いくつ羊を数えるよりも、あなたの言葉を確かめて
[回想]哲のアパート・中
哲、帰宅。
ハガキも届いていて、裏を見ると
【同窓会のお知らせ】と。
哲「…」
哲「行かない」と独り言。
哲モノローグ「距離を取った。紡と話している方が楽しいと思っていた」
サイゼ・店内
哲モノローグ「紡との距離がどんどん遠くなっていった」
哲と紡、ミラノ風ドリアを食べている。
紡「おいしい~」
哲、笑顔を見せている。
哲、テーブルの上のスマホのバイブの振動に気付き、画面を見る。
【朝日】から電話。
哲、ミラノ風ドリアを口いっぱいに詰め込んでいて喋れない。
紡に出てと、ジェスチャーで頼む。
紡「ん?」
哲「出て!」
紡「え?」
哲「出て!!」
紡、スマホを手に取って、
紡「はい、もしもし」
哲、水で流し込む。
紡からスマホを取る。
哲「もしもし」
電話が切れる。
哲「切れた」
サイゼ・外
店から出る哲と紡。
紡「さっきの電話…」
哲「ん?」
紡「誰?」
哲「あぁ朝日」
紡「女の子の名前書いてあったよ」
哲「見る?ほら履歴」
紡「え、これ誰?」
哲「朝日」
紡「あだ名?」
哲「そうそう」
紡「今日ごちそうさま」
哲「いいよ」
紡「じゃ」
哲「また会える?」
紡「うん」
紡、手を振る。
哲「え!?もう帰ってって!?」
紡「次いつ会える?」
哲「来週の週末かな」
紡「うん」
哲「うん」
二人、目を合わせて、逸らす。
照れくさくなって、笑う。
哲のアパート・中(日替わり)
チャイムが鳴り、玄関を開ける哲。
朝日が立っていて、
哲「…おっ」
と、作り笑いで片手をあげる。
朝日「最近、紡元気?」
哲「元気だよ」
朝日「はい」
哲「なにこれ?」
朝日「ポストに入ってた」
哲「ありがとう」
朝日「あがっていい?」
哲「今電話してて」
朝日「紡?」
哲「うん」
朝日「じゃあ、帰るわ」
哲「んじゃ」
朝日「今度、16時ね」
哲「はーい、じゃ」
と、部屋に戻る。
魔界・教会の扉の前
チュール「…」
グザノヴァ「笑え」
チュール「ケケケケ」
ゾマ=リフィ「…」
チュール「心の準備はよろしいですか?」
グザノヴァ「は~い」
ゾマ=リフィ「はぁい」
チュール「では、扉オーーーーープン!」
魔界・教会の中
暗闇の中、様々な色の明かりがグザノヴァとゾマ=リフィを突き刺す。
明かりには顔があるようだ。
グザノヴァとゾマ=リフィの前に光の道ができる。
その先にサタン。
サタンの前に移動するグザノヴァとゾマ=リフィ。
サタン「…」
グザノヴァとゾマ=リフィに背を向ける。
サタン「我は、誓った。過去に」
サタンの目の前に暗い光が現れる。
サタン「光に力を」
グザノヴァとゾマ=リフィの前に光が現れる。
チュールの声「悪魔宣言」
チュール、促す。
グザノヴァ、ゾマ=リフィ「悪魔宣言」
「1.我々悪魔はどんなことが起きても人間を貶め続けます」
「2.悪魔が世界を支配し続けるように貢献します」
「3.清く正しく悪魔のつがいで在り続けることを誓います」
暗い光が一瞬で目が開けられないくらい明るくなる。
ゾマ=リフィ「うわ」
サタン「(笑う)」
サタン「この時を待っていた」
グザノヴァ「(小声で)どうしたらいいの?」
ゾマ=リフィ「…」
サタン、後ろを振り向く。
サタン、光を持って両手で高く上げる。
光が闇に吸い込まれる。
サタン「…(微笑む)」
サタン、グザノヴァとゾマ=リフィの方を見る。
サタン「これで儀式は終了です」
チュール「それでは、お二人は教会の前で待機していてください」
グザノヴァ「分かりました」
ゾマ=リフィ「ありがとうございました」
チュール「ケケケケ」
教会の中の電気が一斉に落ちた。
