学院怪談忌 呪われた箱 ACT4-3 二人の吸血鬼 Two peole`s Vampire

「……あれ、ここは?」

気がついたか?

やっと起きたか

目を覚ますとあたしはいつの間にかベットの上で横になっていた。

その隣には男性と九龍の姿がみえた。

「えっ……あたしって、さっきまで書斎にいたはずだよね……⁉」

ああ。お前はずーっと眠っていてこいつがベッドまで運んだんだ。催眠術が効いたんだろ』

「うそ……全然気がつかなかった」

それじゃあ、あの甘い香りはなんだったのだろうか。

それに何か言っていたような気がする……ダメだ、うまく思い出せない。 

(いつの間にか眠っていたなんて……)

「あの、助けてくれてありがとうございました。それと急に飛びかかったりしてごめんなさい」

気にするな。俺はランスロット・アスターだ。君は?

「あたしは、朝宮蘭です……」

可愛らしい名前だ

ランスロットは優しくあたしの頭を撫でる。

なぜだろう。

怖いはずなのに、普通に話せている。

「あなたはいったい何者なの?」

そうだな。エクソシストでヴァンパイアだ。怖がらせて申し訳なかったね

「いえ大丈夫です……。えっと、エクソシストって何?」

悪霊や悪魔を祓う。つまり魔術が使えるんだ

「嘘でしょ……⁉ もう一回頬をつねって……痛っ!」

あたしがここで出会っている人たちはみんな怪物ばかり。

今すぐにでも逃げたいが怖くて足が動かない。

蘭って、いちいち表情が変わって面白いな。ますます気に入ったぜ

ああ。それにとても可愛らしくて、このまま君をさらってしまいたいくらいだ

(待って⁉ この人たち本物だわ……)

あたしは気付かれないようにそっと後ずさりをする。

(今なら逃げるチャンスはあるよね)

けれど。

おい、逃げんなよ。まだ何もしてないだろ

興味深い。もっと君のことを聞かせてくれ

「そんなぁ……」

二人は本気であたしのことを気に入ったようだ。

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幽刻ネオン

はじめまして、趣味は読書(ミステリー、ホラー、怪奇小説)とゲーム(リズム、ノベル)です。最近までネットで小説をかいていました。自閉症、トランスジェンダー持ちではありますが、無理なく仕事ができるように訓練しています。スピリチュアル(占いなど)が好き。 アニメ(ラブライブ)やゲーム実況(にじさんじ)にはまってます。 紡ぎ手として様々なことに挑戦していきたいです。

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