翌朝、いつも通り6時に起床した。
今日も何か音楽を聴きたくなり、PCを起動し、〇Tunesを開いた。
久しぶりにサイケが聴きたくなり、〇ullucinogenの〇SDを聴いた。
その後ジャンルがPsychedelicTrance系の曲をランダムで再生した。
音楽を聴きながら朝食を用意し、食べた。
朝からグネグネ曲がりくねった曲を聴いたから少し陶酔感に浸った。
今日は細い白いストライプの入ったダークブラウンのズボンと黒の無地のジャケット、インナーにグレーのシャツ、黒いブーツ姿で出かけた。
どんな話しかけ方が自然だろうか?
ネームプレートは確かあったはずだから、
「〇〇さんはご結婚されているのですか?」
と、聞くのがベターだろうか。
それとも、
「〇〇さんはご結婚されて何年目なのですか?」
など、もうちょっと一歩踏み出してもいいかもしれない。
とにかく結婚さえしていなければいい。
彼氏がいるのも前提でも構わない。
少ない可能性に賭けたい。
と、思いながら足を例の店に向ける。
今日も彼女はいた。
よく選びもせず、すぐに商品を持ってレジに向かう。
ネームプレートにはTACHIBANAと書いてあった。
「ご来店ありがとうございます。」
「ラッピング致しましょうか?それともご自宅用ですか?」
「自宅用です。」
「承知致しました。少々お待ちくださいませ。」
今日も左手の薬指に指輪をつけている。
僕は唐突にこう聞いてみた。
「たちばなさんはご結婚されているのですか?」
すると彼女はこう答えた。
「あ、これですか。実は結婚はしていませんよ。」
「私よく男性から連絡先とか渡されるので防衛のためにつけているんです。」
「なるほど。そうだったんですね。じゃぁ彼氏はいるんですか?」
「ずいぶんストレートに聞いてくるのですね。実は彼氏もいません。」
「そうなんですね。」
「もしよろしければ今度一緒に食事でもしませんか?」
「いいですよ。」
「これ僕の名刺なので、もしよろしければ連絡ください。」
「はい。」
その7へ続く。