Demon Investigator ノブレス・オブリージュ EP2

Episode3

英国紳士のように紅いマントを翻しお辞儀をする美男

ガチの貴族じゃないかこれは

流暢な日本語で話す美男は、イギリス人とは思えない見た目だ。

ディミトリが二コリと微笑み、甘い香水の匂いが僕の鼻につく。

ディミトリがレディーファーストらしく先に入れと言わんばかりに

本当に客が来てくれて嬉しかったんだろうな

もしかしたら彼は、日本に来てホームシックになっているに違いない

すると、ディミトリは不敵に低く笑うとドアをぎっちりと閉める

ここからは僕と彼の会話を楽しんでほしい。

とまあ、こんな感じに他愛のない会話をしながら話は進んでいった

ディミトリの吸い込まれるような鋭い瞳が僕を逃がさない

幸い、霊的な気配も感じることはなく安心してパーティーを過ごすことができそうだ。

リビングは、赤いソファーに頭上にはシャンデリア

さすが金持ちの家だ

食卓の場に案内されると、テーブルには豪華な料理が沢山あった。

スープ、パン、カルボナーラ、サケのムニエル、ワイングラスにはリンゴジュース。

などなど、様々なご馳走がすでに用意されていた。

プライドが高くて絶対に負けず嫌いなんだろうな、この人

椅子に座ると、なんだか疲れが吹っ飛ぶような気分になった

当然、料理は全て美味かった。

アイドルのような食レポはできないが、高級レストランってきっとこんな感じなんだろうな。

少しはこんな経験をしておくべきだと、自信を持てる気がした

Episode4

案の定、お風呂も気持ちよく夕飯も最高だった

修学旅行を思い出しお泊りの気分になれた

いきなりクリスマス的な事を言ってきた、ディミトリ。

僕が想像していたパーティーは、ダンスをしたり映画を観たりなど

だが彼にとっては大切な人と過ごす時間が幸福だと言いたいのだろう

マジかよ、彼に接してきた人たちはみんな意地悪なやつなんだな

いや実際その通りで、人見知りで思ったことをすぐ口にしないで空気を読む人が多い

そりゃ彼の心もきっとズタズタなんだろうな、言わぬが花だが

いや僕はそんなに優しくない、ひねくれているし霊感が強くて。

だがディミトリにとって僕の存在は、いい人扱いなんだろうな

ディミトリは、右手を差し出し僕を手招きする。

ついてくる分にはいいんだが、なんだか不思議な感じがする。

なぜ霊の気配は感じないのに、違和感だけが残るんだ。

僕は少し彼に意地悪な質問をした。

この想いが変な方向に向かなければいいが。

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幽刻ネオン

はじめまして、趣味は読書(ミステリー、ホラー、怪奇小説)とゲーム(リズム、ノベル)です。最近までネットで小説をかいていました。自閉症、トランスジェンダー持ちではありますが、無理なく仕事ができるように訓練しています。スピリチュアル(占いなど)が好き。 アニメ(ラブライブ)やゲーム実況(にじさんじ)にはまってます。 紡ぎ手として様々なことに挑戦していきたいです。

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