アイスコーヒーと夏

こんにちは、声に恋する。です。

今回は、5月に作成していた小説を投稿し忘れていたので

改めて投稿させていただきます。

執筆が5月ですが、夏の暑さをイメージして

爽やかな内容になるように書きました。

以下、小説本文。

5月の青空が澄み渡る今日この頃。
ニュースでは夏日が続くと報じられている。
確かに、今はとても暑い。

私は片手で体に風を送りながら、外を歩いていた。

「そろそろどこかで休憩したいな…」

暖かい季節は好きだ。正直、寒いよりも暑いほうがまだマシだともいえる。
しかし、さすがに喉の渇きを感じざる負えない。

キョロキョロとあたりを見渡した。
近くに喫茶店でもあればいいのだが…。

ふと、数メートル先の看板に目が行った。
『アイスコーヒー』という文字がかかれている。

やった。私は心の中でガッツポーズをした。
迷いのない足取りで看板を目指す。

街中に溶け込んだ外観の喫茶店だった。
扉を開けると涼しい風が店内を包んでいた。

お店のスタッフに案内され、窓際のソファー席に着席する。
「アイスコーヒー、一つお願いします」
すかさず注文をした。少し前のめりだったか?
しかし、スタッフは優しい笑顔で「かしこまりました」と一言残し、
注文を厨房に伝えに行った。

ようやく、一息つける。
私はふぅーっと息を吐くと、窓から外を眺めた。

澄み渡る5月空。サンサンとした太陽。
絵とするならば最高だ。
「でも少し、暑すぎるかな」
心の中で苦笑いをした。

「お待たせいたしました」
私の前にアイスコーヒーが運ばれてきた。
透き通る黒に揺れる氷がカランと音を立てている。

涼しげなその見た目を少し楽しむと、付属のストローでそっと一口飲んでみた。

あぁ…これだ。私が求めていたのは、この味、冷たさ、美味しさだ。

暑さですこし火照っていた私の体が少しずつクールダウンしていくのを
感じる。汗も引いたようだ。

ほんの少しの苦みを堪能しながら、私はまた窓から空を見上げた。
夏は、まだ少し先だ。

「ほどほどの暑さで頼むよ」

誰に言うわけでもない独り言に、アイスコーヒーの氷がカランと音を立てて
答えた気がした。

「暑さは、ほどほどにお願いします」

いかがでしたでしょうか?

アイスコーヒーが飲みたくなっていただけたら嬉しいです。

それでは、また次回の投稿でお会いしましょう。

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声に恋する。

素敵な声を求めて。ゲームやアニメや声優が好きなちょっと怖がりな人です。 絵を描くことで自分のことを表現できればと日々精進しています。 歌うことも好きで、よくカラオケにも行きます。好きなアイドルは嵐です。

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