＃１ 「私と王族」
暖かい風…、空を美しく舞う鳥、賑わう人々…
この国の平和の象徴
何もかも終わったのね…
私は、こんな暮らしがしたかった………
あなたとの出会いも、こういう風が吹く日だったわね
私は隣にいる人物を見上げて微笑む…
隣の人物は私を見て、こう述べた……
君と出会えて幸せだよ…
私もよ…
これは、私が…とある王族と出会い“夢を叶える”までの物語……
長い長い、、物語。
時は遡り、５年前……
ということで…我が国
ギリタンラン国は
明日をもってパナニエル王国と合併する
王の話をまともに、聞き資料にまとめるものと
自分の近くに３人の女性をつけて話をきかないものがいた
聞いておるのか!!
成!!
弟を見習え!!
そう、ここはギリタンラン王国
王族の会議中なのだ…
兄の成は会議を全く聞かず女性の相手をしていた
いいじゃんよーー？
そういう細かいことは
輝にやらせておけばいいじゃんよーー！
俺は可愛子ちゃんたちと遊ぶのに夢中なんよーー？
例え、おとうさまぁでも
俺と可愛子ちゃんの時間を奪うなら容赦しないんよーー？
お前は!!!それでも、我が国の第１皇子か!!
話を聞け！バカもんが！
そんな素行だと意中の相手に振り向いてもらえんぞ・・？
俺は、一途とか…そういうのイヤなんよー？
ただでさえ、俺らの国は女の子が少ないんだからー
女の子を増やすべきだと思うんよー！
そのために、女の子と仲良くなってるんよー!!
確かに、我が国は他国に比べて
女性の人口が減少している。
そのために各国に呼びかけているが…
いまは、その議題ではない。
わかっておるな・・？
パナニエル王国との合併・・
父さん、その辺にしませんか？
どうやら兄さんは我が国のことなど眼中にないようなので
いくらこの会議をしても時間の無駄かと・・・・・
兄と父の話に横から口を挟むものの、冷静な対応を見せる弟…
女性の話声しか聞こえなくなり、家族は静まり返った。
そうだな、では会議は終わらせる。
輝、頼みたいことがある…
はい！なんでしょうか？
会議が終わると、王は弟に耳打ちでヒソヒソと話した。
危険を承知で頼む…できるか？
お任せください…
我が国の汚名返上するチャンスですから…
それでは行ってきます！
ああ…お前のようなデキのいい息子がいて助かる…
本来ならばお前が第１皇子であってもいいくらいだ…
よしてください、生まれた順なんですから…
気をつけて行ってくるのだぞ？
はい
王は、弟の頭を撫でて笑顔で帰りを待つことになった。
それを後ろでみていた人物…
俺には、あんな笑顔みせたことない…じゃんよ…
兄だった・・・・。
兄は、メイドにデザートを作らせ
ドリンクを冷蔵庫から持ってくる途中あの光景を不覚にも見てしまう。
キャーーーーーーーー
うへへへへ！いいこにしてな、一瞬で終わるからなぁ！！
やめてえええええ
王宮から出ると、女性の叫び声が聞こえてきた。
そこに偶然出くわした…輝
大人しくしてな！うへ、うへへへ
たすけてぇぇぇ！
お前、やめろ!!
凶器を持った男性が輝の声を聞いて振り向くと真っ青になり逃亡
お、おまえは…!!王族の・・・
ひ、ひぃぃいいいいい
あ、ありがとう・・・ござ、いまし・・た
助けてもらった女性は笑顔を見せることなくお礼を言って逃げていく
もう１人の女性は、その場を動かなった。
君も大丈夫かい？
ええ…ありがとう。
怪我は、ないかい・・？？
それより、あなたこそ…こんなところにいていいの？
ああ。視察にきたんだ！
最近、この辺でハンターがいるって聞いてね…
よく出没しているわ…すごく困っているの。でも王族は何もしてくれないものだと思ってた
俺たちは、国民に嫌われているからね…
信頼を取り戻したいのだけど…なかなか
でも、あなたは…まだマシな方ね。
身なりも整ってるし、こうやって助けてくれたし
俺たちも…できる限りのことは尽くしたいんだ。
ただ、国民の声がなかなか届かないから
いつも出遅れちゃうんだ。
何かあったら、連絡を伝える場所があればいいんだけど…
そうね、なら…
うちのパナニエル国の掲示板を使うといいわよ…。
なにも書かれていないときは事件がないとき、
伝えることがないとき。
みんなイベントとかに使ったり、不審者が出たりとかに
使ってるけど共和国なんだから…
あなた達王族も使えるはずよ。
いいことを聞いたよ！
ありがとう！！
そうだ、君の名前は・・・？
私は、ルージャ。ルージャ・ペンダンテ
ルージャか。
俺の名前は、知ってると思うから自己紹介はしないでおくよ
ええ、あなたたち王族を知らない人なんて
国民にはいないもの。
青海輝・・第２皇子のほうよね？
合ってるよ。
掲示板使わせてもらうよ、またどこかで！！
また、どこかで！
パナニエル王国と合併するのは明日。
明日放送で流れると思うけど反感を買うだろうか・・・
なんとか、パナニエル王国の住民“猫耳族”と仲良くなって
信用を取り戻せねば……。
その前に…教えてもらった掲示板を有効活用しないとな！
ここか
青海輝は、ルージャ・ペンダンテに教えてもらった掲示板に辿り着き
“猫耳族”にも分かるような言語で表記をした。
そう、これが…私と輝の出会いだった…
つづく
