受験真っ盛りの時期に俺は合格発表を見に行った。行きたい高校はIT関係に詳しい高校だ。
因みに俺つむぎはみんな俺と一人称へ変わっていくことがわかり、俺も「僕」という言葉とお別れした。
必死の勉強の甲斐があって合格できた。
春からIT関係の高校に通うことになった。横にいるまやも喜びの表情を見せた。
「合格できたよ!つむぎくん!」
「俺もだよ!二人で合格できて良かったな!まや!」
そう、まやも俺が志望している同じ高校に受かったのだ。
俺たちはすぐに親へ連絡してから自宅までの電車に乗り、ウキウキ気分で帰っていった。
「みんな!ただいま!!」
家族のみんなは大喜びだった。今夜は合格祝いのパーティをすることになった。
じいちゃんもばあちゃんも大喜びだった。
「たくとも素直につむぎの合格を祝えばいいのにねえ・・・。」
「受験に落ちてもう一回通うために頑張ってるんだ・・・。」
そう、あのたくとは受験に落ちてバイトの日々を送っている。しかもバイト先でも問題を起こしたらしい。それも2回も辞めたと聞く。
詳しくはわからないが、神様に天罰を下されたんだろう。
今後は自分の力でもう一度這い上がって欲しい。それが今俺が願っている義兄への願いだ。
ふとたくとの心配をしていた時にあおいの顔が浮かんだ。あおいは友達みたいに俺と関わってくれたんだ。お礼を言いに行かないと。
「ごめん、じっちゃん!ちょっと行ってくる!!」
「えっ?どこ行くんだい?」
「ちょっと友達にお礼申し上げてくる!」
「晩飯前には帰ってくるんだよ!」
俺は急いである場所へ向かった。目的地の古くて大きなボロボロの屋敷に着いた。そう、あおいの家だ。