先日、アニメ「四畳半神話大系」を見終わりました。
森見登美彦さんの同名の小説が原作の、2010年のアニメです。
11話完結で、比較的さくっと見れるアニメでした。
今回はアニメを見た感想を書いていこうと思います。
ネタバレ注意です。
舞台は京都、京都の大学に入った主人公が、サークルに入って失敗し、恋愛に失敗し、人間関係に失敗し、「こんなはずじゃなかった……!あいつさえいなければ……!」と思うたびに時間が巻き戻る、基本一話完結のストーリーです。
一話はテニスサークルに入った話、二話は映画サークルに入った話、三話はサイクリング同好会に入った話……といった感じで話が進んでいきます。最後だけは二話の続き物で、当たり前が当たり前じゃないこと(うまくいかない毎日もとても大事な日々だということ)を身に染みてわかった主人公が満足して終わります。
一話ずつ内容が分かれていたので、一日あたり1話~2話を数日に分けて視聴しましたが、主人公は同じですが前回の内容と地続きではないので、ドラえもんみたいな感じで毎回話が違って見やすかったです。続き物だと前回の内容を覚えていないと話についていけないので、そういうのが少し苦手なわたしにとって、丁度よいアニメでした。
アニメ自体を久しぶりに見たのですが、アニメがはじまった途端、主人公のこころの声がひたすらに早口でべらべらべらべら喋り続けるので、なんだこれ、落語みたいだな……と思いました。30分のうちオープニングとエンディングを除けば一話あたり20分程度なのですが、気付いたら一瞬で終わってしまう感じがしました。10話はまさかの登場人物が主人公だけで他の人は一切登場しなかったので、ただひたすらに主人公が喋りたくっていたら時間が来ていました(キャストも主人公の声優一人だけでした)。絵柄も独特で、15年前の作品ですが、あまり時代を感じさせない感じがしました。調べたところ、2010年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞や、東京アニメアワード2011でもテレビ部門優秀作品賞を受賞していて、高く評価された作品のようです。
私の実家が京都で、京都で過ごした時間が人生で一番長いため、京都が作品の舞台だったのも良かったです。京都府や下鴨神社、地元企業なども「協力」としてクレジットに記載されており、アニメには珍しく実写の写真が多用されていたのですが、行ったことのある神社や、実家の近所の川、近所の道が出てきてテンションが上がりました。森見登美彦さんは大学生時代を京都で過ごしており、京都が舞台の小説をいくつも書いている方なので、ほかの「恋は短し歩けよ乙女」や「有頂天家族」にも京都が出てきます。前者は映画化されており、後者はアニメ化されているので、機会があれば見てみたいです。
アニメの内容については、最後の終わり方も良かったです。この作品は恋愛描写があるけれど恋愛の作品ではないし、腐れ縁の友人(悪友?)がいるけれど友情の作品でもないし、時間が巻き戻って入学式からやり直すけどタイムリープ物でもないし、ファンタジーというには現実的だし、かといってとても非現実な部分もあって、青春というには冴えない大学生の日常で、なんというジャンルの作品か?と聞かれると難しいです。ただ、見てよかったと思いましたし、一度見てみることをお勧めします。
また、内容だけでなく、エンディングも良かったです。相対性理論のいうバンドのボーカルをしている、やくしまえつこさんが歌っていたのですが、不思議な感じとコミカルな感じ、映像の無機質で機械的なおしゃれな感じと可愛い声が合っていて、刺さりました。
このアニメは「ノイタミナ」といって、フジテレビの深夜アニメ枠として放送されていたのですが、ノイタミナは大人も楽しめる文学性のある作品を扱っていることが多いので、アニメ初心者の人でも見やすいと思います。ぜひ時間があるときに視聴をお勧めいたします。
