いま世界にはざっと5億5千万丁の銃がある12人に一人の計算だ私が目指すのは一人一丁の世界だからはじまる
あらすじはこうだ、本作は、主人公ユーリ・オルロフが自分の過去を人に語る形で進行する。
ユーリ・オルロフは、ウクライナからユダヤ人を装ってアメリカに移民してきた4人家族の長男である。家族と共にリトル・オデッサ(ニューヨーク・ブルックリン区のブライトン・ビーチBrighton Beachの通称)に住みレストランを開いていた。しかし、客の入りは悪く、父親は見せかけだったユダヤ教を熱心に信仰するようになり、カトリックの母親と信仰を巡って対立していた。そんな中、ユーリは、メニューの偵察に出かけた向いのレストランでロシアン・マフィアの銃撃戦に遭遇する。その光景に衝撃を受けたユーリーは、武器商人の道を歩むことを決意し、弟のヴィタリーを相棒に商売を始める。
6台買ったら1台おまけ(戦車)戦闘ヘリからロケット砲を外し救助用と偽装し販売へ、ゴルバチョフがくれたクリスマスプレゼント。
この作品は歴史的事件を背景にし最初ウージーサブマシンガンを地元で売ることから始まり段々貿易業へと手を広げていく物語である、あの911アメリカ同時多発テロ事件の首謀者であるウサーマ・ビン・ラーディンに武器を売ろうとしたが不渡り手形を出すから売らなかった話は爆笑である。
ゴルバチョフがくれたプレゼント!冷戦終結後叔父のいるウクライナでのAKー47や戦車(T-72)売買(6台売ったら1台おまけ)戦闘ヘリMIー8まで救助用と偽装し販売へ、その後叔父の死をきっかけにアフリカ、リベリア、モンロビア独裁政権へ
ユーリにはモデルがいた?ユーリの掟とモデルについて、
ユーリのモデルになったとされる実在の人物、ビクトル・ボウト起業家であり旧ソ連の軍事翻訳家でもあった彼は、1990年代から2000年代初頭にかけて、複数の会社を利用して東ヨーロッパからアフリカや中東へ武器を密輸していた。
2003年に英国のピーター・ヘイン大臣がボウトの広範囲な活動、幅広い顧客層、禁輸措置を回避する意思に関する国連への報告書を読んだ後、ボウトには「死の商人」「制裁破壊者」というニックネームが付けられた。
彼らのように個人で活動する武器商人はたくさんいて彼らは死の商人などと呼ばれ敵味方問わず武器を売ることからそう呼ばれる。
ユーリの掟、職業柄危ない橋を綱渡りしているような生活を毎日続けているユーリでさえ自らに掟を作りそれを守っていたはずだったが物語上その掟を破る行為をしたためにピンチに陥ることもあるが、、、
ユーリの掟
ユーリは、武器商人としての4つの掟を定めている。
- 自分の商品では撃たれないこと。
- 常に支払いの確保をしておくこと。
- 自ら銃を持って顧客に加勢しないこと。
- 戦争をしないこと。特に、自分自身とは
最後に本当の意味での武器商人とは何か?戦争の裏で暗躍する武器商人と国家
主人公ユーリの元になったビクトル・ボウト彼は死の商人といわれてはいるが作中でユーリはこんな言葉を語っている、最大の武器商人とは国家であり、国家が表立って武器を売れない場合にユーリのような武器商人が駆り出されるのだから、便利な手駒を捨てることはできない、つまりユーリがいるアメリカ合衆国自体がユーリが1年で稼ぐ額をわずか1日で稼ぐ死の商人であると称するように武器で食っている業者にとって国家こそが最大の死の商人である。いかかでしょう?もし興味がある人や武器商人の世界を覗いてみたい人にはおススメします。