「ハロハロー♪ 山崎君。」
少し読んでこれは何歳の時に交わした手紙なのかを確認すべく消印を見た。
どうやらこれは私が十四歳の時のやりとりらしい。
私はその続きを読んだ。
「元気してた? 山崎君もそうだと思うけど、私は今受験勉強で忙しくしています。」
「学校が終わった後も夜は塾に通っています。おかげで志望校に入れそうです。」
「山崎君はお勉強捗っているのかな?」
「山崎君が志望校に入れますようにお守りを同封します♪」
「それと最近の私のプリクラも同封しますね。」
「結構可愛く撮れてるでしょ?^^♪」
「それじゃまたね。bye♪ bye♪」
私はこの手紙に対して何て返信をしたのだろうか?
と、思った。
私の記憶は断片的には覚えていた。
確か、私自身も受験勉強をしっかりし、お守りも制服の胸ポケットに入れていた。
しかし、何て返信したか概要はあまり覚えていない。
私は急に彼女に会いたくなってきた。
住所は知っているが、肝心の電話番号を知らない。
もしかしたら、住所自体まだ変わっていて会えない可能性もある。
私が覚えているのは、時々彼女はプリクラを同封すること。
私もプリクラを同封した事は一度だけあった。
その時の彼女のリアクションが良かったのだけは覚えている。
彼女はまだあのプリクラを持っていてくれているのだろうか?
私は彼女に会いたくなり、飛行機の発着の時間を調べ、北海道に行く事にした。
仙台空港から新千歳空港まで約1時間15分、そこから札幌駅までJRで約37分。
調べてみて分かったが、結構早く着くという事が分かった。
それから仙台空港に着き、喜久福の詰め合わせを買い飛行機の搭乗時間を待った。
私は彼女から貰った大切な手紙を持ち、飛行機でじっくり最初から読むことにした。
その3へ続く。