僕は帰路に着き、自宅に帰った。
なんか僕も好かれてる気がする。
わざわざ結婚もしていないのに左手薬指にダミーの結婚指輪をつけてまで男から防衛しているのに、僕の場合はそうでもなかった。
好かれてるとしか思えない。
その半面どうしていいか分からなかった。
最低限電子煙草ならなんとかなるかもしれないけれど、紙巻煙草ならもうその時点でNGだ。
今日の電話のうちに聞いておくべきか、明日へまわすべきか迷う。
いわゆるデートの最中に気まずくなるよりは前の日の今日の方がいいのかもしれない。
・・・と、色々思案した結果今日聞いてみることにした。
自宅に帰り、食事をし、シャワーを浴び、居間のソファーでゆったりする。
ネット麻雀をやって時間を潰そうかとも思ったが、突然の電話に対応できないのでプレイできない。〇OU TUBEでも見て時間を潰そうかと思った瞬間に彼女から連絡が来た。
「武さん。お疲れ様です^^。今お電話してもいいですか?」
と、彼女から連絡が来た。僕はこう返した。
「勿論いいですよ。」
すると、彼女の方から電話が来た。
「もしもし武さん?」
「由香里さんお仕事お疲れ様。」
「うん。ありがとう。」
「ところで由香里さんはおいくつなのですか?」
「私はちょうど今年で30歳です。武さんはおいくつですか?」
「僕は今年で29歳です。由香里さん僕より年上だったのですね。」
「僕よりお若いのかと思ってました。」
「そうみたいですね。でも武さんは年相応という感じですね。」
「由香里さんに一つ聞いてみたい事があるのですが、薬指にダミーの結婚指輪をつけてまで、客から防衛していたのに何故僕のアプローチには応じたのですか?」
「う~ん。なんとなく。私の直感が武さんなら大丈夫と応えた感じでしょうか。」
「なるほど。後一つ、喫煙すると言っていたけれど、何を吸っているのですか?」
「〇ールボロを吸っています。何でですか?」
「いや・・・。正直に言いますと、僕嫌煙家なんです。」
「そうなんですね。。」
「じゃぁ、私と一緒にいるのは厳しいですか?」
「煙草の匂いさえ一切なければ大丈夫ですけど。多分無理ですよね?」
「一日何本位吸いますか?」
「一日4本から6本ですね。仕事中は喫煙所が遠すぎて吸えません。」
「だから、自宅にいる時に吸うくらいですね。」
「なるほど。」
最終章へ続く。