Cross Over Is Like #09
2022年9月 好きなクロスオーバー作品をご紹介 愛及屋烏
NAMCO x CAPCOM
PROJECT X ZONE
PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD
Continuation from last page. 09-1 https://no-value.jp/novel/29507/
スパロボを遥かに超えるカオスな参戦作品
ナムコ参戦作品
- クロノアヒーローズ
- 源平討魔伝
- ゼノサーガ エピソードI
- ソウルキャリバーII
- 超絶倫人ベラボーマン
- ディグダグ
- テイルズ オブ デスティニー
- テイルズ オブ デスティニー2
- 鉄拳シリーズ
- ドルアーガの塔/イシターの復活
- バーニングフォース
- バラデューク ワルキューレの伝説/冒険
- ワンダーモモ
- 妖怪道中記
カプコン参戦作品
- ヴァンパイアシリーズ
- ガンサバイバー4
- バイオハザード HEROES NEVER DIE
- キャプテンコマンドー
- ストライダー飛竜
- ストリートファイターシリーズ
- ディノクライシス
- ファイナルファイト
- 魔界村シリーズ
- 燃えろ!ジャスティス学園
- ロストワールド
- ロックマンDASHシリーズ
作品コラボユニット
凱(声:岩永哲哉)&翔(声:堀秀行)
凱:ファイナルファイトシリーズとストリートファイターシリーズ(主にZEROシリーズとIV)に登場するキャラクター。
一対多数を前提とした武神流の第39代伝承者。不良少年だった頃に38代伝承者の是空に素質を見出され武神流忍術を伝承。武神流は、1440年頃から受け継がれている流派で、「世の影に隠れ人の為に悪を討つ」を基本理念としている。
マッドギアとの抗争に関わったことで『一人対多人数』の体術が武神流の神髄であることを悟る。源柳斎麗奈という婚約者がおり、『2』のプレイヤーキャラである源柳斎真紀は妹。コマンドーチームへの馴染みっぷりから、ファンからネタにされている。モデルは若い頃のショー・コスギ。
翔:コマンドーチームの一員で、『ニンジャコマンドー』の肩書を持つ武神流の忍者。ガイの弟子である號の長男で、ガイの親戚筋にあたる。原作ではコンビネーションが安定しない、攻撃の判定も弱い、移動速度も速く無い、必殺技がイマイチ、見た目がザコ敵のコンパチというあんまりな性能だった。
二人は同じ武神流ということでタッグを組んでいる。
キャプテンソードやキャプテンストーム発動時には異常なまでに馴染んでいた。
もうガイはコマンドーチームの5人目として加入してもいいんじゃないか、と思っていたら・・・
『プロジェクトクロスゾーン2』においてキャプテンからコマンドーチームに加入したと思しき発言が・・・
キャラ造形と舞台設定
元々、システム的に原作で喋らないキャラも設定に合わせたキャラ付けがされていて、今風に表現すると解像度が高い。クロスオーバーゲームの性質上、版権キャラクターのイメージや設定・担当声優が異なる場合はもちろんあるが、悪い意味で原作から逸脱した描写でイメージを損ねているようなことはほぼない。
敵にも味方にもそれぞれのキャラ独自の思惑や考えをもっており、会話の中でも様々な意見や会話が飛び交うので見ていて飽きない。
サラリーマン魂全開で戦うベラボーマン、敵は問答無用で殺そうとする飛竜など一癖も二癖もあるキャラが一堂に会する、まさにお祭りゲームである。
クロスオーバーの醍醐味であるが、特にファイナルファイトの登場人物である凱とキャプテンコマンドーの主役勢であるコマンドーチームは全く違和感無く溶け合っており、原作を知らない人は確実に凱=コマンドーチームの一人、と勘違いするだろう。
比較的、設定周りの相性が良い作品ごとに時代や世界がまとめられていて、本作の舞台は、5つの異世界より形成されている。
参戦作品の世界観は全ていずれかの世界に属している。本来は交わることのないこれらの世界に「ゆらぎ」によって人物や場所が別の世界や時代へと飛ばされるという混乱が起きる。
同じ世界に属する作品に関しては、世界観およびゲーム内での出来事が同一世界上でのこと(ハイパーリンク)として扱われており、ある作品の人物やキーワードを、同じ世界に属する人物や、原作の世界観的に繋がりがある世界に属する他作品の人物も知っている。
例えば『ゼノサーガシリーズ』『ディグダグ』『バーニングフォース』『バラデューク』『キャプテンコマンドー』『ストライダー飛竜』『ロストワールド』『ロックマンDASHシリーズ』は、20XX年よりはるかに文明が進み、人々が宇宙各地に居住する様になった時代・物質界の超未来として一括されている。
一方で、物質界・20XX年は『超絶倫人ベラボーマン』『鉄拳シリーズ』『ワンダーモモ』『ガンサバイバー4』『ストリートファイターシリーズ』『ディノクライシス』『ファイナルファイトシリーズ』『燃えろ!ジャスティス学園』等、現実世界に近い作品が属する。
粗の残ったお祭りゲーム
クロスオーバーゲームにありがちなキャラ崩壊、改悪などは一切なく、キャラクターたちの掛け合いや、隅々に至るまでに充実した原作由来の小ネタなど、原作ファンを意識したサービスに溢れており、全員平等とまではさすがにいかないが、それぞれのキャラにそれなりの見せ場も用意されている。
他にも、原作ファンにはたまらない要素が多々含まれており、お祭りゲーとしてのクオリティは十分に保たれている。
一方、純粋なSRPGとしてみた場合、肝心のゲームシステム面では練りきれていない面や調整が足りない部分も散見し、詰めの甘い点が多い。
指摘される全体的な戦略性の低さと難易度の低さは、戦略性を特に重視せず純粋に好きな原作キャラクターの活躍や掛け合いを楽しみたい原作ファンにとっては、好意的に受け止められる部分と言える。
しかし、好きなキャラをメインにキャラゲーとして楽しみたいにしても、キャラクター育成の自由度の低さやひとつのシナリオの攻略に多大な時間を必要とする戦闘システムやシナリオ周りの詰めの甘さからくる単調さがネックとなってしまい、純粋なSRPGとしても、キャラクターメインのお祭りSRPGとしても中途半端になっている感が否めないのが残念なところ。
企業を越えたクロスオーバーというだけで驚かれる時代に、その期待に応えるだけのキャラゲー要素を詰め込んだ名作ではあるが、どうしても新規に作り出した戦闘システム面の粗が目立つのが残念である。
その辺りの反省点は後発作品にて、少しずつ払拭されるのだが。
to be next page. 09-3 https://no-value.jp/novel/29823/