学院怪談忌 呪われた箱 ACT1-2 霊感少女 Inspiratoinal girl

……あれは高校二年生の時の出来事だった。

突然、親戚から電話がかかってきた。

それは、両親が不慮の事故で大きな怪我をしたのだという。

早退せざるを得ない状況になってしまった。

何があったのかと尋ねたが詳細は分からない。

放課後、あたしは病院に駆け出した。

しかし、面会できるような状況ではなかった。

帰宅したその夜、あたしは残酷な現実を突きつけられる。

親戚から電話があり【二人は助からなかった】という連絡を聞いた。

死因の内容は伏せられた。

そのときのあたしは泣きたくても泣けなかった。

親戚の人曰く、あの時……気を失っていたらしい。

(あまりにも突然の出来事だったから……お葬式に行くのも正直つらかった)

「……まあでも、天国で見てくれるよね。あたしは強い子だもん」

お通夜後、お寺の偉い人からこんな話を聞いたことがある。

朝宮家は昔から魑魅魍魎との関わりがある。身体を狙われやすいから気をつけなさい

その時のあたしには言っている意味が分からず理解できなかった。

親戚の人たちにも知らなくていいと言われた。

その後は普通に学校には行けたが。

今でも謎に満ちたままだ。

「あっ、いっけない。そろそろ準備しないと」

あたしが担当する場所はまだ不明で電話待ち。

リュックの中を見て必要な持ち物を確認したとき。

着信音が聞こえた。

「!? はい、もしもし……」

どの場所になっても失礼のないようにと心がける。

すると、その話題の中にとんでもない内容が耳に入った。

「はい。えっ……本当ですか!? お任せください!……はい、失礼しまーす」

着信を切るとあたしは大喜びで目を輝かせた。

なんと、その担当先があたしの大好きな人のお家だったから。

「ふふっ、今行くからね。よーし頑張るぞ!」

ガッツポーズを決めながらあたしはリュックを背負い家から出た。

運が良すぎる。

「行ってきまーす!」

そういえば、電話した相手の声が一瞬だけ聞き取れなかったのはなぜだろうか。

「きっと気のせいだよね!」

これが……悲惨な出来事に巻き込まれることになるなんて……。

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幽刻ネオン

はじめまして、趣味は読書(ミステリー、ホラー、怪奇小説)とゲーム(リズム、ノベル)です。最近までネットで小説をかいていました。自閉症、トランスジェンダー持ちではありますが、無理なく仕事ができるように訓練しています。スピリチュアル(占いなど)が好き。 アニメ(ラブライブ)やゲーム実況(にじさんじ)にはまってます。 紡ぎ手として様々なことに挑戦していきたいです。

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