早朝にふゆき君を起こそうとしたら、とても苦しむ様にうなされていた。
悪い夢を見ているわけでもなさそう。でも凄い冷や汗だ!これは放っておくわけにはいかない!
「ふゆき君!大丈夫!?ねえふゆきくん!?」
心配して起こしたら、ふゆき君は苦しみながらも目が覚めた・・・。
「あおい・・・おはよう。悪いな・・・起こしてしまって・・・。」
「何か病気を持ってるの!?病院に行っておいた方がいいよ!!」
「大丈夫・・・。別に大した事じゃない・・・。ぐっ!?」
ふゆき君は苦しみながらも起き上がったが、すぐに苦しそうに心臓を抑え込んでいた。
「・・・大した事あるじゃん!やっぱり病院に行こう!」
最悪だ!これで取り返しのつかない事になったら彼も看取ることになってしまう!
ふゆき君を心配して背中をさすったらふゆき君の呼吸は落ち着いてきた。痛みが和らいだのか・・・?
「すうーっ、はぁーっ・・・。うんもう大丈夫だよ。心配かけちゃったね。」
よかった・・・少し落ち着いたみたいだ。
しかし、この様子じゃあ一緒に共同生活は無理だ。
「まさか・・・、いつもこんな感じで生活していたのか?・・・だったら家に帰った方がいいよ。ここで取り返しのつかない事は起こしたくはないよ・・・。」
僕は強めの口調でふゆき君を帰そうとした。
しかし、ふゆき君は帰ろうとしなかった・・・。
「大丈夫大丈夫!ほら、俺は今ピンピンしてるぜ!だから一緒に住まわせてくれよ!」
「駄目だ!ここで血でも吐いたりしたら誰が病院に連れてってくれると思っているんだ!!家に帰って病院に行ってくれ!」
ふゆき君が持病を持っているなら僕の力でも治すことはできない!何とかして帰らせないと・・・。
「お願いだ!・・・ここでの生活は誰にも知られたくないんだ!頼む!!」
ふゆき君の我儘を聞くわけにはいかない。
が、流石にここまで強く言われて帰す事はできなかった。
根負けした僕は彼の願いを聞き入れた。
「・・・・・・わかった。でも、もし血でも吐いたりしたら本当に帰ってもらうからね。」
「ありがとう!あおい!!」
とりあえず条件付きでもう少し共同生活を続けることにした。一応多少の監視だけをしておくことにした。
そんな生活が始まってから数日過ぎた辺り、彼は食べ物を調達するために買い物へ出かけることになった。