このリボンは絶対に失くさない!私も注意する!
それにオリジナルは、何度か経験してるけど
いままで命を落としたことなんてなかったじゃない!
大丈夫だよ、きっと!危なかったら危険ルートを避けるし
ストーリーキーだって使うし!だからね?お願い!!
頁次は、心底愕然とした。
ブルーカードのことは分かってるようだけど
次に失くしたら本界へは1週間禁止と罰もあるから
本界へ行きたがる詩織なら、あの約束は守るはず
問題は、オリジナルストーリーに拘る意志がまだ弱い
今のままジャンプさせたら詩織だけじゃなく木時まで
命の危険が及ぶ。それだけは避けたい………
最終的に飛んで帰ってくるならいいけど
オリジナルは行かないほうがいい
なんでよ?私がジュリアとバビロンのオリジナルを
どれだけたのしみにしていたか分かるでしょ?
オリジナルに行けば下手をすれば帰って来れないし
キャラになってる自分が死んだら、そのキャラごと消える
詩織だって本界に行くことが怖くなるかもしれない…
頁次は思っている事を全部話した。
すると、わかりやすいように俯き詩織は
無言で現実世界へと戻った…
わかってくれたのかしら?私達とは違って命があるんだから
命は大切にしてもらわないと…。
そう呟いた頁次は、しおらしく精霊界へ戻る。
一方須藤は人間界へ着き人の姿をした状態で
いままで詩織が行った場所を探索している。
うむ……どこも本屋か公園と行った安直な場所だな…
買った本を読むには相応しいか…
ねぇあの子…可愛い!
まほデレの羽亞兎君に似てるよね!
確かに〜!ちょっと近寄ってみよっか?
えー、やめておいた方がいいよ。何かあったら
私達が変質者扱いされちゃうじゃない!
子供の姿に擬態している須藤は女子高生達が話している
内容が全くわからなかった。
女子高生が1人、須藤に近づいた瞬間
自分のチカラは人間界でも使えるのか試した。
すると公園のブランコを破壊………
きゃあああああああ
ちょっと、裕絵置いてかないでよーーー
女子高生達は須藤のチカラに怯え逃げ去った。
そして須藤は、さっきの様子を見てある事を思いつく
え?須藤様もう人間界へ行ったの?
なんだ…頁次知らなかったのか?
お前以外の妖精みーーーんな知ってるぜ!!
私はその時、詩織と本界にいたから………
本界に行くと精霊界の状況わかんねぇもんな
ええ…。須藤様と詩織は合流するはずだけど今人間界では
どうなっているの?
それが…。須藤様が人の姿に擬態したのは知ってるけど
どの姿に擬態したのか分からなくてサーチできないの…
それなら、最近強いチカラを使われた場所を察知して
モニターに映し出して。きっとヒントがあるはず…
副責任取締精霊の頁次は急に忙しくなり
本界には行けなくなった。
家では、オリジナルストーリーに飛べなくなり
不貞腐れてる詩織は枕に埋め不満をぶちまけながら暴れる。
詩織〜お友達?が来てるわよ!
え?亘理…じゃないよね…………
階段から降りると見覚えのない子供が詩織の目の前に現れる。
つづく