LSS #02-2

LATER SEQUELS SERIES #02

2022年10月  後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ     愛及屋烏

鋼鉄ジーグ (1975~)

鋼鉄神ジーグ (2007~)

Continuation from last page. 02-1 https://no-value.jp/novel/31651/

概要・2

『鋼鉄神ジーグ』とはWOWOWにて2007年4月から7月まで放送された、『鋼鉄ジーグ』の50年後を描いたアニメである。

ただ厳密には大本のTVシリーズではなく、それに併せて展開された原作者・安田達矢による、漫画版の後日談という形式を取っており、TVアニメシリーズから直接続く物語ではない。

といっても、当の漫画版ともミッチーの名字が違ったり(養子に入っていて旧姓は同じ)、司馬博士が生身の人間だったりするので、設定を引きついだパラレル世界とするのが妥当か。

この時期に複数展開された、昭和ロボリメイク作品の一つ。

この手の新旧共演物やリメイク物は駄作の烙印を押されることが多いが、この作品は古き良きダイナミック作品を彷彿とさせるキャラクターや、溜めに溜めてから満を持して描いたダブルジーグを初めとするツボを外さないストーリーと演出で概ね良作という評価を受けている。

監督はOVAゲッター三部作を手掛けた川越淳、シリーズ構成は早川正が担当。

この2人は本作以降も『マジンカイザーSKL』『サイボーグ009VSデビルマン』など、多くのダイナミックアニメでコンビを組んでいる。

スーパーロボット大戦シリーズには『K』・『L』・『Card Chronicle』・『DD』に参戦。

『DD』は初の声付きで、アニメ版の『鋼鉄ジーグ』と競演という破格の扱いとなった。別個の平行世界の存在であり、鋼鉄神の世界では司馬宙は、本編通りに封印状態である。

奇跡的な邂逅の後、互いに情報交換・特訓が行われ、マッハドリル等の装備開発の時計の針が進むことになった。

あらすじ・2

50年前、九州で邪魔大王国と人類の決戦があった。

そしてその戦いの中、人類の守護神・鋼鉄ジーグは邪魔大王国とともに九州全体を包む「ゾーン」の中に消えてしまう。

そして50年後、邪魔大王国が再び侵攻を開始した!

これに立ち向かうのは、新たなる鋼鉄ジーグのパイロット、草薙剣児。

彼は幼馴染の珠城つばき、ライバルにして親友の美角鏡を始めとした仲間達と共に邪魔大王国を迎え撃つ。

今こそ、ビルドアップの時だ!

そして――

鋼鉄神になれ!!

理想的過ぎる新旧の共演

この手の作品での新旧キャラの共演のさせ方、ひいては旧キャラの扱いは評価に直結する要素である。

これに失敗すると出さない方が良かった続編等と言われ、駄作の烙印を押されることが多いが、この作品は古き良きダイナミック作品を彷彿とさせるキャラや、溜めに溜めてから満を持して描いたダブルジーグを初めとする、ツボを外さないストーリーと演出で概ね良作という評価を受けている。

アニメ終盤にて封印から救出され、復活した司馬宙。

消耗から一時的に視力を失うも、家族、そしてかつてのパートナーと再会する。

隔たれた二人の時間は残酷だった。声は変わらず、かつての姿を幻視するが、重ねた手から伝わるのは、ミッチーだけが年老いてしまったという現実。

咄嗟に手を離そうとするミッチーの手を握り、改めて帰還を告げる宙がイケメン過ぎる。

その後の月面での最終決戦にて、宇宙服も無しで生身(サイボーグなので)のまま宇宙に出る。空気無いぞ!?との新主人公の剣児からの指摘に対して「必要ない」からの「チェンジサイボーグ」の勢いは神懸かり的。

ここから流れる JAM Projectの挿入歌「Dead or Alive 」が熱い。

司令官でありながら、宙のパートナーとして、再びビッグシューター(旧)に乗り込んだミッチーの声音が若いのがエモい。

この時のジーグパーツの射出スピードが新ジーグの二人と比べて明らかに速く、細かい描写で新旧の経験の差が表現されている。スパロボ参戦時には合体攻撃のマッハドリル使用時に二人のカットインが入るのだが、ミッチーの若い時頃の姿を被せる演出が入り、これもエモい。

月面にて並び立つ二大ジーグ。恐れ慄く邪魔大王国。                           それぞれ違う必殺技を大盤振る舞いし、ハニワ幻人達を蹴散らしていく。ここの戦い方にも新旧のスタイルの違いが出ている。

その直後、敵三幹部の阿磨疎の反撃によって、噴煙の向こうに消える二大ジーグだったが、主題歌「STORMBRINGER」と共に合体技のダブルスピンストーム(腹部の発射口より磁流波エネルギーを噴出させる)によって、阿磨疎ごと敵勢を消し飛ばし、一言。

「「次はどいつだ!」」

常用語である「全滅だ!」と併せて、ネット界隈で「ドイツ全滅の危機」と変に話題になった。

後述

タイトルの鋼鉄神の意味が回収されるのが最終回の最後の最後、というのが実に上手い。あくまで新旧であるジーグに対して「神」の要素はどこだ?と。

新旧共にエネルギーは銅鐸なのだが、旧ジーグから託された銅鐸を合わせ、良きパートナーとなった宇宙生物の白虎・破瑠覇(バルバ)と合体し、鋼の神の如き姿となった。

ロボットアニメで最終回に最終形態を持ってくるのは実に男の子的だと思うのだが、考えてみると戦うヒロイン系だって、最終回は大概、翼生やしてるな、と。

最終的な喜ばせ方に男女の違いはないという事だろうか。

END.

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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