「小説」の記事一覧
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零感霊能探偵は妖狐と共に 4
体調が優れないという梓を車において、誠と玉藻の二人は薄暗いトンネルを見つめる。等間隔に設置された明かりは、橙色で時折...
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零感霊能探偵は妖狐と共に 3
依頼を終えて暫くのんびりとした日々を過ごしていると、また誰かが控えめに事務所のドアをノックした。三人は顔を見合わせた...
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夏の日の淡い香り その3
と、色々とその女の子と雑談をした。 一つ分かったのは彼女は社会人で働いていること。 それ以外ははぐらかされ...
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The sea ― 海 ―
その時、佐藤 波は海に呼ばれていた。 「帰って来なさい。もう、充分でしょ?」 「お姉さん、まだ、...
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零感霊能探偵は妖狐と共に 2
三人は閑静な住宅街の一角にある、どこか陰鬱な感じのする一軒家を見上げた。そして互いに顔を見合わせると、不安そうな視線...
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夏の日の淡い香り その2
僕は正直困惑していた。お兄さん役って何なんだろうと。 このまま無視をする手もあったのだが、なんだかその子の雰囲気...
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零感霊能探偵は妖狐と共に
弥永探偵事務所と書かれたビルの一室で、局長である弥永誠は椅子に深く腰掛け、ぼうっと天井を見つめていた。ひどく退屈そう...
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夏の日の淡い香り その1
あれはとても暑い夏の日の出来事だった。 街中を行き交う人々は日傘を差したり、ハンカチで額を拭ったり、その暑さを凌...
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k氏、婚活する
k氏、30代、社会福祉施設勤務、中肉中背、いたって温厚な性格。 彼は悩んでいた。 周囲の人から ...
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終わった世界を君と行く 終
今夜中あんな感じだろうか、星が見える時間になると、いつも夜空を見上げてあぁして棒立ちになっている。呟く声は、私の記憶...
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終わった世界を君と行く 12
日の光で目を覚ます、あれから数回交代で眠った後、漸く日が昇ったようだ。枯れ枝もマッチも残り少ない、先に進むか戻るかな...
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終わった世界を君と行く 11
洞穴から出ると少しずつ日が昇ってきている、辺り一面砂だらけですっかり空気は冷え切っていた。いくら辺りを見回しても砂ば...