不安とは
誰しも日常的に経験するもので「対象のない恐怖」とも言われています。
不安を感じると、息切れ、めまい、発汗、心拍数の上昇、振戦、腹痛、吐き気、筋肉の緊張などを引き起こすことがあります。
不安とうつの違い
不安は‘‘対象‘‘を未だ失っておらず、失う可能性を想定したときに起こり、抑うつは‘‘対象‘‘を失ってしまった結果生じると考えられています。
つまり、不安は未来の出来事が原因で生じるもので、抑うつは過去の出来事が原因で生じるものとされています。
不安の例:試験会場に向かう途中で道に迷ってしまい、「間に合わないかも」と心がざわざわするような状態
抑うつの例:試験に落ちてしまい目標や大切な何かを失ったように感じてしまう状態
不安と代表的な疾患
不安は本来正常な反応ですが、ふさわしくない状況で生じる場合、頻繁に生じる場合、日常生活に支障をきたすほど強く、長く持続する場合には不安は疾患とみなされます。
例えば、パニック障害や全般性不安障害などが疾患に当てはまります。
不安を感じる理由
不安な状態が続くと心がしんどくなってしまうことがありますが、悪いことだけではありません。不安は危険を察知するアラームのような役割を果たします。不安が生じることで行動の質を高め、より慎重な対応を促し、自己防衛に役立つと考えられています。
ヤーキーズ・ドットソンの法則とは
心理学者のロバート・ヤーキーズとJ・Dドットソンが発見した緊張や不安とパフォーマンスの関係を表した法則です。
適度なストレスやプレッシャー、不安があると、モチベーションやパフォーマンスが高まり、集中力が向上します。しかし過度なストレスやプレッシャー、不安は逆にパフォーマンスが低下していきます。

不安への対処法
不安を消すのではなくコントロールすることが大切です。
不安を感じた時には深呼吸やリラクゼーションなどを行うことが有効とされています。
具体的に例をあげると、
・ストレッチ
・深呼吸(鼻からゆっくり息を吸い、口から吸うときよりも長い時間をかけて息を吐く)
・今の状態を紙に書き出し頭の中を整理する
・不安について信頼できる人に相談する
・リラックス効果のある飲み物を飲む(ココアやハーブティーなど)
・心が落ち着く音楽を聴く
・散歩をする
などがあります。

不安になる原因から一歩離れて、心を落ち着かせることが大切です。
自分の気持ちを認めることから始めましょう。
落ち着いたら不安の原因を特定し、問題解決に向けて具体的な対処法を見つけることも向き合い方の一つです。
あなたの毎日がより健やかになりますように。