行司
行司とは 力士の勝負を判定し、土俵上の取り組みを進行させる役割を担う人のことです。
行司の主な役割は次のとおりです。
*力士の土俵入りの先導
*土俵際の祭主
*番付編成会議の書記
*番付や顔ぶれを半紙に相撲字で書く
*勝負の判定を公示する
*勝ち力士に勝ち名乗りを与える
*場内放送(本場所・花相撲、巡業では場内放送を行い、力士の紹介、懸賞の読み上げ、取り組みの決まり手アナウンス、館内における注意事項や観客の呼び出し案内などを行う。
*輸送係・割り振り
巡業などの協会の行事のスケジュールや移動手段などを手配する。また巡業の先発隊に同行し、宿舎や部屋割りを決定する。
行司は八段階に分かれた階級社会に属しており、階級によって土俵上の裁きや番数や服装が異なります。紫房の庄之助と紫白房の伊之助が立ち行司を務めています。
階級を装束
格の上下差が顕著な大相撲においては行司の装束も階級によって大きく変わる。出場する行司は、直垂、烏帽子を着用(1910年(明治43年)5月に裃袴から変えた)し、軍配を使用する。立行司・三役格行司を“格草履行司”、幕内格・十両格行司を“格足袋行司”、幕下格以下の行司を“はだし行司”とも称する。現代では十両格以上の行司は「有資格者」と呼ばれる。十両格以上の行司は兄弟子とも呼ばれ、三段目格以下の行司を付け人として従えている。十両格以上の行司の装束は夏用と冬用で分かれているが、本場所では、夏用は5月・7月・9月場所、冬用は11月・1月・3月場所で着用する。
呼び出し
大相撲の呼び出しとは、土俵の進行を担う裏方の役目で、対戦する力士の名前を呼び上げたり、懸賞幕を出したりする仕事です。
呼び出しの主な仕事は次のとおりです。
*対戦する力士の名前を扇子を広げて呼び上げる
*懸賞幕の出し入れをする
*本場所や地方巡業の土俵を作る
*土俵の進行にあわせて拍子木(ひょうしぎ)を打つ
*力士に力水をつけるときに口をふく紙を渡す。
呼び出しは日本相撲協会に属しており裁着袴(たっつけばかま)に白扇を持ちます。
呼び出しの階級
立呼出し、副立呼出し、三役呼出し、幕内呼出し、十両呼出し、幕下呼出し、三段目呼出し、序二段呼出し、序の口呼出しなどがあります。
床山とは
髷(まげ)は力士の象徴であり、特に関取の「大銀杏(おおいちょう」と呼ばれる髷は、技術が要求される結い方です。床山は力士の髪質や好みに合わせて最適な結い方を提供し、髷を通じて力士の個性を引き出します。床山になるには3年以上の養成期間があり、技術を磨くことで一人前となります。