夏の日の淡い香り その6

僕はこう返した。

「ありがとう。架瑠ちゃんのお好みか分からないけれど楽しみにしてて」

そこで、架瑠ちゃんとのやりとりは終わった。

僕はせっかくだから髪も切ろうとも思い、最近あまり気にしていなかった髪型も気になり美容室に行った。

ツーブロックの真ん中でちょっと分けた髪型にしてもらった。

自分でも気持ちが浮かれているのは分かっている。

女の子とデートの前ってこんな気持ちになるんだなって改めて感じた。

用事を全て終え、夕食の食材を買い帰途に就く。

時刻は16時57分を差していた。

夕食までまだ時間があるし、煙草でも吸おうかと思いベランダに出る。

セブンスターをお気に入りのジッポで火を点け煙をくゆらす。

今日は寝起きの一本しか吸っていなかったので、とても美味しく感じる。

煙草は僕にとっては欠かせない存在だ。

・・・といいつつ、煙草の奴隷になっているのも事実。

いつか辞める日が来るのだろうか?

と、思いながら多分ないだろうなとも思う。

煙草を一本吸い終わった後、食事の準備に取り掛かる。

今日は冷やし中華とサラダとデザートにオレンジだ。

始めに麺を茹で、茹でている最中にキャベツを千切りし、乾燥ワカメを戻す。

そして冷やし中華の具材を整える。

玉子をフライパンで軽く焼き、トマトを切る。

キュウリを細く切って、麺が茹で上がったのでザルに入れ冷やす。

麺が十分に冷えたので、具材を乗せる。

後はオレンジをカットする。

夕食の出来上がりだ。

タンパク質が若干欠けてるのに気づいて、鶏肉も買ってくるんだったと今更ながら後悔した。

食事をしている最中にテレビを見ていたが、その代わり音楽を聴く事にする。

クラシックを聴きたい気分なのでクロード・ドビュッシーの喜びの島をかける。

冒頭からひたすらトリルから始まる特徴的な曲だ。

食事を終えた。

洗い物を片付けた。

僕はまた煙草を吸いにベランダに出る。

冷房のせいで外気温と内気温の差に身体が馴染むのに時間がかかる。

僕はお気に入りのジッポで火を点けセブンスターを吸う。

その7へ続く。

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花の母としての気持ち

初めまして。花の母としての気持ちと申します。 好きな人物を模写、デザイン、詞、小説を書くのが好きで麻雀も好きです。 普段手が空いている最中にやっていることではまっている事はリズムを心の中で刻んだり、即興で簡単な歌を作って 鼻歌を歌ったりする事。 苦手な事は、面倒くさい作業をすること。これは今克服しようと努力している最中です。 どうぞよろしくお願いします。

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