#5 「レッドアイとオッドアイ 1」
あなたがラナくん・・・・?
どちらさま・・・?
ワタクシよ!ワタクシ!!!ですです!!
写真と同じ金髪…、見たことのあるオッドアイ………
僕の名前を知っていて猫耳がない人間は、2人しかいない
王族の第2皇子である輝と…付き人になるかもしれない………
ラディアだ!!
正体がわかっても、ここで名前を出したら大騒ぎになる!!
僕は咄嗟にラディアの手を引いて海岸沿いまで走った。
どこまで行くですの??
ここまで…ここなら人魚族しかいないから
思い切って羽目を伸ばせる!
ようこそ、ラディア!!
ネコミミ検定の受験、合格おめでとう!!
ここは、猫耳を持っていないモノを歓迎する広場で有名なんだ!
タイミングが合えば、
人魚族が君の歓迎を祝して
祝福の歌とダンスを魅せてくれるよ!!
ラナのコトバは2分後に真実となった
ウフフ♪人間さん、人間さん…おめでとう♪
私たちは陸に行けないけど
猫さんとも、人間さんとも仲良くしたいの♪
だから、これはちょっとしたショーよ☆
楽しんでいってね!!
人魚に祝いのダンスと歌劇を魅せられて………
ラディアは、眼福だった。
素敵なところね………
人魚さん、ありがとう♪ですの!
誰かに祝ってもらうこと事態、素敵なイベントなのに
ココ(海)に連れてきてくれてありがとう♪
私の国では、決して見れない情景だった………………
あなたの付き人候補に
自分から推薦して良かったですッ!!………
輝様から聞いたんだ、
君が身に着けている手袋は
僕たち=猫耳族を消さないための工夫なんだってね………。
それに、そのフードも
自分の身バレを隠すためじゃなくて
猫耳族や君のファンがパンデミックを起こさないため………
常に周囲が見えている君だからこそ……
僕は、ここで改めて言うよ
付き人になってくれて
ありがとう………………
どんなにお礼を言っても、素敵な場所に連れて行っても
ラディアは今日限りの見学………………
正式に、こっちに来るのはまだ未定
まだまだ…………聞きたいことは沢山あるのに………………
私ッ……帰りたくないですの!!
輝様にも会ってみたいし………
他のッ……猫耳族さんとも仲良くなってみたいですわ!
でも、ワタクシ………マネージャーもついてきてるし………
ゆっくり観光できる時間が少なすぎるですの………
なら、明日のイベントが終わるまでなら?
イベント・・・?!
イベントがあるですの??
イベントと聞いたら、ラディアは眼を輝かせてこちらを覗いた。
何としてもイベントを楽しんでいってもらいたい………………
そう僕は思った。
第2皇子へこっそり連絡をしたら“ラナの家族と交渉”と返事が返ってきた。
ラディアを僕は自分の家へ案内した。
え、ここって………?
僕の家だよ。
1泊2日するなら、
事情を知っている
僕の家族クロリウス家に泊ったほうが安心だと思うし………
ようこそ!!ラディアちゃん!
さ、あがって♪
我が家だと思って寛ぐがいいさ♪
君も娘のようなものだからね!!
暖かく、私を出迎えてくれるクロリウス家…………
付き人になった私を全否定せず受け入れてくれるラナ
ギリパナ国は、なんて聡明で美しいのだろう………………
ワタクシもここに早く住みたい…
その日の夜は、私の付き人歓迎パーティーがクロリウス家でひっそり行われ
証明の証として、赤と青の宝石を頂きました。
これは捨てなければ幸せの道に導いてくれるという伝説があって
猫耳族から人間に渡されると“信頼の証”でもあるという
ネコミミ検定を受けたんだもの…
猫耳族の人たちで知らないことは何もない…………
性別ごとに分けて寝室で熟睡し
ラナのお母様と夜更けまでいろんな話をしてワタクシは眠りについた。
つづく