Demon Investigator ノブレス・オブリージュ EP5

Episode9

笑っているのか怒っているのか、僕には理解できなかった

低いドスのきいた声がリビング中に響く

すると、足元から何やらドロドロとした気持ち悪い音がきこえてくる

もう一度同じ質問をする

ディミトリは不気味に笑い、声をあげて僕に近づいてきた

ガチャッ、とまるで鍵をかけたかのように

ディミトリは寂しそうに笑う

要は最初からパーティーがあると騙してわざと僕を迷い込ませてこの洋館にたどり着く

遭難者で神隠しにあうというのはお約束ときいたことがある

でもなぜだろうか

ハロウィンも近いからなのか、全然怖いと思う感覚がしないんだよな

建物に憑依して、イタズラをするめーわくなやつ

監視どころか、もはやストーカーに近いなこれ

騙されねえぞこんなのに負けていたら

ホラー映画だとここから化け物たちがうじゃうじゃやってくるんだろうな

さすがにここまで正体をあかされたら僕も黙っていられないため、証明書を彼に見せつける

意外かもしれないが、僕はTRPGをやったことがある

僕は二階へと駆け上がり、液体から逃げるように走る

ディミトリは、寂しかった度を超えており僕をここから逃がす気はなさそうだ

怪異たちはどこまでも、しつこい

出たな、ここで流暢なイギリス英語

ここまで来るとピンチになる

幸い二階の寝室に隠れたのはいいものの、どこかに手かがりさえあれば助かるはずだ

その時、同時に聞き覚えのある声がして僕は安堵した

背後には、宙に浮く少女と柄の悪い好青年

その時、僕のポケットからお札とロザリオネックレスが光りだし宙に浮いた。

同時に、ふたりのアンデッドは僕をゆっくりと味わう

痛みは少々感じるが、流れる血はとまらない

お札は、麗華の額に貼り付けられた。

ロザリオネックレスは、理久の首元に身に着けられる。

ディミトリが僕の姿を見つけ、黒い液体が襲い掛かる。

今度こそもう終わりだ

その瞬間、僕は。

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幽刻ネオン

はじめまして、趣味は読書(ミステリー、ホラー、怪奇小説)とゲーム(リズム、ノベル)です。最近までネットで小説をかいていました。自閉症、トランスジェンダー持ちではありますが、無理なく仕事ができるように訓練しています。スピリチュアル(占いなど)が好き。 アニメ(ラブライブ)やゲーム実況(にじさんじ)にはまってます。 紡ぎ手として様々なことに挑戦していきたいです。

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