時の流れを経ても生き続けるかたち その5

「山崎君こんにちは。」

「私は最近元気がありません。」

「とある事があって以来元気がありません。」

「だから山崎君に書いているこのお手紙が上手く書けるか分かりません。」

「もう文通を始めてから5年が経ちましたね。」

「山崎君はあれから好きな人ができましたか?」

「私はずっと心の中に生きている人がいます。」

「山崎君、貴方の事が好きです。」

「ずっとずっと幼い頃から一緒に過ごしてきて山崎君以外考えられません。」

「これは告白と受け取ってもらって構いません。」

「山崎君の私に対しての気持ちをどうかお聞かせください」

「遥より」

私はこの手紙を読んで驚愕した。

私が返信して返ってこなかったのではなく、私が返信をしていなかったのだということ。

私は罹患してから精神が不安定で、手紙の内容も嘘ばっかり書いていた気がする。

この手紙に何故返信しなかったのかは、事故の影響で自暴自棄になっていたからだと思われる。

私はとても大切な存在を失ったのかもしれない。

その瞬間目から涙が滲み出て次第に頬を伝い始めた。

もうすぐ新千歳空港だ。

離陸から1時間は経過した。

果たして、もし会えたのならなんて説明しよう。

それに結婚している可能性の方が圧倒的に高い。

それに在宅とも限らない。

私は引き返そうか迷ったが、せっかく来たのだし会う決心を固めた。

私は事故の後遺症で歩く姿が少しぎこちない。

とにかく遥に会いたい。

と、飛行機は新千歳空港に着いた。

手続きを済ませ、JRへの乗り換え口を探している途中・・・、少し前からとても美しい女性が歩いてきた。

すれ違った時、こう呼ばれた気がする。

「山崎君?」

「え?もしかして遥?」

「山崎君!」

その女性は涙で目を滲ませながら私に抱きついてきた。

「ずっと、ずっと、ずうううっと待ってたんだから。。」

「待ちくたびれて涙も枯れたよ。でもまた出てきた。。」

遥は涙でぐちゃぐちゃになりながら私を抱きしめる。

「ごめんよ。。遥・・・。」

「二十歳で会う約束が二十年も経ってしまったね。」

「何歳になっても山崎君は山崎君。」

「ずっと言いたかった事があるんだ。遥。私は遥が好きだ。」

「知ってる。私も山崎君が好き。」

「これからはずっと一緒にいよう。」

「うん。」

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花の母としての気持ち

初めまして。花の母としての気持ちと申します。 好きな人物を模写、デザイン、詞、小説を書くのが好きで麻雀も好きです。 普段手が空いている最中にやっていることではまっている事はリズムを心の中で刻んだり、即興で簡単な歌を作って 鼻歌を歌ったりする事。 苦手な事は、面倒くさい作業をすること。これは今克服しようと努力している最中です。 どうぞよろしくお願いします。

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