バブル期に人気を集めた日産パイクカー

 パイクカーとは

  既存のモデルをベースに、レトロあるいは先鋭化した外観に改造・販売される車のことです。バブル絶頂期の1980年代後半、日産のパイクカーシリーズが人気を博したことを記憶している人たちも多く、「3部作」として発表されたBe-1・パオ・フィガロは、同社のマーチがベースとなっておりレトロな外観でブレイクした。

日産Be-1

 やすらぎや安心感を追求した「ここちよさ優先のナチュラルカー」として1985 年(昭和60 年)の第26 回東京モーターショーに参考出品されたBe-1(ビーワン)は、1,000cc エンジンを搭載した初代マーチ(K10型)をベースにしながらも、どこか懐かしさを感じさせる愛くるしいスタイリングが会場で大きな話題となりました。車名は「B-1 案」だったデザイン案の呼び名を「Be 動詞」へ翻案して命名され、「あなたの1 台になります」というメッセージも込められていました。1987 年(昭和62 年)1 月に限定10000 台で発売されると、高い前評判から10000 台を超える受注が殺到し、購入者を抽選で決定する異例の事態となりました。当時の中古車市場でもプレミアがつくなど、一種の社会現象としても記憶されるほどでした。

 車両が気になった人は、ネット検索(日産Be-1)で画像が出てくるので是非検索してみてください。

日産PAO(パオ)

 Be-1(1987 年発売)に続いて登場した日産の「パイクカー」シリーズの第2 弾がこのPAO(パオ)です。少量生産を前提とした遊び心のある「尖った(鋭い)」感覚のクルマの総称でした。PAO は1987 年の東京モーターショーにコンセプトカーとして出展後、1989 年(平成元年)1 月に発売されましたが、Be-1 とは異なり、3 ヶ月間予約を受けた後に全数を生産・納車するという手法が採用されました。その結果、総生産台数は3 万台あまりに上ります。車両のベースは引き続きマーチ(K10 型)ですが、内外装ともに「冒険心」をテーマにしたレトロ調の内外装で大人気を博しました。車名は中国語の包(パオ)に由来し、モンゴルの遊牧民の「組立式家屋」を意味しています。このクルマはキャンバストップ仕様です。

 車両が気になった人は、ネット検索(日産パオ)で画像が出てくるので是非検索してみてください。

日産エスガルゴ

 1989 (平成1)年1 月にPAO(パオ)と同時に発売されたS-Cargo(エスカルゴ)は、コマーシャルカーとしては斬新な、カタツムリをイメージさせるエクステリアデザインが大きな特徴で、PAO と同様に人気を博しました。車名は、フランス語で「カタツムリ」の意味である「エスカルゴ(Escargot)」と、「貨物= カーゴ(Cargo)」のスペイン語読み「カルゴ」を掛け合わせた造語です。荷室高1230mm のカーゴスペースは実用的で、ルーフはスタンダードのほか、開放感のあるキャンバストップも選べました。コクピットはテーブルタイプのインパネデザインで、インパネの中央部に大型のスピードメーターを配置。AT のセレクトレバーをセンターコンソール上部にレイアウトする斬新なものでした。パイクカーシリーズでは唯一の商用車で、現在でも高い人気を保っています。

 車両が気になった人はネット検索(日産エスガルゴ)で画像が出てくるので是非検索してみてください。

日産フィガロ

 1989 (平成1) 年の東京モーターショーでの好評をうけて2 年後の1991 (平成3)年に発売された2 ドアパーソナル・クーペがフィガロ(FK10 型)です。「Be-1」「PAO」「エスカルゴ」に続く日産の「パイクカー」シリーズ4 作目となったフィガロは、2 万台の限定生産車にもかかわらず、恋愛至上主義を謳った「東京ヌーベルバーグ」のコンセプトや、フィガロをフィーチャーした短編オムニバス映画「フィガロストーリー」の制作・公開など、異例のマーケティング活動が展開されました。専用のオープントップ機構をもつ小粋でエレガントなスタイリング、白い本革インテリア、メーター類までもが専用デザインのインストパネルなど、あらゆる部分が入念に作り込まれています。ボディカラーは「エメラルド」「ペールアクア」「ラピスグレイ」「トパーズミスト」の4 色が設定されました。このクルマはメインカラーの「エメラルド」です。 

 日産フィガロはテレビドラマシリーズ『相棒』の主人公である杉下右京氏の愛車としても有名ですが、杉下氏が乗っている黒のフィガロは純正では存在せず、番組サイトのブログ曰く相棒オリジナルカラーとのこと。

車両が気になった人はネット検索(日産フィガロ)で画像が出てくるので是非検索してみてください。

以上 バブル期で人気になった日産車を紹介しました。

  • 0
  • 0
  • 0

こた爺

車、バイクの関連の動画を見ることが好きなので、気になったことを記事にすることが多いです。よろしくお願いします。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内