片思い~その6~

翌朝、いつも通り6時に起床した。

今日も何か音楽を聴きたくなり、PCを起動し、〇Tunesを開いた。

久しぶりにサイケが聴きたくなり、〇ullucinogenの〇SDを聴いた。

その後ジャンルがPsychedelicTrance系の曲をランダムで再生した。

音楽を聴きながら朝食を用意し、食べた。

朝からグネグネ曲がりくねった曲を聴いたから少し陶酔感に浸った。

今日は細い白いストライプの入ったダークブラウンのズボンと黒の無地のジャケット、インナーにグレーのシャツ、黒いブーツ姿で出かけた。

どんな話しかけ方が自然だろうか?

ネームプレートは確かあったはずだから、

「〇〇さんはご結婚されているのですか?」

と、聞くのがベターだろうか。

それとも、

「〇〇さんはご結婚されて何年目なのですか?」

など、もうちょっと一歩踏み出してもいいかもしれない。

とにかく結婚さえしていなければいい。

彼氏がいるのも前提でも構わない。

少ない可能性に賭けたい。

と、思いながら足を例の店に向ける。

今日も彼女はいた。

よく選びもせず、すぐに商品を持ってレジに向かう。

ネームプレートにはTACHIBANAと書いてあった。

「ご来店ありがとうございます。」

「ラッピング致しましょうか?それともご自宅用ですか?」

「自宅用です。」

「承知致しました。少々お待ちくださいませ。」

今日も左手の薬指に指輪をつけている。

僕は唐突にこう聞いてみた。

「たちばなさんはご結婚されているのですか?」

すると彼女はこう答えた。

「あ、これですか。実は結婚はしていませんよ。」

「私よく男性から連絡先とか渡されるので防衛のためにつけているんです。」

「なるほど。そうだったんですね。じゃぁ彼氏はいるんですか?」

「ずいぶんストレートに聞いてくるのですね。実は彼氏もいません。」

「そうなんですね。」

「もしよろしければ今度一緒に食事でもしませんか?」

「いいですよ。」

「これ僕の名刺なので、もしよろしければ連絡ください。」

「はい。」

その7へ続く。

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花の母としての気持ち

初めまして。花の母としての気持ちと申します。 好きな人物を模写、デザイン、詞、小説を書くのが好きで麻雀も好きです。 普段手が空いている最中にやっていることではまっている事はリズムを心の中で刻んだり、即興で簡単な歌を作って 鼻歌を歌ったりする事。 苦手な事は、面倒くさい作業をすること。これは今克服しようと努力している最中です。 どうぞよろしくお願いします。

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