いくつ羊を数えるよりも、あなたの言葉を確かめて
快の職場
仕事の合間に電話する快。
快「ん。哲たち来なかったら、普通にいつもの感じで」
朝日の声「うん」
快「哲来るのかな」
朝日の声「来ると思う」
快「分かった、じゃ」
と、電話を切る。
哲の会社・オフィス
哲、電話を終えて、紡にLINEを打つ
哲のアパート・中(夕)
二人でごはんを食べる紡と哲。
紡「あ、じゃあ次の日曜で決まり?」
哲「うん。まだ巡から返事ないんだけどね…ま、来ると思う」
紡「そっかぁ」
哲「紡も休みだよね」
紡「休み」
哲「絶対来いよ」
紡「分かった」
哲「見てるだけでいいから」
紡「うん、出来ない」
哲「フットサル出来なくていいんだけど」
袖を引っ張る哲。
紡「え、なに」
哲「いて」
紡「安心する?」
哲、フードをかぶって紐を結ぶ。
紡「応援に行こ~、どこ?」
哲「迎えに行く、時間はLINEするから」
紡「分かった」
哲「頑張ろ~」
紡、フードを取る。
哲「なに」
紡、フードをかぶらせて、寝る。
紡「郊子も誘おうかな!なんちゃって」
哲「会ったことないな、電話する」
紡「いいよ、あ、でも、人見知りだから…」
哲「そっか」
紡「今度言っとくわ」
哲「分かった」
下を向く哲。
紡「同窓会みたい」
哲「…」
黒田家・外観(夜)
同・リビング(夜)
紡、ソファでゴロゴロしながら電話をかける。
紡「哲?」
哲の声「はい、もしもし(紡のマネ)」
紡「今、何してる~?」
哲「ちょっと」
哲のアパート・中(夜)
紡、一人ベッドに入って寝ている。
哲、紡を見ながら、
哲「片付けでもする?」
紡「え、無理」
哲「コンビニ行こ」
紡「えー、今日寒いし」
哲「あったかいもの売ってるよ」
紡「着替えなくていい?」
哲「何来てんの?あ、それでいいよ。行こ」
紡「さっむ」
リビングに移動する紡と哲。
紡、冷蔵庫を開ける。
哲、紡を見ている。
哲「え、何してんの?」
紡「冷蔵庫のものを確認してたんだけど」
哲「…」
紡「あ、バッグ!」
哲「持ってきて」
哲、部屋へ促す。
哲のアパート・中(夜)
哲、紡に布団をかけて
哲「紡いっつも寝相悪い」
紡「え、うそ。気付いてなかった、子供のころは酷かったけど」
哲「おやすみ」
紡「もう?」
哲「眠そう」
紡「おやすみ」
紡、熟睡。
魔界・入口
開錠人「まだ魔界には行かないんですか?」
哲「まだ過去に飛びたくて、」
紡「1回上から見ておきたいんです」
開錠人「魔界へ行って、悪魔の体験をしてみてはどうですか?」
哲「悪魔になったら魔界から出れないんですよね」
開錠人「出れますよ~」
哲「そうなんですか!?」
紡「時間ってこっちと変わらないんですかね?」
開錠人「時間を行き来することが出来ます」
紡「えぇ!まあ、聞いてはいましたけど」
開錠人「とりあえず行ってみたらいいと思います」
哲「まだ悪魔にはなりたくないんです」
開錠人、話に飽きてくる。
開錠人「悪魔に転生するって決めて死んだんですよね?」
哲・紡「まぁ」
開錠人「悪魔になってから飛びましょうよ」
哲「本当に大丈夫なんですか?」
紡「哲、早く悪魔になりたい」
哲「んじゃあ、行くか」
開錠人「体験なので、1回魔界から戻ってきてくださいね」
哲「分かりました」
紡「緊張してきました、戻り方を教えてください」
開錠人「翼についている羽根が教えてくれます」
紡「そうなんですね、ありがとうございます」
哲「開けてください!」
開錠人「では、どうぞ」
鍵を取り出し空中に向けると、鍵が開いた音がする。
哲と紡に翼が生える。
哲「!?」
紡「おぉ~!!」
開錠人「私が案内しますので、これに乗ってください」
乗り物が暗闇に浮かんでいる。
紡、すぐに乗り込む。
哲、紡が乗り込んでからも動かない。
紡「何やってんの?」
手招きをする、紡。
哲、笑って乗り物へ乗り込む。
哲と紡は、横に並んで乗っている。
開錠人は、鍵を閉めて乗り物の前に立つ。
開錠人「行きますよ~」
開錠人の体が10倍大きくなる。
哲、紡、気付かずに話し込んでいる。
紡「ねえ、なんで笑ってんの?」
哲「え?」
紡「そりみたいだね」
哲「楽しいね」
紡「大丈夫かな~」
哲「大丈夫」
紡「えええええ!」
哲「どうした!」
紡「見て!?」
哲「どこ!?」
紡「前!前!どこ見てんの(笑って)」
哲「え?あぁ、」
紡「大きくなってる!!!」
哲「開錠人さんよろしくお願いしまーす」
紡「なんでそんな冷静なの」
哲「(笑いながらくつろぐ)」
開錠人、何も言わずに乗り物を体に乗せ、暗闇に向かって飛ぶ。
暗闇に消えた哲と紡と開錠人。
これから悪魔としての生活が始まる。
