その直後携帯から通知が鳴った。
架瑠ちゃんからだ。
「明日お会いできるのがとても楽しみです。夕食は済みましたか?」
僕はこう返した。
「明日会えるのが僕も楽しみだよ。夕食はさっき食べ終わったところ」
「それは嬉しいです。私も先程夕食を済ませました」
「もしよろしければ今日もお電話したいのですがよろしいでしょうか?」
「話したいのは山々だけど、明日話ちゃうことなくなっちゃうかもよ?」
「それもそうですね。じゃぁ今日は我慢します。いっぱい楽しい一日にしましょうね。」
・・・と、僕は忘れていた事を思い出した。
明日がお兄さんになる日なのか、それともデートなのかどちらかを。
それを今聞いてみることにする。
「一つ聞きたいことがあるのだけど、明日はデートなのかな?それとも僕に最初に言ったお
兄さんになってもらいたい日なのかな?」
「明日はデートの日兼テストの日です」
「そうなんだ。分かった。何をテストされるのだろう?」
「それは内緒です」
「そっか。分かった。」
「明日を楽しみにしています。それでは。」
テストって何だろう?
・・・と、思いながらも僕は久しぶりに好みの子とデートができる事に胸がウキウキしていた。
僕はまたベランダに出た。
そしてお気に入りのジッポでセブンスターに火をつける。
どうか明日が晴れますように。
翌朝僕は7時に目が覚めた。
そうだ。今日は架瑠ちゃんとデートだったんだ。
僕は携帯の音声認識で「今日の天気を教えて」と言った。
降水確率10%の晴れ、最高気温32℃と出ていた。
どうやら今日は晴れて結構熱くなるらしい。
その8へ続く。