽田先生の必死の訴えに驚いて唖然としていた。そして、校長先生や理事長先生は少し考え込みながら答えを出した。
「覚悟が決まっておるのだな・・・・。そこまで学園の平和を守ってくれるなんて、なんていい先生や生徒達だ・・・・!よし、探偵部に空き教室に立ち入る許可を出そう。」
「羽田先生、探偵部の生徒達をよろしく頼むぞ。」と校長先生や理事長先生は探偵部に許可を出した。探偵部の部員のみんなも表情がパッと明るくなった。
「・・・・・っ!校長先生、理事長先生!ありがとうございます!」と部長の斗真は嬉しくなりながらお礼を伝えた。
「ただし・・、君達だけでは危ないから、奇薔薇君の探偵事務所の人や古畑菜刑事らにも協力して捜査してもらう。さぁ、入りなさい。」と理事長先生が忠告するとドアが開き、奇薔薇の父や古畑菜刑事らが入ってきた。
「親父・・・⁉、古畑菜刑事・・⁉」翔は驚く。探偵部の部員も驚いていた。
「翔のお父さん・・・・⁉」
「翔君のお父さん⁉何故ここに・・・・⁉」
「この人が、翔君のお父さんで奇薔薇探偵事務所の社長さん⁉」理事長、校長先生も含めてポカンと口が大きく開いて驚いて騒然としていた。
「突然学校に来てすまんな。事件のことで俺もちょっと調べたくてな。」
「ははは、突然ごめんね。この学校の空き教室のエリア、色んな危険があって危ないから僕らも協力させてもらってもいいかな?刑事として事件について捜査したくてね。」どうやら古畑菜刑事や翔の父で探偵で社長の浩一は、学園の空き教室がとても危険であると翔達が調査する前から理事長先生や校長先生と話していたのだ。

「そういうことか・・・・・・。」
「何か、プロの方もいると何かあった時に心強いですね!」
「それじゃあ、学園に眠る宝物が盗まれたところの事件場に行くか。」
「案内よろしく頼むよ。」と古畑菜刑事と浩一は、翔と探偵部の案内について行った。先日、奈々が入った立ち入り禁止エリアの空き教室は4階にあり、不気味な雰囲気が漂っている。かつて、創立されたばかりの頃は空き教室は吹奏楽部が使っていた部室でもあった。
「何だか、相変わらず不気味な場所だな・・・・・。」
「僕も学生の頃この学校の学生だったけど、今は部室として使っていないだな・・・・・・。」
「え、親父も古畑菜刑事もこの学校に通ってたのか⁉」
「う、嘘⁉びっくり!!」翔と奈々は、翔の父と古畑菜刑事が同じ学園に通っていた同級生だったことに驚いていた。
「うん。実は、僕と翔君のお父さんはこの学校の同じ同級生なんだ。同じクラスになったこともあるし。」
「俺らが学生の頃の時代は、探偵部なんて部活は無かったんだ。古畑菜は、運動部に所属してたけど、俺は3年間帰宅部だったよ。」と古畑菜刑事と翔の父は自分達の学生の頃の話を話し始める。
「あの、お二人が学生の頃にも秘宝はありましたか?」奈々は聞いた。
「そうだね・・・・、今現在誰かに盗まれた月夜を照らす願い石はあったな・・・・・。僕達の時は、校長室にあったな。」
「理事長が、「代々に伝わる宝だから。」ってな。」と翔の父と古畑菜刑事は答えた。
「そうなんですね。とりあえず、中に入って調べてみましょう。」翔率いる探偵部と翔の父達は、空き教室の中に入って調査をした。空き教室の中は、蜘蛛の巣が机の下などに張っているほど埃がたまっていた。また、ロッカーも古い本もボロボロで埃やシミまみれだった。
「ゴホッ、ゴホッ・・・・・。凄い埃の数だな・・・・・。」
「年数もだいぶ経っているからね。ゴミも埃も溜まるわけだ…。」それでも一生懸命証拠をつかむために手掛かりになるものを探して、調査をしていた。
「証拠になるものはっと・・・・・・・、っ⁉きゃあぁぁぁっ!く、く、蜘蛛がいる~!!」奈々は証拠になるものを探している途中、埃まみれの机の下から大きい蜘蛛が現れ腰を抜かして悲鳴を上げて驚いていた。

「く、蜘蛛くらい大した事ねーだろ・・・・。」
「奈々ちゃんは虫が大の苦手だからね。」その後も夜遅くになるまで探し続けた。だが、探偵部や翔達は未成年のため、7時には下校した。残りの手掛かりは翔の父や古畑菜刑事と警察、校長先生などで捜索した。帰宅しても徹夜しながら真相を調べたりした。犯人を突き止めるまで、5日間はかかった。犯人もわかり、ついに真相を明らかにする日がやってきた。
ー一週間後ー
翔と翔の父は、残りの一人が来るまで待機していた。そこには、かき集められた人もドキドキしながら待っていた。「一体何が始まるの・・・・?」
「俺ら何もやってないのにな・・・・・・。」
「探偵部は我ら先生も疑うのですか⁉こんな馬鹿な真似はやめなさい!」先生や町内の人もいて、不安で落ち着かない様子だ。
「お気持ちはわかりますが、一旦落ち着いてください。」と翔は気が荒くなっている人達を落ち着かせた。それでも、気が収まらずに当たり散らしている人もいる。その中でも翔達探偵部は先生達や街の人々に事情聴取をした。すると、聞いた人の中に怪しい痕跡を翔は見つけた。
(・・・・・⁉片井先生のズボンのポケットに、何か入ってる・・・・?しかも、紙も古い感じに色が焼けている。)「な、何だね。私のズボンのポケットをジロジロと見て。私が怪しいってか?先生を犯人扱いするなんて、君は退学決定だ。」探偵部に怒ってた50代くらいの男性の先生は翔に文句をつけた。その発言に翔の父も古畑菜刑事もカチッときてイラつき、先生を怪しんだ。

「あいつ、俺の息子に文句をつけやがって!!あの先生はいつもああなのか⁉」
「まぁまぁ、落ち着いて。浩一君。それより今は探偵部の推理を見届けよう。」と怒っている翔の父を古畑菜刑事は落ち着かせた。翔は再び、事情聴収と推理の続きをした。
「つづいて、町内会会長の守屋登美子さん、何か事件について知りませんでしたか?」と奈々の住んでいる街の町内会の会長の60代の女性に聞いた。
「そうねぇ~・・・・。あなた達が通っている学園の秘宝は、町内会議でも話題にしてたわ。どう管理するかとか、博物館とかに寄贈するとか・・・・・。でも、秘宝が盗まれたという事件のことは、探偵さんから聞いて初めて知ったわ。事件当日は、スーパーに買い物に行ってたからね。」と登美子さんは答えた。事件が起こったことを翔が話すまで知らなかったようだ。
「なるほど・・・・・。そうですか・・・・・。ありがとうございます。」と翔は言い、次の人に話しかけたり、聞いたりした。先生や町の人に話を色々聞いてみると翔は犯人が誰だかわかり、後ろを向いて、考えていた。
「おっ!来た来た!翔の推理タイム!!」
「凄い集中力・・・!」
「犯人がようやくわかったのか・・・・⁉」そして十分後、ようやく閃き、正面を向いた。翔の目は、ハシビロコウのように鋭い目つきになっていた。
「・・・・・・、犯人も分かったので話を再開します。切り抜いた新聞紙の文字で紙に貼られていたダイレクトメッセージ・・・・・、立ち入り禁止エリアに不法侵入し、学園の秘宝を盗む・・・・・・・・。そして立ち入り禁止エリアの廊下についていた数々の大きな足跡と指紋、ポケットの中に入っていた古びた手紙や宝石のかけら、・・・・・からにして犯人は・・・・・・。」と翔が言うと先生達や町内の人は息をのみながら緊張していた。
「片井先生、あなたが犯人ですね?」と片井先生の方向を見て翔は口を開いた。当てられた片井先生は否定するかのように言い訳をする。
「ち、違う!私はやっていない!濡れ衣だ!濡れ衣!私のような頭のいいエリート校を卒業している奴が非道なことをするわけがない!お前みたいな不良な奴がそういうことをするだろう!だから、犯人は翔じゃないのか!」と片井先生は翔の方に指をさす。翔のせいにする片井先生に腹が立った翔の父、浩一は顔を鬼の形相にしながら近づいて行った。その顔はヤクザそのものであり、怖い顔をしている。
「・・・・・ほう・・・・?貴様、翔が犯人だと疑うのか・・・・。俺の息子を・・・・。あぁん?」
「ひ、ひぃぃぃぃぃっ!!や、ヤクザだあぁぁぁぁっ!!!」と片井先生は浩一の顔にビビり散らかしていた。

「俺はなァ、仕事柄、そうやって自分の犯行を否定してシラを切る奴を何人もヤクザ時代の頃から散々見てきたんだよ!!後、貴様に関しては沢山の証人がいたり、防犯カメラに映っている!!だから、否定しても無駄なんだよ!!」と浩一が犯人である片井先生に激怒すると浩一の古くからの知り合いである、古畑菜刑事が片井先生の目の前に険しい顔で来た。
「確かに、浩一君の言う通り。君はもう否定しても逃げ場はない。この学校防犯カメラ付いているし、証拠品も沢山ある。ねぇ羽田先生、翔君達、犯行を否定してまで生徒のせいにする教師、どう思う?」と古畑菜刑事は探偵部や羽田先生に問いかける。
「片井先生、この学校に防犯カメラがあるって知らなかったんですか⁉」
「あーあ。教師失格&社会的に終わったな。」
「まさか、片井先生がそんなことをしているとは思いませんでした。このことは校長や理事長など色んな所に報告させてもらいます。」
「片井先生、もう言い逃れは出来なくなったな。色んな証拠ありすぎて。」
「片井先生、これまでの分罪を償ってくださいね。もう会うことはないと思うけれど。2年1組のみんなも片井先生の嫌がらせから解放されるわ。」と次々と羽田先生や探偵部のみんなは言い、片井先生を見放した。それでも、片井先生は羽田先生にすがりつく。
「わ、悪かったから!!俺を見放すなよ~!!な、な!!」と顔が涙でぐちゃぐちゃにしながら言った。すると警察官や校長、理事長先生も来た。
「片井先生、防犯カメラ見ましたよ。」
「君はもうクビだ。犯罪者だ。もう二度と姿を見せるな。」と腕を組んで仁王立ちで構えて片井先生に突き放すように言った。校長や理事長先生からのクビ宣告されてショックを受けた片井先生は、警察官に抑えながらも暴れていた。「そ、そんな!クビだなんて、あまりです!!私を解雇したら、私が顧問をしているバレー部が困るんじゃないか!!」暴れる片井先生を見て、その場にいるみんなは「いい年こいて暴れるなよ。」と軽蔑の眼差しで見る。
「大丈夫だ。バレー部の顧問なら、代わりの先生を用意しているから。きっとバレー部のみんなもこんな傲慢な先生が逮捕されてスッキリと思っているでしょうね。」ととどめを刺すように校長は言った。
「そ、そんな~!!!!!」と片井先生は崩れ落ち、警察官と古畑菜刑事は片井先生の身体を抑えて手錠をかけた。「沢山の生徒達の証言、君は今の事件のほかにも沢山罪があるから後で取調室でじっくり聞かせてもらうよ。」

「午前10時11分、私立の学園の教師50代男性逮捕。」古畑菜刑事率いる警察官達は片井先生を抑えながらパトカーに連れて行った。警察官達は、探偵部全員にぺこりとお辞儀をした。
「あとは、片井先生をよろしく頼みます。」と翔は言って、パトカーは去っていった。
「・・・・・・・・・。」
「今回の事件の犯人が、この学園の先生とは・・・・。」
「そうだよね・・・・・・。」
「まぁ、おかげ様で給料泥棒もいなくなったしさっぱりしたわ!!」
「ええ、その通りですな、校長先生。」校長と理事長は片井先生が逮捕されて清々しい顔をして吹っ切れていた。片井先生に対してかなりストレスが溜まっていたのだろう。
「とりあえず、一件落着だな。翔。」
「だな。親父。」とパトカーを見送りながらリラックスしていた。
「じゃあ、事件も解決した事だし焼肉で打ち上げしようか!」と斗真は翔の肩を組んで言った。「いいね。」と斗真の言い出しっぺに探偵部のみんなや翔の父、羽田先生は盛り上がって賛成した。
「あの、校長先生と理事長先生もどうですか?焼肉。」と奈々が理事長先生と校長先生に声をかけるも、「仕事があるから。」と断り、時間も夜になったので焼肉屋に行って打ち上げをした。
「乾杯~!!」探偵部全員と翔の父と古畑菜刑事、顧問の羽田先生で大きいジョッキみたいなグラスを合わせて乾杯した。楽しく話をして団らんしながら肉を焼いて食べた。

「ぷは~!!焼肉うめー!!打ち上げ最高!!」
「斗真、おっさんみたいになってるぞ・・・・・・。」
「それより、事件解決されてよかったですね!」
「ああ・・・・・。とりあえずこれで学園の平和は守られたであろうな。」
「理事長先生も校長先生も片井先生を雇ったこと、後悔しているだろうな。」
「確かに。まさかあんな先生だとはね・・・・。でも、これで心がスカッとしました!翔君ありがとう!!」
「そうだね。解決してくれてサンキュッ!!翔!!」
「翔さんありがとう!!」と探偵部や羽田先生は翔にお礼を言った。翔はお礼を言われて少し恥ずかしそうにしていた。
「・・・・。どうも・・・・・。」
「翔君デレてる?」
「翔のツンデレ!!」
「で、デレてねぇーし!!」
「またまた~ww」と一日中盛り上がって打ち上げは終わった。そして後日になって、片井先生が犯行に及んだ原因が分かった。翔が翔の父に聞いた話によると、片井先生が秘宝を盗んだ理由は片井先生自身が競馬などのギャンブルでお金を使いすぎてしまい、妻や子供にバレないようにお金を稼いでいるふりをしながら学園の秘宝を盗んで売って儲かろうとし、犯行に及んだそう。また、翔が優秀なことも不満だったそうだ。
「やれやれ・・・・、そんなくだらない理由で犯行するとはな・・・・。」
「そうだな・・・・。教師という立場でありながらだらしないな・・・・。」と親子二人で片井先生のことで呆れ、その後は気持ちを切り替えて次の事件の解決への仕事をし始めた。
ー続くー
