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「……着こみすぎたかのぅ」
近所のスーパーについたのはいいものの、店内は暖房が効きすぎて少し暑いくらいだった。
慣れた手つきで買い物カートにかごをセットすると、店内を見渡す。
早速飲料品コーナーに向かい、飲みたかったコーラのペットボトルをカートの中に入れる。
「──ママぁ~!!今日のおやつはクリームソーダが食べたい」
「──アイスも買わないとねぇ」
「アイスいっぱい乗せて‼いっぱい‼」
「……もう。身体冷えちゃうわよ?」
親子の何気ない会話をほほえましく思いながら、今日のおやつはクリームソーダにしよう。
──メロンソーダのペットボトルにも手を伸ばし、カートに入れる。
バニラアイスもカートに入れて材料をそろえる。
「──今日は、少しだけ賑やかになりそうじゃな」
──毎年プレゼントの手伝いをしてくれる小さなあの子たちを呼んで、
クリームソーダのおいしさを共有したい。
さっと支払いを済ませ、スーパーの店内から外に出る。
自然と緩む口元を少しだけ引き締め、彼はこの後に起きることを想像しながら家に向かうのだった。