いくつ羊を数えるよりも、あなたの言葉を確かめて
哲のアパート・中(夜)
哲「太鼓の達人って知ってる?」
紡「知ってる」
哲「やる?俺家にあんの」
紡「えっ、大きいやつ?」
哲「これくらいかなー(手で表す)」
紡「私もWiiの昔あったな」
哲「それ!同じのかな」
紡「どうだろ?」
哲「今度探しとくわ」
紡「私も押入れ片付けようかな」
藤沢家・サキの部屋(夜)
サキ、紡からの電話をとる。
サキ「紡ちゃん?」
紡「元気~?」
サキ「元気!」
紡「この前のごはんありがとう」
サキ「話せて楽しかった」
紡「私も楽しかったよ」
サキ「また遊ぼうね」
紡「カイロ持ってる?」
サキ「いつも机に置いてる」
紡「使って!」
サキ「使ってる!」
紡「あれ可愛いよね」
サキ「宝物にする」
紡「じゃあ、またね!」
サキ「えぇ、もう?」
紡「今度また会お!」
サキ「またね」
サキ、紡からの電話を切る。
紡のアパート・中(昼前)
紡、押入れの中を片付ける。
紡「あった!」
紡、太鼓の達人を取り出す。
紡「動くかな、接続悪そう~」
家のチャイムが鳴る。
紡、太鼓を持っている哲を見つける。
紡「はーい」
ドアを開ける。
哲「よお、早く入れて」
紡「今片付けしてて」
哲「え、なんであんの?」
紡「ちょうどいいから、2台でやろうよ」
哲「いいね!これ接続悪いけど」
紡「待って、Wiiないかも」
哲「探す?」
紡「段ボールいっぱいだから…」
哲「持ってきた」
紡「え?」
哲「今度にする?」
紡「午後、朝日来るよ」
哲「まじか、じゃ急がなきゃ」
紡「うん」
部屋で、Wiiをセットする2人。
紡「お腹すいたね~」
哲「珍しいね」
紡「最近お腹空くんだよね」
哲「なんか冷凍室にある?」
紡「ラズベリー」
哲「牛タンは?」
紡「今度朝日が買ってくるって」
哲「じゃ、来たら食べるか」
チャイムが鳴る。
顔を見合わせる二人。
紡、立ち上がろうとする。
哲「俺が出る。は~い」
朝日「お前出んの?」
哲「…」
朝日「紡ちゃ~ん」
紡「は~い」
朝日「かわいいだろ」
部屋に入ってくる朝日、追いかけてくる哲。
紡「あ、ついた」
朝日「なんであんだよ!!!!!」
哲「やる?」
紡「電池」
朝日「あるよ、はい」
紡「あ、切れた。てか眠い」
哲「寝な」
紡「勝手にやってて」
哲「隣の部屋行こ」
紡「うん」
朝日「…」
哲「寝た寝た」
朝日「じゃ、やろっか」
太鼓の達人が始まる。
紡、寝たふり。
紡「(うるさいなと思いながら)…」
魔界・禁止の森に近いところ
グザノヴァ「うわ、立ち入り禁止って書いてある」
ゾマ=リフィ「ほんとだ、この看板ボロボロ」
グザノヴァ「入ってみる?」
ゾマ=リフィ「いいのかな?」
サタン「ダメです」
ゾマ=リフィ「うわ、びっくりした」
グザノヴァ「急に現れるよね」
サタン「一回だけ、帰れるようにしときますので、遊んできてください」
ゾマ=リフィ「分かりました」
グザノヴァ「えぇ…」
サタン「それでは少しの間、目を閉じていただいて」
グザノヴァ「はい」
サタン「目を開けてください」
魔界・寝床
グザノヴァ「え、どこ」
ゾマ=リフィ「あーあ」
グザノヴァ「そんなダメなの?あの森」
ゾマ=リフィ「危険なんじゃない?」
グザノヴァ「サタンに嫌われたかな」
ゾマ=リフィ「知らない…多分嫌われてはない」
グザノヴァ「サタンの目玉ってどこ行ったんだろ」
ゾマ=リフィ「裏すごそう」
グザノヴァ「とにかく魔界生活も長いし寝よう」
ゾマ=リフィ「そうだね、って10000年!?変な名前になってるし」
グザノヴァ「俺、哲だったわ」
ゾマ=リフィ「私、紡だったのに。なんでゾマ?ほにみたい」
グザノヴァ「ほに?」
ゾマ=リフィ「ほに」
グザノヴァ「知り合いの名前出すんじゃないよ」
ゾマ=リフィ「ごめんごめん」
グザノヴァ「じゃ、寝よう」
ゾマ=リフィ「待って、改名はしなくてもいいんだけどさ」
グザノヴァ「うん」
ゾマ=リフィ「チュールって何?」
グザノヴァ「そこはスルーで」
ゾマ=リフィ「猫願望かな」
グザノヴァ「来世、猫にしとくわ」
ゾマ=リフィ「そうしとこ、おやすみい」
グザノヴァ「おやすみ」
寝床の外は真っ暗だった。
暗闇の先には何もない。
暗闇だけが広がっていた。
