花言葉
イチジクの花言葉は「平安、子宝に恵まれる、裕福、実りある愛、豊富」です。
これは、実がたくさんなる特徴に由来となります。
特に古代ローマの酒神(さけのかみ)バッカスが多くの実をならせる方法を教えたことにちなんだとされています。また、実の中で花が咲くと言う特徴から「実りある恋」と言う花言葉もあります。
意味と由来
平安
イチジクの芳醇(ほうじゅん)な香りと豊かな実がもたらす、穏やかな状態を表しています。
子宝に恵まれる
多産:古代ローマの酒神バッカスがイチジクに多くの実をつけさせる方法を教えたと言う神話に由来しています。
裕福
たくさんの実がなることから、富の象徴ともされているのです。
実りある愛
イチジクの果実の内側で無数の花を咲かせ、それらがすべて種になることからつけられました。
豊富
ひとつの木から数多くの実が採れることにちなみました。
補足
イチジクは漢字で「無花果」と書きます。
花を咲かせずに実をつけるように見えますが、実際は果実(花嚢「かのう」)の中に小さな花がたくさん隠れている植物です。
聖書に登場する歴史の深い植物であり、世界最古の栽培品種の一つとも言われているのです。
象徴
イチジクは豊穣、多産、富、そして「知恵の木」とも呼ばれることから、成長、発展、そして幸福や平和の象徴とされています。
一方では、葉がアダムとイブの羞恥(しゅうち)を隠したことから「羞恥」の象徴でもあり、聖書では実をつけない木が不毛の象徴とされています。
肯定的な象徴
豊穣・多産・富
一つの木からたくさんの実をつけます。
また、その果実の種子の多さから、子孫繁栄や裕福さ、豊かさの象徴とされています。
成長・発展
ポジティブなエネルギーを引き寄せ、個人的・職業的発展を促進する象徴となります。
平和・幸福
聖書では、イチジクの木の下で暮らすことは幸福、平和、豊かさの象徴となります。
知恵の木
エデンの園は「知恵の木」の象徴です。
初期キリスト教時代から描かれることがあります。
否定的な・複雑な象徴
アダムとイブがイチジクの葉で腰を隠したと言う聖書の記述から、「羞恥」を象徴することがあります。
不毛
実を結ばないイチジクの木は、不毛や神の教えに従わないイスラエル人を象徴するものとして、聖書で用いられることがあります。
文化・信仰における象徴
イスラム教
聖なる木とされ、預諸(よしょ)ムハンマドが啓示を受けた場所としても崇められています。
古代エジプト
「生命の木」と呼ばれ、宗教的な儀式で使われる重要な存在です。
芸術
宗教画など、絵画作品にもたびたび登場し、様々な意味合いで描かれています。
1日の摂取量
適量
生のイチジクなら、1日~3個が推奨されています。
理由
イチジクは食物繊維が豊富で栄養価が高いので、食べ過ぎると消化不良を引き起こす可能性があります。
また、整腸作用があるため、食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがあります。
歴史
イチジクは、原産地であるアラビア南部から伝わり、6000年以上前から栽培されていた歴史ある果実になります。
日本には江戸時代初期に中国~長崎に伝来しました。
品種改良が進んだのは明治時代末期から盛んに栽培されるようになりました。
聖書や神話にも登場し、人類の歴史の中で重要な果物として扱われてきたのです。
古代から栽培
原産地は、アラビア半島南部とされ、紀元前4000年頃から栽培が始まったとされています。
地中海地域への広がり
メソポタミア~エジプト、ギリシャ、ローマへと伝わり、古代から重要な食糧源とされていたのです。
神話や聖書との関連
旧聖書にアダムとイブがイチジクの葉で体を隠したと記されており、豊穣のシンボルとしても重要視されてきました。
日本での歴史
伝来
江戸時代初期(寛永年間)に、中国経由から長崎に伝わりました。
普及と品種改良
明治末期~大正初期にかけて、アメリカから多くの品種が導入されたのです。
特に「桝井(ますい)ドーフィン」と言う品種が日本でのイチジク栽培の普及に貢献しました。
現代
かつては家庭果樹として各家庭で栽培されていましたが、生食用の生産が主であるため欧米のような乾果産業は発達せず栽培はあまり拡大しませんでした。
酒神バッカスとは?
酒神バッカスとは、ローマ神話に登場する酒、豊穣、そして熱狂と解放の神です。
ギリシャ神話の「ディオニュソス」と同一視される神で、ブドウの栽培やワイン造りの方法を人々に伝えたとされています。
ワインのラベルや絵画など、ワインに関連するモチーフとして描かれているのです。
バッカス(ディオニュソス)の特徴
神話上の役割
ギリシャ最高神ゼウスと人間の娘セメレーとの間に生まれました。
ヘラに妨害され、ゼウスの太ももから「二度生まれ」した神と知られています。
ブドウの木とワイン、そしてそれを楽しむ人々の興奮や狂乱、解放の象徴とされています。
ローマ神話
ローマ神話では「バッカス(バックス)」と呼ばれています。
イタリアの豊穣神リーベルとも同一視されます。バッカスのための祭典「バッカナール」も存在します。
芸術作品
バッカスの姿は、絵画(例:カラヴァッジョの『バッカス』)や彫刻、ワインのラベルなど、様々な芸術作品に描かれているのです。
